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導入事例

業績を向上させたマネジメント層の意識改革

日本郵便株式会社

業績を向上させたマネジメント層の意識改革
  • 公開日:2012/10/01
  • 更新日:2024/04/19

事例概要

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背景・課題

民営化により、これまで意識されなかった収益性が問われる中で、先行きが不透明という状況に。そんな中、支社長から「7つの習慣を導入したい」という電話がありました。

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検討プロセス・実行施策

目指したのは、研修効果の最大化。業績を追求するうえでキーパーソンとなる部会長を受講対象とし、弊社独自の組織文化や社内用語を用いた運営で当事者意識を高めました。

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成果・今後の取り組み

研修後のフォローを徹底したことで、学んだことを現場で活用し、業績アップにつながりました。また受講者の自主的な取り組みが生まれるなど、どんどん価値が広がっています。

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背景・課題

かつてないミッション 先行きの不透明感

かつてないミッション 先行きの不透明感

2007年、郵政民営化という事態に直面した私たち。ひとつの組織だった日本郵政公社が持株会社と3つの事業会社、代理店会社に分割されたのち、“いかに収益をあげるか”という、これまでにないミッションが課せられました。しかし思うように業績を上げられず、何とかしようと支社長が方針を決めても、なかなか各局の社員にまで伝えられない。また環境変化の激しさから先が見えづらく、思うように進めずにいました。

こうした現状を打破しようと模索していたのが、民間企業から転身してきた近畿支社長でした。あるとき、ビジネス誌で「7つの習慣」の特集記事を読んだ支社長は、新幹線から興奮気味に電話してきました。「7つの習慣を研修として導入したい」というのです。

目指すは業績意識と、セルフリーダーシップの醸成

支社長から渡された「7つの習慣」に関する記事を読んでみたところ、正直最初は理解できませんでした。そんな中、公開コースの参加を勧められ、公開コースに参加してみると、突然視界が開けたような感覚を覚えたのです。“人を変えることは出来ないが、自分の行動次第で物事を好転させることが出来る”その真理に気づいた瞬間、仕事やプライベートにおける悩みの解決策が見えてきました。今まで自分は人を変えようとしていたのだと。自分自身の経験から、多くの人にこの価値を伝えたいと感じました。同時に、支社長の考えが理解できた気がしました。支社長は「7つの習慣」を通して、組織全体に業績意識と、環境変化にも左右されないセルフリーダーシップを醸成したいのではないかと。

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ソリューションプランナーの声

激しい環境変化への対応は、テクニックよりも意識転換が必要
株式会社リクルートマネジメントソリューションズ 担当ソリューションプランナー

民営化以前の郵便局様は「官」の機関として公共性が強く、“いかに地域と住民に貢献するか”という価値基準のもとに運営されてきました。そのため、業績意識を求められてもそれを変えることは容易ではなかったと思います。こうした状況では、営業のスキル・テクニックの指導の前にまず意識の転換が必要です。意識転換こそ、新しい環境に立ち向かうエネルギーとなるからです。
今でも印象に残っているのは、最初に支社長とお話をしたときのこと。郵便局の、人と組織の可能性を信じ、本気で変えようとしている想いに応えたい。そう強く感じました。

検討プロセス・実行施策

限られた予算の中で選出したのは、74名のキーパーソン

限られた予算の中で選出したのは、74名のキーパーソン

まず誰に研修を受講してもらうか悩みました。予算には限りがあり、全社員を参加させることは難しい中で、最も効果的な社員に受講してもらいたかったからです。最終的には、74名の部会長が選出されました。支社と約3000ある局を結ぶ、中間組織「部会」を組織し、営業戦略を現場に落としこむ部会長こそ、業績を担うキーパーソンだからです。そこで受講対象の部会長に事前アンケートを実施したところ「意識変革が必要」「リーダーシップをもっと発揮したい」「目の前のことに忙殺されている」「メンバーとの関係に悩む」といった悩みとともに、それらを解決したいという意志がうかがえました。やはり対象は部会長であると確信し、部会長から「7つの習慣」の考えを広め、確実な成果につなげたいと考えました。

そのためには部会長の上司の協力が不可欠です。そこで部会長を束ねる統括局長に向けたガイダンスを実施することにしました。研修参加への理解、研修で学んだことを実践していくうえでの協力をあおぐためです。ガイダンスの内容や進行は、リクルートの森さんが担当してくれました。研修で行うワークの簡易版を体験できる仕立てにしてくださったので、統括局長自身が研修効果を実感し、期待をもって部会長を送り出してくれる状況をつくることができました。

研修で得た成果をフォロー施策で根づかせる

こうして迎えた研修初日。しかし期待している受講者もいれば、そうでない受講者もおり、最初は後ろ向きの反応も一部見られました。また研修冒頭で、人事部長から「みなさんに7つの習慣の考えを広める役割を担ってほしい」との話があったため、自分は学ぶ立場ではなく教える側、つまりメンバーに研修で習ったことを指導するつもりで参加している人もいました。しかし、プログラムが進むうちに場の雰囲気は次第に変わっていきました。当社用にアレンジされた内容が分かりやすかったのか、実践に向けた具体的な質問や議論が飛び交うようになったのです。メンバー育成の手段ととらえていた部会長までも、自分の成長にとって有意義な研修だと意識を改め、意欲的に参加してくれました。

こうして2日間の研修は、盛り上がりのもとに幕を閉じたのです。しかし、研修だけで考えを根づかせるのは難しい。そこで研修後のフォローとして、リクルートから私たちに送られてくるコラムを、受講者にも定期的に配信することにしました。各自が自分ごととして業務に生かせるよう、私なりの解釈を加えて配信したのです。ほかにもメーリングリストを作成したり、受講者同士が接点を持ち励まし合う機会を事務局でセッティングすることで、「7つの習慣」の考えを広め、根づかせてゆく活動を重ねました。

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ソリューションアーキテクトの声

清水様の信念こそ、成功の要因でした
株式会社リクルートマネジメントソリューションズ 担当ソリューションアーキテクト

清水様にお会いした際、研修への期待が伝わり、その想いに応えたいと感じました。そこで独自の文化や価値基準を持つ稀有な組織である点に配慮し、研修中に扱うテーマをアレンジしたり、郵便局様の社内用語を取り入れ、進行を担うファシリテーターにも入念な情報のインプットを行いました。研修は単なるイベントです。日常の職場に戻った受講者が継続的に実践できるためには、研修の中で、できるだけ具体的な行動のイメージを持つことが重要だと考えました。
多くの研修事務局の方はフォローが大事と認識されているものの、忙しくて後回しになっていることも多いかと思います。しかし清水様は信念を持って、粘り強くフォローに取り組んでくださいました。その信念こそが部会長や近畿支社を動かしたのです。

成果・今後の取り組み

期待を超える成果 受講者の約8割に生じた劇的な変化

研修の半年後にフォローアンケートを実施したところ、受講者の約8割が「意識が変化した」、その内約7割が「行動が変わった」と回答し、成果を実感することができました。部下の自主性を引き出すために「叱るのではなく、褒める」「話をするのではなく、聴く」「指示をするときも、背景を伝える」といった変化を見ることができたのです。さらに、そうした意識や行動の積み重ねにより、「7つの習慣」を受講した部会長の郵便局では、近畿支社内での業績ランキングが平均92位も向上するという結果に。

また、研修で初めて顔を合わせた女性部会長たちが「7つの習慣」のオフ会を発足したりもしています。そこで実践方法や成果を共有するようになったのですが、業績が伸び悩んでいた局がランキング1位を獲得したり、仕事の時間が限られている部会長を、メンバー全員がフォローするようになったという成果を見ることができたのです。まさに、支社長が掲げた理想どおり。セルフリーダーシップのもと、一人ひとりが意志を持って業績を追求するために協力し合う風土が生まれたのです。

いまなお広がる影響力

さらなる取り組みとしては、部会長に次いで副部会長への研修が実現しました。こちらも業績意識のいっそうの向上につなげることができたと感じます。現在は部会長に実施したときと同じく、考えを根づかせるためのフォローを重ねているところです。加えて今回は、森さんのコラム配信を私の部下に引き継ぎました。私のときと同じく、メールに自分なりの解釈を添えることで、部下である彼女自身が「7つの習慣」の考えを理解し、成長につなげてほしいとの想いがあるからです。真の効果を追求するためには、継続が何よりも大切。支社長から私へ、部会長からメンバーへと託された灯は、こうしている現在も、確実な影響力を持って広がっているのです。

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受講者の声

受講者の声

業績追求のプロセスさえも、メンバーと共に楽しんでいます
神戸相生郵便局長 丸本 朋子 様(左上)
和歌山西小二里郵便局長 川合 由香里 様(中央上)
大阪聖天前郵便局長 宮西 規子 様(右上)
岬多奈川郵便局長 橋本 典子 様(左下)
松原天美東郵便局長 河合 美由喜 様(右下)

それまで横のつながりがなかった私たちにとって、研修はリスペクトできる仲間との出会いをもたらしました。現在も定期的な会合やメールを通して、「7つの習慣」を実践することで得た成功体験や課題の解決策を共有しているのです。「7つの習慣」という共通言語があればこそお互いへの理解も深まり、良い作用が生まれていると実感しています。
私たちにとって「7つの習慣」は「前向きに頑張るための源泉」「迷ったときの指針」「時間管理の実践的手法」。今後も広めて、ひとりでも多くの人に知ってほしいと感じています。

取材日:2012/10/10

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