テーマ
戦略推進
こんなお悩みは
ありませんか?
- 戦略の検討や調整に時間をかけすぎていると感じることが多い
- 日常的に、もっと本気で戦略を進めてほしいと思う場面がある
- 結局、覚悟の問題ではあるのだが、もっと覚悟をもってほしいと言っても効果がない
- 何度も戦略を説明しているのだが、なかなか理解してもらえない
- 幹部が一枚岩になって戦略を進める体制が出来上がっていない
問題・背景
「実行力」をいかに高めるかが、生き残りと持続成長の鍵
戦略とは、「どのような顧客に」、「どのような製品・サービスを」、「どのような相手と競争して」、「何を強みに戦うのか」を決めることで、その本質は「選択と集中」です。限られた経営資源を生かし、自社が生き残るために何を取り、何を捨てるのかを決断することこそ戦略の本質です。
どのような企業も、存在している以上は必ず何らかの強みをもっています。だからこそ、選んでくれる顧客がいるのです。しかし、その強みが将来も持続するかどうかは別の話です。特に、競争や変化の激しい市場では、止まることは後退することを意味します。独占・既得権益が守られていない限り、競争のなかで利益率は徐々に低下しますし、商品・技術・顧客ニーズは必ず変化し、陳腐化します。また、形あるものは模倣されるのが常です。
今、多くの日本企業は成熟市場である国内の厳しい競争のなかで生き残りの戦略を見出すか、あるいは海外市場への展開に成長の方向の舵を切るかを迫られています。しかし、実際には、卓越した戦略や圧倒的優位性をもてる企業はまれですし、そうした戦略を構築することも、現在の競争環境では簡単ではありません。
そうしたなか企業間の競争は、「戦略の正しさ」以上に、「戦略の実行力」に重点が移ってきています。新市場やニーズ変動の激しい市場では、客観的には優位に立つと思われる企業が、資源も実績も乏しかった企業に敗れる例が少なくありません。また、総合的な資源・実績で優位にある企業が、カテゴリー・キラーに優位を奪われる例も数多くあります。
このようなケースで戦略の秀逸さが語られることは少なくありませんが、そのほとんどは後から加わった説明です。実際に当事者だった方々の話を聞くと、「最初はまったく別の方向に向かっていた」「失敗の連続」「顧客の評判は散々だった」といったエピソードがいくつも出てきます。試行錯誤を繰り返しながら、ある瞬間に光が見えてくる、あるいは幸運な出来事がきっかけとなって、大きな優位性を築くことのできた企業が多いのです。戦略の正しさ以上に、こだわりや背水の陣といった状況が、知恵・努力の集中、やり遂げる執念、驚異的なスピード、臨機応変な対応などを生み出し、優位を勝ち取ったケースが多い、というのがわれわれの実感です。
また一方で、インターネットなどを通じて多くの情報がオープンになり、企業の戦略立案部門が全般的に実力を高めている現在、一定以上の企業では「戦略の構築力」にほとんど差がなくなってきているのも事実です。
つまり、戦略の「実行力」をいかに高めるかが戦略実現の鍵であり、生き残り、持続成長の鍵となっているのです。
主な課題
覚悟、連携、二律背反――戦略実行力で差が出るポイント
では、「戦略の実行力」とは何でしょうか。事業責任者の方に戦略の実行力に関する問題意識や悩みを聞くと、業種や規模、企業によってさまざまではあるのですが、ある程度共通しているものがあります。それは、次のような悩みです。
腹が決まっていない
一度は実行すると決めたはずなのに、進捗を聞くと言い訳やできない理由ばかり出てくる。本気でやる気があるのかと言いたくなる。
幹部が一枚岩になっていない。自部署のことしか考えていない
お互いに言うべきことを言い合い、深く議論し合う関係を作ってほしいのだが、遠慮があるのか、そういう関係になかなかならない。どうしても各々が自分の部門を第一に考えるため、なかなか決まらないことが多い。
仲違いしている場合ではないのに、協力や連携ができない
「営業に問題がある」「開発が悪いのだ」などと言っている場合ではないのに、社内の不協和で停滞している。社内で嘆かわしい事態が起こっている。
目先のことに気を奪われて、重要なテーマが後回しになる
目先のことばかり行っていても未来はないと言って聞かせているのだが、この状況からなかなか抜け出せない。
以上の4点に象徴される問題は、戦略を決断して進めようとしたとき、つまり実行フェーズでよく起こる問題です。多くの会社がこうしたことで躓いています。このような問題を突破できるかどうかが、戦略実現上の重要な課題であり、戦略実行力で差が出るポイントなのです。
戦略の実行力を高めるための主な課題は次の3点です。
- 困難が伴う戦略課題の遂行にふさわしい覚悟をいかに生み出すか
- 互いの都合や損得を超えた組織間の有機的な連携をどう創り出すか
- 現場で起こる当面の業績や業務遂行と、戦略課題遂行の二律背反問題をどう乗り越えるか
課題の解決ポイントや施策例については、課題一覧内の該当ページをご参照ください。
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