海外赴任者の育成

課題解決のポイント

赴任前、赴任中、帰任後の段階的な取り組みが有効

「グローバル1.0/世界中に出先を作るステージ」では、日本人の海外赴任者が主導して拠点を立ち上げていきます。また、その後の組織運営についても、赴任者が中核的活動を行います。しかし、海外ビジネスの展開を急ぐ日本企業では、赴任者を十分に選抜・育成してから送り込む余裕がないのが現状です。

弊社インタビューによると、図表のとおり、海外赴任者は6つの困難な壁に直面します。これらの壁を乗り越え、海外赴任を成功させるためには、赴任前、赴任中、帰任後の段階的な取り組みが有効です。

<図表> 海外赴任者が直面する困難な現実

赴任前

6つの壁に対処するためのポイントは、①異文化適応の促進、②役割適応の促進、③海外赴任の意味づけの3つです。赴任者が、海外現地法人で現地社員を通じて成果をあげるためには、赴任国の文化・社会環境を理解してビジネスを進めることが必要不可欠です。多くの場合、国内にいたときよりも上位のポジションにアサインされるため、赴任先で与えられる役割に適応することも課題となります。強いストレスにさらされる海外でモチベーションを維持するために、海外赴任というミッションを自分なりに咀嚼し、意味づけすることも重要になります。しかし、赴任決定から実際に赴任するまでに十分な準備時間を確保するのは難しいことが多いため、あらかじめ候補人材を選抜し、計画的に育成しておく必要があります。

赴任中

困難に直面するのは赴任中です。「行けば何とかなる」では、赴任者の不適応を引き起こしてしまいます。知識・スキルや現地言語を学習できる環境を整備するなど、赴任中に継続的に支援することが重要です。また、赴任者は悩みや問題を1人で抱え、孤独になりがちです。ガス抜きをしたり、現状を振り返って軌道修正したりするために、生活面やメンタル面で支えとなる人的サポートが不可欠です。具体的には、よき理解者としての上司・メンターの存在や、人事が訪問しての面談、赴任者同士が集まる場の提供などが挙げられます。誰がコミュニケーションをとるにしても、事業計画の進捗確認だけでなく、本人や組織のコンディションについて会話することがポイントになります。

帰任後

帰任後の再適応はどうしても本人任せになりがちです。しかし組織側としても、赴任経験を生かせる業務へのアサインはもちろんのこと、赴任経験を意味づけする機会、赴任経験を発信する機会の提供などを通じて、本人にも会社にもメリットのあるサポートを行った方がよいでしょう。


施策例

事例:生活用品関連企業 海外赴任候補者の計画的育成

背景

  • 中期経営計画で、中国・ASEAN諸国を中心に出店を加速させることを掲げていた
  • 店舗マネジメントを担える人材(部長級)が必要だったが、海外に送り出してすぐに通用するレベルの社員は圧倒的に不足していた
  • 係長クラスを対象に海外赴任候補者のプール群を形成し、計画的な育成を行うことになった

施策

  • 現赴任者へのインタビューをもとに、赴任者に求められる能力マップを作成した
  • ①異文化適応促進、②役割適応促進、③海外赴任の意味づけをコンセプトに研修プログラムを設計・実施した
  • 赴任先でマネジャーとしての意思決定に迷う典型的な場面や、ローカルスタッフの信頼獲得を左右する場面を扱ったケーススタディを取り入れ、リアリティをもたせた

成果

  • 多くの受講者が赴任に対する不安を解消し、赴任に対して前向きな気持ちをもつようになった
  • 受講者一人ひとりが、将来の海外赴任に向けた能力開発課題を自ら設定し、国内業務でチャレンジを始めた
  • 受講者が優先的に海外へ赴任し、無事に適応するサイクルが回り始めた

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