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VUCA(ブーカ)とは? 変化の時代を生き抜くスキルと組織づくりを簡単に解説

  • 公開日:2024/01/30
  • 更新日:2024/03/16

VUCA(ブーカ)とは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)という4つのキーワードの頭文字を取った言葉で、変化が激しく、あらゆるものを取り巻く環境が複雑性を増し、想定外の事象が発生する将来予測が困難な状態を指します。

4つのキーワードをそれぞれ見てみると、Volatility(変動性)とは「変動が激しく、今後起こる変化が予測不可能な状態」、Uncertainty(不確実性)とは「不確実なことが多く、何が起こるか分からない状態」、Complexity(複雑性)は「多様な物事が複雑に絡み合うため、シンプルな解決策を導き出すことが困難な状態」、Ambiguity(曖昧性)とは「発生した問題の原因が明確にならず、はっきりとした解決方法が見出せない状態」を表しています。

現在はまさにVUCAの時代で、今までのやり方は通用しづらくなり、企業においてトップダウンの意思決定ではなく現場からのボトムアップの力を引き出すことがより重要になるといわれています。

VUCAが注目される背景と起こっていること

もともと東西冷戦終結後の1990年代以降に、軍事用語として使用されたVUCAという言葉は、2010年頃からビジネスにおいても使用されるようになり、2016年開催の世界経済フォーラム(ダボス会議)で用いられたことをきっかけに注目されるようになったといわれています。

ビジネスシーンにおいて、現代が「VUCA時代」といわれる背景としては、下記のようなことが起こっています。

・Volatility(変動性):テクノロジーの進化による、情報端末の入れ替わりや生活スタイルの変化など
・Uncertainty(不確実性):地球温暖化による気候変動や自然災害の増加、新型コロナウイルスの蔓延、少子高齢化による経済規模の縮小など
・Complexity(複雑性):グローバル化による国境をまたぐ人と物の往来や、複数の国や企業が関わるサプライチェーンの複雑化など
・Ambiguity(曖昧性):メーカーにおけるIT領域の拡大による、業界区分の曖昧さなど

VUCA時代に必要とされるスキル

VUCA時代に必要とされるスキル

予測不可能な状態が続くVUCA時代において、過去の経験や既存のビジネスモデルでは対応できないことも増えています。柔軟な対応が求められる今、私たち一人ひとりがビジネスシーンで求められるスキルには、どのようなものがあるのでしょうか。

情報収集能力・情報処理能力

誰もがインターネットやSNSを利用し、簡単に情報を得たり発信したりできる情報過多の現代社会では、多くの情報を入手することだけでなく、情報を取捨選択し、使いこなす力が求められます。自分の目的に合った情報を取得し、適切な形で適用する能力は「情報リテラシー」とも呼ばれます。

「情報がたくさんあることは分かるが、情報の場所を特定するのに時間がかかる」「情報を取得しても、周囲が納得する分析や報告ができない」と悩んでいる方は、テーマや目的から逆算して情報収集を行い、情報収集自体を目的としないことを意識するとよいでしょう。

情報収集の基礎を学べる簡単な研修を受講するのもお薦めです。

今日から使える!仕事に役立つ情報収集のコツ(077)

仮説思考力

これまで仮説思考は、論理的思考や問題解決思考と比較して重視されていませんでした。しかし、過去と同じやり方ではビジネスが回らなくなったVUCA時代では、確実な情報が社内外にもない状態で当たりをつける、仮説思考力が必要不可欠になっています。

仮説思考は単なる勘と異なり確かな情報に基づいて行われますが、時間的な制約がある場合や、分析すべきデータが存在しない場合には、とりあえず立てた仮説をもとに物事を進行させ、その結果をもとに再び仮説を検証するというアプローチを取ることもあります。

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決断力・行動力

VUCA時代では、テクノロジーの進化や新たなSNSの普及など、自社の事業を取り巻く環境が目まぐるしく変化しています。そのため、意思決定に時間をかけていると、その間に状況が変わってしまうことがあります。また、実行に移すタイミングが遅れると、世のなかの変化によって一度決定した意思決定でも成果が出せない恐れもあります。

スピード感を持って決断し、行動できる人には、目的意識や向上心が高く、積極的な性格であるといった特徴があります。一方で、自分自身に決断力や行動力がないと感じる場合は、仕事で明確な目標を立てることや、失敗を気にするのではなく次に生かす気持ちで業務に取り組むことで、決断力・行動力を鍛えることができます。

VUCA時代における組織づくりのポイント

VUCA時代における組織づくりのポイント

VUCA時代には、上記のように各個人がスキルを磨いていくことはもちろん、企業が組織としてどう動くかという視点も重要です。ここでは、VUCA時代における組織づくりで重要なポイントを紹介します。

組織内でビジョンを共有する

ビジョンとは将来のあるべき姿やありたい姿を言語化したもの。組織が、自らの軸をブレさせることなく、変化が激しい時代に対応するためには、すべての事業の前提となるビジョンやゴールを明確にし、組織内で共有することが重要です。ビジョンに対する共通認識があるなかで、各部門の方針や個人の業務への取り組み方についてはある程度現場に任せることで、VUCA時代に柔軟に適応しながら、組織としてビジョンの実現に向かうことができます。

ビジョンを含む経営理念の浸透については、こちらのコラムで各社の人事担当者が議論した内容の一部を紹介しています。

【コラム】ミッション・ビジョン・バリューをどうやって浸透させるのか?

多様な人材を採用・育成・活用する

組織が予測困難で複雑なVUCA時代に対応するためには、全員が同じやり方を取るよりも、一人ひとりのスキルや個性を十分に活用することが有効です。多様な人材を採用し・育て・活用するためには、組織のなかで受け入れる環境を整える必要があります。例えば、メンバー同士で価値観を共有できるようなミーティングや、上司と部下との価値観の違いをすり合わせる1on1の機会を用意するとよいでしょう。テレワークや時短勤務を可能にするなど、制度面の整備も検討事項として挙げられます。

また、組織内でキャリア自律を支援することも重要です。キャリア自律とは、主体的に自らのキャリアを選んでいける状態を指します。社会やビジネス環境の変化が激しいVUCA時代では、1つ1つの仕事の寿命が短くなっており、次々と生じる業務に対して、自分に合った仕事を自ら選んでいくキャリア自律が求められるのです。組織として、社内公募制度や、階層別研修におけるキャリアの振り返りの場を用意することで、従業員のキャリア自律を促すことができます。

キャリア自律については、こちらのコラムでセミナーのレポートとして掲載しています。

【コラム】キャリア自律施策の展開~なぜキャリア自律が進まないのか~

迅速な意思決定をする

VUCA時代への対応方法としては、意思決定と行動を早める「OODA(ウーダ)ループ」という思考法が有名です。OODA(ウーダ)とは、Observe(観察)、Orient(適応)、Decide(意思決定)、Act(行動)の4つのキーワードの頭文字を取ったもので、これらの過程を繰り返す(ループする)ことで、迅速で健全な意思決定が可能になるというフレームワークです。

よく比較されるPDCAサイクルと比較すると、PDCAサイクルでは、行動の前に計画が置かれ、実行したことを評価・改善するのに対し、OODAループでは自らが置かれている環境を観察し、状況判断することを繰り返します。OODAはPDCAと比較すると、取り巻く環境の変化に応じてスピーディーに行われるため、変化の激しいVUCA時代に適した思考法だと考えられています。組織の意思決定を速めるフレームワークとして、取り入れてみるとよいでしょう。

VUCA時代のまとめ

不確実性の高いVUCA時代では、正解や前例がないなかでも素早く状況を判断し、実行に移すことが求められています。個人としては、正解がないテーマや未経験の状況のなかでも、自分なりに仮説を描き、納得感ある結論・主張に導くための思考法・思考習慣を身につけることで、VUCA時代を生き抜くための土台づくりができます。

【サービス】VUCA時代の思考力強化研修 | 考え抜く力を高める

組織としては、変化の激しいビジネス環境への適応において、ビジョンの明確化および浸透や、多様なメンバーの活用、キャリア自律の支援、迅速な意思決定が求められています。組織体制の強化や、人材育成制度の見直し、多様な働き方への支援など、VUCA時代に対応する取り組みの実施を検討するとよいでしょう。

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