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公開日:2024/02/07
更新日:2024/02/07

THEME 新人/若手

連載・コラム「新入社員8つの基本行動研修」リニューアル背景

Z世代の新入社員の早期育成に向けてどんな工夫をしたのか?

Z世代の新入社員の早期育成に向けてどんな工夫をしたのか?

2023年、弊社は、公開型研修「新入社員8つの基本行動研修」をリニューアルしました。Z世代の新入社員の特徴に合わせて、研修内容のアップデートと伝え方の工夫を新たに行っています。また今回、「新入社員8つの基本行動フォローアップ研修」を別途新設しました。

なぜ今、新入社員研修を大幅リニューアルしたのか。Z世代の新入社員のモチベーションと学習効果を高めるために、どのような工夫を凝らしたのか。新設したフォローアップ研修にはどのような目的やねらいがあるのか。プログラム開発チームのメンバーが詳しく解説します。

なお、こちらの内容は動画でもご覧いただけます。

プログラム開発チームメンバー
●桑原 正義(くわはら まさよし)
株式会社リクルートマネジメントソリューションズ
HRD統括部 トレーニングマネジメント部 主任研究員

●大川 修二(おおかわ しゅうじ)
株式会社リクルートマネジメントソリューションズ
人材開発トレーナー

 

Z世代は「研修の意味」に納得するとやる気が高まる


桑原:私たちは長年にわたって、多くの新入社員に接してきました。その私たちから見て、Z世代の新入社員にはこれまでと異なる特徴があります。それは、何ごとにも「意味」や「メリット」を強く求めることです。例えば、研修を受講する際には、研修を受ける意味、研修から得られるメリットに納得がいくと、彼らのやる気や主体性は明らかに高まります。自分がその研修を受ける意味があると思ったら、俄然モチベーションが高まるのです。

大川:私は、約20年前に「新入社員8つの基本行動研修」を新規リリースした際のプログラム開発メンバーであり、それ以来、本研修のトレーナーを担当しつづけてきました。その私の目から見ても、Z世代は研修の意味やメリットを求める傾向が強くなっています。もちろん昔から、多くの人が研修の意味やメリットを気にしていました。ただ、Z世代はより短期的なリターンを気にする傾向があります。いつか役に立つかもしれないスキルには魅力を感じず、今の自分にとって必要なスキルを追い求める人が多いのです。

桑原:また、Z世代は「当たり前の感覚」が変わってきた部分もあります。例えば、彼らはコロナ禍でオンライン就活を余儀なくされました。大学の授業も、多くをオンラインで受講してきました。そのため、全体的にオンライン対応力やデジタルスキルが高まっています。

大川:その半面、彼らは電話をしなくなりました。それから、オンラインでのコミュニケーションが増えたため、対面で相手とうまく関われない人が少し増えた印象があります。

「トレーナーの関わり方」を大きく変えた


桑原:このようなZ世代の特徴に合わせて、私たちは2023年、「新入社員8つの基本行動研修」をリニューアルしました。研修内容のアップデートと伝え方の工夫を行っています。

大川:研修内容については、新入社員にまず身に付けてほしい8つの基本行動の大枠は変えていません(図表1)。ただ、例えばSNSやリモートでのコミュニケーションが当たり前になったため、「インターネット上のコンプライアンス」について新たに触れています。学生時代と違い、企業内にはSNSなどでオープンに語ってはならない情報がたくさんあることを理解してもらう必要があるからです。こうした変更をいくつか行っています。

<図表1>8つの基本行動

8つの基本行動の図

桑原:内容以上に大きく変更したのが、「トレーナーの関わり方」です。新入社員に研修の意味をしっかりと伝え、モチベーションや主体性を高めてもらう工夫を随所に凝らしています。

相手の目線で考えることを身につける


大川:特に、本研修の根幹となる「相手の期待を考える」ことの意味を、より強く伝える関わり方に変更しました。

例えば、Z世代の新入社員のなかには、「自分たちはリモート勤務で電話を使わないのだから、電話応対の研修など受ける必要がないのでは?」と思っている人が一定数います。そのため、リニューアル後の研修では、電話応対セッションの冒頭でまず「電話の相手はあなたに何を期待すると思いますか?」と受講者たちに問いかけます。そのうえで、電話応対の必要性について詳しく伝えるようにしたのです。

このように、基本行動一つひとつについて相手の期待をしつこいくらいに考えてもらう仕立てにしています。

自分たちにとっての必要性を考えるというZ世代の特徴は、効率的に仕事をするという意味では役立つ考え方です。ただ、必要性があるかどうかを、自分の視点だけで判断せず相手や関係者の視点でも考える、という習慣を身につけていくことが社会人としては重要なことだからです。

「フォローアップ研修」で、職場実践を後押し


桑原:それから今回、「新入社員8つの基本行動フォローアップ研修」を新設しました。フォロー研修は、本研修を受講した数カ月後にあらためて受けてもらい、職場実践を後押しする研修です。8つの基本行動は、学んだ後に職場で実践し、経験を増やす必要があります。やればやるほど身についていくからです。ただ、最近は新人でも正解がない状況で働く機会が増え、職務の難度が高まっています。だからこそ、フォローアップ研修で基本行動の再学習をして、身につけるスピードを上げてもらいたいと考えています。

大川:たとえ一生懸命学んだ人でも、時間が経つと研修の内容は忘れていきます。配属後しばらくは実直に実践していた人も、慣れてくるとどうしても気が緩むものです。そこで、数カ月後のフォローアップ研修で8つの基本行動を思い出し、気持ちを新たに取り組んでもらえたらと思っています。

同期の仲間に悩みを相談する場にも


また、「新入社員8つの基本行動研修」は公開コースですから、職場内に同研修を受けたメンバーが少ないケースがよくあります。職場内の仲間の多くが受講する研修なら、お互いに語り合い、励まし合いながら基本行動を身につけていくことができます。

しかし、職場内に受講者が1人の場合は、自分がうまくできているかどうかを確認するのが難しく、時には基本行動に関する悩みを独りで抱え込んでしまうこともあります。そうした人には特に、フォローアップ研修を活用してもらえたらと思っています。

フォローアップ研修は、同じ研修を受けた受講者と話し合ったり、講師に悩みを相談したりできる貴重な機会でもあるからです。

新入社員に仕事の意味やメリットを伝えてあげてほしい


桑原:人事や上司の皆さんのなかには、「Z世代の新入社員は難しい」と感じている人が多いかもしれません。何を考えているかが分からない。なかなか前向きに行動してくれない。少し叱っただけで落ち込んでしまう。そうしたZ世代に悩んでいる人もいるでしょう。

しかし、Z世代の新入社員とよく話してみると、実際は物事を深く考えていたり、自分なりの意見を持っていたりすることが多いものです。彼らは自分の考えを表に出すのが苦手なだけで、内に秘めた優れた思考力があり、行動に移したいと思っているのです。

ですから、上司や先輩の皆さんはぜひ、Z世代の新入社員に、仕事の意味や、その仕事で身につくスキルなどのメリットをしっかりと伝えてあげてください。そして、心理的安全性の高い職場環境を用意して、彼らの経験を増やす支援を行ってほしいと思います。彼らの精神的な障壁を取っ払って不安を解消できれば、彼らは主体的にどんどんチャレンジして、思わぬ成長を遂げてくれるはずです。Z世代の新入社員たちを、ぜひ信じてください。

大川:比喩的な意味で、Z世代の新入社員たちを抱擁してあげてください。彼らをまるごと受け入れて、彼らのできることをポジティブに捉えていけば、きっと彼らはすくすくと伸びていきますから。



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Z世代は「研修の意味」に納得するとやる気が高まる
「トレーナーの関わり方」を大きく変えた
相手の目線で考えることを身につける
「フォローアップ研修」で、職場実践を後押し
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