ビジョン浸透は「発信型」から「着信型」へ
〜リクルート流!従業員を動かすビジョンの共有・行動化〜
「社内にビジョン(※)を浸透させたい」、「価値観や行動基準を浸透させたい」といった声が増えています。ミッビジョン、バリュー、ウェイ、経営理念、クレド、スピリットなどさまざまな表現・定義がされていますが、いずれも自社の目指す将来の姿や、その実現のために組織として共有すべき価値観や行動基準を指しています。
激しい環境変化の中、トップも将来の姿を示しづらくなっており、これまで以上に現場の一人ひとりの自律的な判断・行動が求められています。 また、M&Aやグローバル化により人材の多様化が進み暗黙の前提が成立しにくくなってもいます。このような中で、企業内で拠り所となるもの、基準となるものが求められるのは自然な流れといえるかもしれません。
(※文中での「ビジョン」とは、ミッション・バリュー、経営理念など類似の概念を含む総称として表記します。)
しかし、各社における取り組みはというと、言葉を作ったもののカードを配りポスターを貼っただけの“お飾りビジョン”になっていたり、なんとか浸透させようと上から下ろそうとするも“笛吹けど踊らず”の状況であったりと、なかなかうまくいっていないことが多いようです。
一方で、従業員をうまく巻き込み、メンバーが自ら動きだすためにさまざまな工夫を凝らしている例も出てきています。
この違いはどこにあるのか、実際の活動のご支援を通じて見えてきたものがあります。それは、ビジョン浸透を従来の「発信型」から「着信型」のアプローチに転換することによって、メンバーは活気づき、生き生きと動き始める、ということです。
本特集ではその考え方や具体策について、事例と共にご紹介していきます。