コミュニケーションのすれ違いを埋める 「伝える力」を磨きロジカルシンキングですれ違いを解消しよう

「若手のいっていることはよくわからない」「メールだけではなく対面で伝えることも覚えてほしい」など、若手のコミュニケーションを問題視する声が増えています。しかし、その原因は本当に若手だけにあるのでしょうか?
この20年の採用環境の激変は、ベテラン社員と若手社員ばかりで中堅社員がほとんどいない、いわゆる「ワイングラス型」の歪んだ人員構成という結果を企業にもたらしました。こうなると、特定の世代ではなく「世代間のギャップ」がコミュニケーションのすれ違いの原因の一つであることは容易に想像できます。
では、それを解消するためには、何が必要なのでしょうか? 解決の糸口となるのが「共通言語をもつ」「共通思考フレームをもつ」といったロジカルシンキングの思考法です。
本特集では、最近特にお客様にご支持をいただいている「ノウハウ・ドゥハウ(KD)」シリーズについて、講師としても人気の高い (株)HRインスティテュート副社長 稲増美佳子氏の視点で、昨今のビジネススキル系研修ニーズの実態とプログラムの特長 について語っていただきました。
時代が求める「伝える力」の重要性
リクルートマネジメントソリューションズ (以下RMS)
ここ数年、私たちを取りまく環境はグローバル化、スピード化と、めまぐるしく変化していますね。企業としては成長し続けること、成果を出し続けることが命題であり、所定の期間内に一定の、もしくは今まで以上の成果をあげよう!と生産性の向上に躍起です。このような環境要因の中で、なぜ今「ノウハウ・ドゥハウ」シリーズに注目が集まっているのでしょうか?
稲増さん
今の組織は、非正規社員・中途入社者が増え、コミュニケーションの環境として、国籍・文化圏すら異なることもあり得ます。こうした組織では、経営トップに限らず管理者以上であれば特に、相手に「伝える力」が求められます。
多くの組織においてこれまでの前提であった“トップダウン式の組織”、つまりヒエラルキーが明確で、同じ文化を共有し、「あうんの呼吸」で伝達・共有できる環境、というのはすでに崩壊しています。社員それぞれのバックグラウンドが異なる中で、仕事に携わるメンバー一人ひとりがその仕事の意味や背景を十分理解し、納得していないと、成果をあげることは難しくなってきています。
そうなると、正確に「伝える」ための共通した「思考法」や「言語」が必要になってきます。「ノウハウ・ドゥハウ」シリーズでは、こういった共通の思考法や言語、といったものを演習を通して身につけていただけます。伝えたい気持ちはあっても具体的なスキルがないとうまくいかないと感じている方は多いようです。この研修ではそういった実践的なスキルを学べるところにニーズの高まりがあるんでしょうね。