主体性を引き出しエンゲージメントを高める 能動的に企業価値の創造を志向するガバナンスとは

現在、日本企業は厳しい環境におかれています。昨今の需要予測は先行きが読めない一方、原材料物価の高騰はとまりません。ITバブル崩壊後、日本経済には復活の兆しがありましたが、環境が急速に変化した今では、残念ながら今後の先行きは不透明と言わざるをえません。

企業はこのような状況下で、厳しいコーポレートガバナンスを迫られています。企業を監視するための機構である、経営者報酬、日本版SOXなどのキーワードが新聞紙上に掲載されない日のほうが少ないのかもしれません。しかし、こうした「監視機構」としてのガバナンスは受動的で、本来企業が目指すべき価値の創出には能動的につながるものではありません。本来、ガバナンス(統治)でなすべき最終的な目的は、企業の社会的・経済的な使命を全うし価値を生み出すための組織体制を維持することです。その実現のために、社員を企業にエンゲージするチームとし、企業価値を高めていく組織体制を築く。それこそがあるべきガバナンスの姿なのではないでしょうか。

では、「ガバナンスのあるべき姿」とは具体的にはどういうものか? 先進企業がそれをどのように達成してきたのか? 今回は簡単ではありますが、その考え方と事例をご紹介いたします。厳しい環境下で、企業の統治に苦心する経営者、経営企画担当者、人事担当者の皆様が現在悩んでいらっしゃる問題の解決の一助になれば幸いです。


事業環境は厳しさを増しつつある

まずは、日本企業がおかれている現在の事業環境を再確認しましょう。

日本の主要な企業は、2002年から2007年にかけて、企業規模(総資産の規模)を拡大しつつ、事業効率(ROA)を改善し、企業価値を創造してきました。(図1)

しかしながら現在は、原材料が高騰し続ける一方で、企業業績の悪化を見通す株価の下落が見られ、マクロ経済全体は今後落ち込むことが考えられます。いわゆるスタグフレーションの発生が予測される事態となっています。

■石油や鉄鋼といった主要工業製品の価格は上昇しており、物価の総平均も上昇している(図2.3)

■株価は下落傾向に転換しつつある(図4)

こうしたマクロ環境の中、社員は高い生産性を実現するために、常にさまざまな強いプレッシャーにさらされています。また、社内の人材リソースは、中堅マネジメント層の人材薄、ベテラン社員の退職などに伴い、枯渇しつつあります。社員自身もこのような厳しい環境下では、スキル不足やプロセス間のコミュニケーションの齟齬による品質問題・納期遅れなど、業績の悪化に直結する業務上の問題や、企業の存続に関わるCSR上の致命的な問題が、起きないとは言い切れません。(図5)

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