特集
MBOを生かすマネジャーへ
“業績向上”と“人材育成”をともに実現するMBO
- 公開日:2007/09/01
- 更新日:2024/04/11
![“業績向上”と“人材育成”をともに実現するMBO](https://www.recruit-ms.co.jp/assets/images/cms/column/upload/3f67c0f783214d71a03078023e73bb1b/2e2eb5b68f72420c874aa040831e6b76/1606031527_3286.jpg)
今回の特集では、現代のマネジャーが直面している現実に触れつつ、MBO(目標と自己管理によるマネジメント)サイクルを生かすヒントをご紹介します。
MBOとは
MBO(目標と自己管理によるマネジメント)は、1990年代後半から導入が進み、今では大手企業の約8割が導入しているといわれています(労政時報3681号) 。企業の関心事も、導入当初の“制度をいかに運用するか”から、“MBOを生かしていかに戦略実現を進めるか、人材をどのように育てていくか”というフェーズに移りつつあります。
MBOを機能させる鍵になるのが現場のマネジャーです。
しかし、MBOは多くのマネジャーにとって、「わずらわしい、面倒なもの」と思われているのが現状ではないでしょうか?
現代のマネジャーの置かれている現実環境
今日、マネジメントを取り巻く環境そのものが複雑化・高度化し、マネジャーは厳しい現実に直面しています。具体的には下の表をご覧ください。
![現代のマネジャーの置かれている現実環境](https://www.recruit-ms.co.jp/assets/images/cms/column/upload/3f67c0f783214d71a03078023e73bb1b/1d5a47ce80e24a0f8f7d45d2380a03c5/1512241109_8170.gif)
上記項目は、実際の研修現場で多くのマネジャーの方々から「該当する」と挙げていただいている項目です。
貴社の現場でも起きていませんか?
このような状況下では、かつてのように、マネジャーが日常的に仕事のPDSを回す(マネジャーが、日常的に部下の行動を観察する/部下からの報告・連絡・相談を随時受けることにより指導・育成する)というきめこまやかなマネジメントをしていくことは、非常に難しくなっているのではないでしょうか。
日常のマネジメントが難しい/成り立たない中で、それでも当面の業績は求められ、なおかつ長期的な戦略実現や人材育成といわれても、そこまで考えられない……。それがマネジャーの本音ではないでしょうか。
このような現実だからこそ、MBOの活用がマネジャーの助けになるのです。次章では、マネジャーにとってのMBOの意義について説明します。
今だからこそ求められるMBO
厳しい現実環境に置かれているマネジャーから見ると、MBOは「人事制度があるから目標を設定しなければならない、評価しなければならない」という意識になりかねません。そのようにマネジャーが思っている限りは、“負担”以外の何ものでもありません。
しかし、実は、MBOのサイクルを回すことは、マネジャーが目標を明確にし、目標設定や評価場面を意識的に生かすことで、日常に流されることなく自覚的に日常のPDSをまわす確率を高めることになるのです。それは、組織の戦略推進や業績向上と、個人の働きがいや成長をともに実現することにつながります。
![Manegement By Objectives and Self-Control](https://www.recruit-ms.co.jp/assets/images/cms/column/upload/3f67c0f783214d71a03078023e73bb1b/11e6cfc453f1487281301fa393458312/1512241109_9313.gif)
では、MBOを活用して自分のマネジメントを実践するマネジャーとはどのような人でしょうか。
MBOを生かすマネジャーの要件
以下に弊社が考える「MBOを生かすマネジャーの要件」をまとめました。
1.MBOの目的・意義を深く理解し、推進の主体者としての基本的な姿勢を持っている
2.戦略実現につながる組織目標を、自ら設定し、部下に示している
3.目標設定を部下育成の絶好の機会とし、部下に対して期待をかけ、やる気を引き出している
現実の企業においてはこの要件を身に付けているマネジャーもいれば、そうでないマネジャーもいます。後者のマネジャーがどうしたらこのような要件を身に付けられるのでしょうか。
MBOを生かすマネジャーに向けて
MBOを生かすマネジャーに近づくためには、目標設定の本来的なプロセスを体験(模擬体験)し、その効用に自ら気づくことが必要です。そこでは4つのプロセスを踏むことが重要になります。
1)目標設定の視野をひろげる
表層的な理解から離れて、本来のMBOの目的や意義を考える
2)目標設定の重要な要素である「自組織の目標」を設定する
自組織の目標を考えるにあたっての視点・留意点を学び、自ら目標を意味づける
3)目標設定のもうひとつの重要な要素であるメンバーの目標設定を支援する
「期待をかける」ことがメンバーの成長を促すうえで、重要なマネジメントであることを理解し、メンバーに対する「期待目標」を設定する
4)組織の要請(自組織の目標)と個人の欲求(メンバーの思い)との統合を図る
安易な統合(例:マネジャーによる一方的な説得、メンバーへの迎合など)ではなく、マネジャーとして意思をもって葛藤に対峙すること(マネジャー自身の本気)により、メンバーのやる気を引き出しながら、自組織の目標達成を実現していく
1から3まではMBOの基本プロセスを忠実に学ぶことです。ただそこで終わりなのではなく、4のプロセスから逃げずに向き合うことがMBO実践の要といえます。
MBOにしばられるマネジャーから生かすマネジャーへ。業績向上と人材育成をともに実現するMBOの鍵はマネジャーが握っているのです。
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