潜在的な能力・可能性を「見える情報」へ 人的資源活用に向けた今日的な人材アセスメント活用術

昨今、経営環境が大きく急速に変化する中、社員一人ひとりには、過去の実績やこれまでの発揮行動の延長線上では対処しきれない、新しい役割や変化への対応そして成長が求められています。

このような環境においては、事業戦略はもちろんのこと、企業と個人の成長・業績を支える人的資源の活用は「待ったなし」の状態です。その人的資源の活用においては、
1.企業が個々人の力を最大限に発揮するために適材適所の配置を行い、育成していくこと
2.個人が自らの特性に応じたキャリアを主体的に選択し、自己啓発していくこと
この2つがバランスよく機能している必要があります。

そのためには、目に見えやすい職務・職場行動を評価するコンピテンシーモデルや業績評価の導入に加えて、目に見えにくい潜在的な能力・可能性を「見える情報」として提供する、人材アセスメントデータの活用が効果的です。

さらに今日では人材アセスメントデータを人材発掘や選抜目的で用いるだけでなく、キャリア開発・能力開発と連動させることで、効果的な人的資源マネジメントを実現している企業が増えています。

本特集では、各企業での人的資源活用に向けた人材アセスメント・サーベイの活用事例を中心に、その位置づけと、活用のポイントをご紹介いたします。


効果的な人材アセスメント手法とは

企業側にとっても個人にとっても、まずは「現状の立ち位置」を知ることが、効果的な人的資源活用や、自発的な能力開発には欠かせません。
この章では、その第一歩となる効果的な人材アセスメント手法について整理していきます。

個々人の実際の職務・職場行動は、汎用的な知識やスキルに支えられています。それらの獲得や発揮にはパーソナリティ・基礎能力などの特性が深く関わっていることを示しているのが、図表1の「企業人の能力構造モデル」です。この中で、業績評価やコンピテンシー評価は、主に発揮行動領域を測定していることになります。各層の間には、「Aという特性があれば、Bという能力が高まる」というほど強い関連性はありません。

それゆえ、現在の仕事の延長線上ではない、新たな役割付与や昇進・昇格時には、業績評価・コンピテンシー評価のみならず、知識・スキルや特性部分も踏まえた、多面的な人材アセスメントを行う必要があるといえます。

弊社では実際に、人材アセスメントの多角的な利用による有効性の高まりを検証するために、発揮行動/知識・スキル/特性の各領域を測定するアセスメントツールを組み合わせた場合に、人事評価や昇進スピードといった基準情報との関係性がどの程度強くなるのか、という研究を行いました。

まず、特性領域を測定する管理者適性検査NMATと、スキル領域を360°評価手法で測定する複数観察者評価システムMOAを組み合わせることで、その後の昇進スピードや人事考課を単体で用いる場合よりも、高いレベルで予測できることが示されました。
次に、前述したNMATと、スキル領域を測定するアセスメントセンター手法であるR&CI、R&CIIなどを組み合わせると、同じく昇進スピードや人事考課結果を、より高く予測できることが示されました。これらの具体的なデータについては、図表2のとおりです。

総括すると、目的に応じてさまざまなアセスメント手法を使い分け、組み合わせることが有効である、ということです。

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