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「売れる営業会議」

営業会議を業績向上の突破口とする営業マネジメントのすすめ

  • 公開日:2006/10/01
  • 更新日:2024/05/31
営業会議を業績向上の突破口とする営業マネジメントのすすめ

営業担当の知恵や成長だけでは顧客の期待に応えることが難しい時代となり、チームセリングやナレッジマネジメントの重要性が増しています。毎週、毎月行われる定例の営業会議は、高い業績に向けて、協働やナレッジを結集させる重要な場です。

本特集では、リリースをひかえた「売れる営業会議」研修のご紹介をまじえながら、営業会議のあるべき姿とは何か?についてポイントをご説明いたします。

営業会議は、営業力を高める効果的な場になっていますか
営業会議の役割とは
業績を上げ続ける3つの視点
「売れる営業会議」研修をリリースします
参考資料

営業会議は、営業力を高める効果的な場になっていますか

営業担当の知恵や成長だけでは顧客の期待に応えることが難しい時代となり、チームセリングやナレッジマネジメントの重要性が増しています。その中で、毎週または毎月行われている営業会議は、「業績の確かな見通しと意欲を高める」「メンバー全員の知恵を結集する」重要な場であるといえます。しかし、マネジャーおよび参加メンバーが満足しているケースは、決して多くありません。

以下は、弊社がサポートさせていただいた企業の代表的な「営業会議」の現状例です。

1.予算や商談の確認・追及に終始し、メンバーが提案や意見を言う場がほとんどない。
2.会議の目的があいまいな中で物事が決まり、決めたことがほとんど実行されない。
3.上司が特定メンバーを指導する場になっており、他のメンバーの参加意欲が落ちている。
4.営業会議、戦略会議などがあるが、出席者が違うだけで情報伝達に終わっている。
5.そもそも会議が予定の時間に始まらない。顧客訪問などを理由に欠席する者が多い。

もしこのような状況があるとすれば、営業会議が本来の役割を果たしておらず、営業マネジメントを発揮する貴重な機会を逸していることになります。
多くの企業事例から「営業会議は、マネジメントの縮図」と我々は考えています。
よって営業マネジメント力を強化し、業績を高め続ける意欲と風土(強い職場力)を作る突破口として営業会議が非常に重要になります。

営業会議の役割とは

マネジメント実践の場である営業会議は、一般的に以下の役割を果たすために行われています。

・ビジョンの共有・浸透
・目標の設定・進捗管理
・情報伝達・好事例共有
・問題解決・業務改善
・部下育成・動機づけ
・一体感醸成・風土改革

会議運営が順調に行われば、多くのマネジメント上の課題を前に進めることが出来ます。
しかし、そのためには、マネジャーが会議運営スキルと会議に向かう意欲・姿勢を身につけることが必要です。

ではうまくいっている営業会議にはどのような特長があるのでしょうか。
それは、会議のテーマ設定とプロセス運営にあります。
特にメンバーの意見やアイデアを引き出し、一緒に検討し、決定に参加させるプロセスを通じて、部下育成や風土改革を進めることが出来ます。
またメンバーが仕事に意欲的になり、強い職場力が形成される土台を作ることが出来ます。
言い換えると営業会議を行うということは、「業績を上げ続ける基盤作りの実践」といえるのではないでしょうか。

【参考】営業会議の成否を決める要因

【参考】営業会議の成否を決める要因

1.メンバーの参加姿勢
メンバーが会議についてどんな問題意識を持って参加するかによって、会議が充実したものになるか、表面的なもので終わるかが決まる

2.会議の進め方
会議リーダーが会議の進め方を知っているかどうかで、効果的・効率的になるかどうかが決まる

3.職場風土
職場風土は会議の雰囲気や、体質を決める。開放的な風土であれば会議も開放的になる

4.マネジメント
会議の場は、マネジャーのマネジメントの縮図である。メンバーの参加姿勢も組織風土もマネジメントが大きく関係している

業績を上げ続ける3つの視点

ここまで、営業会議の重要性・効用についてを説明してきました。
しかし、その実践を妨げる要因があることも事実です。

<実践を妨げる要因>
・当面の業績圧力が厳しく、短期的な業績を強く要望することを優先せざるを得ない。
・部署間の競争が激しく、連携・協働・支援という風土が生まれにくい。
・成果主義が浸透し、高業績者だけが評価される。個人の存在意義が見出せない。
・即戦力が求められ、じっくり人を育成する時間も仕組みもない。
・営業会議をはじめ、管理の基礎を学習する機会がなく、自らの経験則だけが頼りになっている。

結果として、営業マネジャーから以下のような声を聞くケースがあります。

・会議リーダーの指示がないと発言が出ない。(若いメンバーからも意見を出させたいのに)
・職場の一体感は不足し、まとまりが無い。(意欲のある風土作りをしたいのに)
・部下と直接関わることが少なくなっている。(指示伝達を徹底したいのに)

しかし営業マネジャーは、このような中でも業績を上げなくてはなりません。
そのためには、以下の「業績を上げ続ける3つの視点」をメンバーに浸透させることが有効です。

(1)ビジョンの浸透
業績を上げ続けるマネジャーの役割の中でも、特に強調したいのはビジョン(目指す姿)の構築です。
営業体制を変え部下の力を結集するためには、ビジョンの構築・共有は不可欠であり、これをいかに浸透させるかが業績を上げ続ける前提なのです。

(2)顧客の状況把握と迅速な対応
変化のスピードが速い時代には、顧客の状況を的確につかみ、現場でサービスの内容や営業のやり方を変えていかねばなりません。そのためには、第一線の営業担当がいかに顧客の状況を的確につかんでいるかが鍵になります。

(3)メンバーの知恵の結集
顧客の状況を的確につかんでも、それが個人の中で処理されていれば組織としての知恵にはなりません。いち早く全員の情報を結集して組織の知恵にする必要があります。
また、いろいろな情報や知恵を基にそれらを結集し、いかに顧客価値を高められるかが、業績を上げる決め手となります。価値づけたりする「知恵の結集」には会議という場で直接話し合ったほうがより効果的なのです。

これらを同時に実行できる場が、営業会議といえます。
高業績を上げている職場では、上記のことが当たり前のように行われています。
これまで営業マネジメントは、「個人のマネジメント力強化」という問題として、施策をうつことが多かったのですが、営業会議を「業績を高め続ける意欲と風土(強い職場力)作りの場」として位置づけ、その実現に向けて上記3つの視点に取り組むことが、求められています。

「売れる営業会議」を目指すことは、営業マネジメントを強化することにつながります。

【参考】業績を上げ続ける視点と営業会議の関係

【参考】業績を上げ続ける視点と営業会議の関係

「売れる営業会議」研修をリリースします

弊社は、業績を上げ続ける営業マネジャーの「効果的な会議の進め方」プログラム(1泊2日)を開発中です。
内容としては、「業績を上げ続ける営業マネジャーの役割」をベースに、営業マネジャーの、

(1)スタンス(マネジメント姿勢)を明確にし、
(2) スキル(効果的な進め方)を身につける

この2点をねらいとしたプログラムです。
これまで述べてきた営業会議のあるべき姿、会議運営方法、営業マネジメントのあり方に関するコンセプトを基に研修を展開します。

プログラムでは3つのテーマの会議シミュレーションを会議リーダーとして進行することや、メンバーとしての参加を通じて会議リーダーの役割理解と運営スキルを身につける体感型のプログラムです。

ステップ1
営業会議サーベイを足がかりに会議リーダーと会議メンバーの認識ギャップをとらえることから営業会議の現状と自己のマネジメントの関連を把握します。

ステップ2
「営業会議」の意味や価値をショートケースを通じて検討し、自らのマネジメント観を明らかにします。

ステップ3
「売れる営業会議」のテーマ別に運営スキルを身につけます。

ステップ4
「売れる営業会議」を職場で運営する際の計画を立案し、実行にのぞみます。

~最後に~

今後、営業会議は、ますます重要になってきます。
「知恵が競争優位を決める時代」には、むしろ会議をうまく活用して、マネジメントの成果を高めていく必要があります。「会議そのもののあり方」もさることながら、「環境変化を捉えてどんな営業マネジメントを展開していくか」をベースに営業会議を業績を上げ続ける場にするという想いを強く持ち、開発の最終段階に入りました。
本商品に少しでも興味・関心をお持ちの方は、こちらから「売れる営業会議」についてお問い合わせください。
また研修詳細については次ページ以降の参考資料をご覧ください。

参考資料

(1)「売れる営業会議」とは

業績を上げ続ける目的で開く営業会議を「売れる営業会議」といいます。
会議を主催するリーダーも参加するメンバーも会議終了した時点で「売れること」が実感できる会議です。自ら主催している会議の現状を点検するためには「営業会議サーベイ」が有効です。(図表1)

売れることが実感できるとは、売れる営業会議に出席したマネジャーやメンバーが「売る気になる※」「売れる見込みがつく※」「売れる自信がつく※」ことであり、売れる営業組織への変革の突破口を見出すことです。

※ 売る気になる → 会議に出席したことで、売ることが動機づけされる
  売れる見込みがつく → ターゲットが明確になる、売れる方策が見つかる
  売れる自信がつく → スキルが身につく、営業に対する考え方が明確になる

(2)「ショートケース1、2」

ショートケース1
「会議をやる意味がわかりません」

定例の営業会議を始めようとしているとき、遅れてきた田中君を注意すると、田中君は「遅れてきたことはすみません。でも毎回会議に参加しているのですが、この会議をやる意味が分かりません。毎回同じように営業状況の報告を求められるだけで、業績が悪いときは詰められます。こんなことでしたら面談でやればよいと思います・・・・・・

ショートケース2
「話し合っても業績が上がるとは思えません」

いつものように定例会議でお互いの案件の進捗状況を報告しあっていた。入社して2年目の上野君が「僕はまだ営業経験が浅いので、先輩方の成功事例を共有してほしいのですが」といってきた。それに対して13年目のベテランの山田君が「共有もよいが、基本は自分で努力して身に着けないと実力にはならない。どだい、われわれは一人一人が自分の目標を果たせばよいはずだよね」とやんわり上野君の提案を拒否した。
高橋係長が「みんなで協力し合って、みんながよく話し合ってこそグループの業績が達成出来る」と皆を説得するように話した。これに対し、山田君は「係長、それは綺麗ごとですよ・・・・・・

グループマネジャーのあなたはどうしますか?

(3)「売れる営業会議」研修(一部紹介)

会議リーダーは「売れる営業会議」を効果的にするためにも、「効率的」「開放的」「創造的」な会議にしなければなりません。そのための主なスキル・スタンスについて考えてみましょう。

<会議リーダーのスキル>

1.傾聴・共感のスキル
会議リーダーは参加メンバーが自由に話し合える状態にしなければなりません。
そのためには、まずメンバーの意見をきくことからはじめます。
つまり、傾聴し、共感することが、メンバーの自発的で活発な意見を出させることにつながるのです。

2.質問のスキル
会議リーダーは自分の意見を主張せず、メンバー個人や全体に向けて質問していくことが、全体の意見交換をスムーズにさせることにつながります。
引き出す、掘り下げる、発展させるなどの質問を駆使できれば、会議は活性化するものです。

3.プロセスをみるスキル
メンバーの表情や参加姿勢、メンバー間のコミュニケーションの状況、メンバー間の軋轢、会議の雰囲気など過程的側面、プロセスをみるスキル(場をみる力)は会議リーダーにとっては非常に大事です。なぜなら、メンバーは話されている内容よりもそのプロセスに大きく影響されるからです。
プロセスに手を打たないとよい会議にはならないということがいえるでしょう。

<会議リーダーのスタンス>

会議を効果的にするためには、会議リーダーのスキルだけでなくスタンス(姿勢、心構え)も重要である。

1.ポジティブな姿勢
会議リーダーとして、ポジティブな姿勢が、メンバーの発言を引き出すことになる。何を言ってもよい、どんなことにもポジティブにかかわる、そんなリーダーの姿勢が発言を活発にしていく。

2.勢いと粘り
会議自体に勢いと粘りがあれば、アウトプットはよりレベルの高いものになろう。そのためにも会議リーダーとしては「勢い」と「粘り」のある姿勢が求められる。短い時間の中で成果を出すためには勢いが必要である。さらに、より質の高い結論を出すには粘りが必要である。

3.共創
知恵を結集して価値を生み出していくためには、会議リーダーとしては「共創」の姿勢が必要である。つまり、共創とは、メンバー全員でお互いの知恵を出しながら価値を作り出していくことである。一人の優れた力でなく、全員の知恵の総和を求める「共創」の姿勢が会議を効果的なものにしていく。共創による力は、新しい意味での「チーム力」である。

図表1 営業会議サーベイ/図表2 よい会議とは:三つの要素

【よい会議とは:三つの要素】

★よい会議には三つの要素が備わっています。
 この三つの要素を整備するのが会議リーダーの役割です。(図表2)

★よい会議の5か条
1.メンバーが会議の目的を把握しており、意欲的に参加している
2.メンバーは率直に発言しており、常に安全性が保たれている
3.メンバーは相手の意見をよく聴き、理解しようとしている
4.一部の人に発言がかたよることなく進められている
5.会議は効率よく進められ、時間が厳守される

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