ハードの統合からソフトの融合まで M&Aの組織・人材マネジメント<後編>

風土・文化(ソフト)の融合は、合併という転機において避けて通れない重要なテーマであるとの認識はされていても、どのタイミングで、何をしたら良いか、なかなか判然としないものです。また、どうしても制度(ハード)の統合を間に合わせることが優先されるため、ソフト面の施策は後回しにされがちです。しかし、ソフトの融合チャンスは3回あり、各社の置かれた状況に応じたタイミングで着手することが重要です。

今回の特集では、前回の制度(ハード)の統合に引き続き、風土・文化(ソフト)の融合について、具体的・一般的な事例をベースに、タイミングごとのポイントをツールの紹介を交えて提示してみたいと思います。


ソフト融合の3つのチャンス

どのような合併のケースにおいても、ハードの統合後、一定の期間が経過すると自ずと1つの組織として安定期に入ります。ソフト面においては、この安定期に入る前にいかにタイミングを見計らって風土・文化の融合を進め、合併当初のパフォーマンス見込みと実際との乖離を解消するのかがとても重要であるといえます。

具体的なタイミングとして、以下3つのチャンスがあると考えます。

【最初のチャンス】
合併当初にハード(制度)の統合と同時に、ソフト(風土・文化)の融合もはかり、合併によるパフォーマンスの見込みと実際の乖離を早期に解消します。

【2番目のチャンス】
合併後、ある程度時間が経過しても、思い通りのパフォーマンスが出ていないとの問題意識が醸成されたタイミングで、ソフトの融合を推し進め、早めに合併時の見込みと実際との乖離を解消します。

【3番目のチャンス】
合併後の組織・業務の混乱が収束し、1つの組織としてパフォーマンスが向上してきたタイミングで、ソフトの融合をはかり、合併の成果実現を加速させ、合併時の見込みと実際との乖離を解消します。

この3つの融合チャンスに沿って、それぞれのポイントと具体的・一般的な事例をご紹介したいと思います。

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