経営理念を現場で実践していくためには 事例から見る管理職がリードする経営理念の共有・実践法!

「経営理念」とは何でしょうか?
経営理念とは、「自社の目指す姿やその実現のために、組織として共有したい価値観や行動基準」を指しています。それらは、組織の中で共有・実践されていくことで、強みの源泉となり、企業が価値を創造し続けることに繋がります。
(※文中での「経営理念」とは、ミッション、ビジョン、バリューなど類似の概念を含む総称として表記します。)
経営理念を共有・実践していくためには、さまざまな社内の取り組みを継続していく必要があります。
今回は、より具体的に経営理念を現場で実践していくためにはどうすれば良いのか、事業推進・価値創造に繋げていくにはどうしたら良いのかということについて、特に「管理職がリードしながら、日常で実践し続けていくこと」に焦点をあてて最新事例と共にご紹介していきます。
- P1:なぜ経営理念を共有・実践するのか?
- P2:共有・実践において管理職に求められる2つの行動とは?
- P3:事例1. IT産業A社 〜経営理念をマネジメント行動に活かす
- P4:事例2. 外食産業B社 〜経営理念をオペレーションに活かす
- P5:さいごに
なぜ経営理念を共有・実践するのか?
経営理念とは、コンプライアンスのために作られる行動規範のように「やってはいけない」という『OBゾーン』を示すものではなく、「示された中であれば各自の自律的な判断・行動を尊重する」という『フェアウェイ』のようなものであり、そこに「自社がどのようになりたいか」という『ストーリー』が加えられたものです。
経営理念が共有・実践されると、社員は業務推進上の大義を得ることで、自信を持って行動できるようになります。また管理職は、判断の拠り所を得ることで、スピーディーに効果的な判断ができるようになります。
そして経営理念が継続的に実践されることで、組織としての強みの源泉となり、企業が価値を創造し続けることに繋がっていきます。
しかし、一般的に経営理念は端的な短い言葉で表現されていることが多く、解釈の余地が残されています。そのため、人によって受け止め方にばらつきが出やすいものです。
そのような経営理念を定着させるために大事なことは、各階層、各部門においてそれぞれが自分事として具体的に解釈し、実践することをくり返していくことです。そのために、組織の中で継続的な取り組みが必要となります。
