2014年新入社員調査より 今年の新入社員が求めていることとは?

公開日:2014/05/21
更新日:2017/02/27

今年の新入社員は、何を大切にして働きたいと思い、どのような期待と不安を持っているのでしょうか? 実際の研修場面で見られた特徴も踏まえながら、調査結果を解釈していきます。

リクルートマネジメントソリューションズでは、毎年、新入社員に社会人としてのスタートをきるにあたっての意識調査を行っています。調査は、「新入社員の期待や不安を明らかにすること 」を目的に、5つの質問についてそれぞれの選択肢のうち、当てはまるものを最大3つまで選択する形式で行いました。2014年3月24日〜4月16日に、全国各地で開催した新入社員導入研修「8つの基本行動」の当該期間での受講者1,093名(男女比=約6:4/最終学歴:大卒以上=83.8%/300名未満企業比率=72.1%) を対象としています。


「がむしゃら」より「効率よく」

はじめに、今年の新入社員は、社会人として働いていくうえで何を大切にしたいと思っているのでしょうか?

選択率上位の順位は昨年からほぼ変わらず、「社会人として必要なマナーや仕事の能力を身につけたい」「周囲と良好な関係を築きながら着実に仕事ができるようになっていきたい」という思いに大きな変化はないようです。

しかし細かく見てみると、今年は「仕事で高い成果を出すこと」の選択率が上がっている一方、「何があってもあきらめずにやりきること」「何事も率先して真剣に取り組むこと」の選択率が下がっています。

加えて、直近5年間(2010〜2014年)の変化を見ると、「何があってもあきらめずにやりきること」「社会人としてのルール・マナーを身につけること」の選択率が大きく下がり、「仕事で高い成果を出すこと」「失敗を恐れずにどんどん挑戦すること」の選択率が上がっています。

実際の研修においても、今年の新入社員は指示されたことを素直にきちんとこなす人が多く見られた反面、途中で自分の判断で作業をやめてしまう人も見られました。また、より高いレベルを目指して自分なりに工夫したり、自主的に練習したりする人は、あまり見られませんでした。

仕事では、何事もやりきりたいというより、成果が出るものを選択して、効率的に取り組みたいと考える傾向が過去と比較して強まっているようです。

したがって、新入社員が高いレベルで仕事をやりきるためには、上司・先輩は作業の内容ではなく、成果や達成の基準を明確に示すサポートをしていく必要があるかもしれません。

次に、「新入社員はどのような職場で働きたいと考えているのか」について掘り下げていきます。

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