人事による「組織開発」というアプローチ 人事の新たな武器 「組織開発」とは何か?

近年の日本企業は、「次世代経営者・グローバル人材の育成」「管理職の強化・候補者の選抜」「女性社員の活躍支援」「若手社員の早期戦力化」など、さまざまな難しい人事課題を抱えています。そこで、近年注目されているのが、人事による「組織開発」という課題解決のアプローチです。
今回の特集では、この「組織開発」に焦点を当てて、「そもそも組織開発とは何か?」「人材開発とは何が違うのか?」などを、具体的な事例も交えながらご紹介いたします。


「組織開発」という聞きなれない言葉

『……GEでは人事担当者は、社員の評価にかかわりつつ、個々の社員に対してさまざまな働きかけを行い、そのやる気を引き出そうとしています。それだけでなく、GEの人事には、組織を活性化し、組織のパフォーマンスを最大化するという役目もあります。 〔中略〕 GEでは、こうした人事部門の役割を併せて組織開発(オーガニゼーション・ディベロップメント、略称OD)と位置づけています。組織を活性化できない人事担当者は、GE社内で敬意を払ってもらえません。……』

GE出身で、現LIXILグループ執行役副社長の八木洋介氏は、人事部門が持つべき「組織開発」の役割について、著書『戦略人事のビジョン 制度で縛るな、ストーリーを語れ』(光文社新書、2012、89頁)の中でこのように語っています。


人事部門に求められる「組織開発」とは、「組織パフォーマンスの向上を目指した組織内プロセスへの介入」であるといえますが、これでは抽象的で何のことなのかよく分かりませんし、実際に何をすればいいのかもイメージできません。

そもそも一般的に用いられている「人材開発」とは異なり、「組織開発」は多くの人事の方にとって聞きなれない言葉なのではないでしょうか。したがって、今回の特集では、この「組織開発」ついて、その意味や具体的な取り組み方について掘り下げていきます。

昨今、激しい環境変化に対応して、企業は機動的な事業運営を行っていくことが求められています。
経営層の多くは、自社が持続的に成長できる「組織力」を持ち得ているかに大きな問題意識を持っており、人事部門に対して、長期的に自社の強みの源泉となる「組織力」の向上という課題の解決を求め始めています。
経営層から人事部門に投げかけられる具体的な課題としては、「自社に、新たなチャレンジを起こす挑戦の風土をつくる」「多様な価値観を活かして成果をあげる組織をつくる」などが挙げられます。

通常、人事部門ではこれらの課題に対して、採用・雇用、格付(等級)、配置・異動、評価、報酬、教育、代謝といった人事管理上の主要機能を駆使して、その解決にあたります。

ところが、社内外の環境の多様化もあり、組織構成員一人ひとりにスポットを当てた従来の人事管理施策を講じるだけでは、こうした課題の十分な解決につながらないことが増えています。
例えば、挑戦の風土をつくるために、人事考課の指標を変え、マネジャー研修を行ったのにも関わらず、十分な成果を上げられない、というような現象が増えてきているのです。

このような状況の中で、従来の人事管理施策に加えて、人事の新たな武器として「組織開発」という課題解決のアプローチを持つことが、これまで以上に強く求められるようになってきています。


聞きなれた「人材開発」と聞きなれない「組織開発」。
両者では、何がどのように違うのでしょうか?

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