効果的な経営人材育成につながるヒント 経営人材育成を支える論理と感情とは?

弊社で行った、「RMS Research経営人材育成実態調査2012」の結果をご紹介しながら、効果的な経営人材育成につながるヒントをご提供します。
- P1:経営人材育成の実態と課題を探る
- P2:なぜ経営人材育成は難しいのか
- P3:育成施策に満足している企業は約2割
- P4:なぜあの人が選抜されたのか
- P5:経営人材を生むための人事の使命とは
経営人材育成の実態と課題を探る
「5年後に、安心してバトンを渡せるCEOを育てたい」
「グローバルで勝ち抜ける経営ボードをつくりたい」
「事業部制導入にともない、各事業のトップとなる経営人材を選出したい」
「M&A先の企業を統制する経営人材を確保したい」
このような声を、いたるところで耳にします。背景や目的、時間的な制約は各社で異なるものの、経営人材の育成を課題視する企業が多い現状がうかがえます。事実、弊社で本年実施した「RMS Research経営人材育成実態調査2012」によれば、「経営人材育成の方法が確立していない」と回答した企業が8割を超える一方で、「経営人材育成に満足している」と回答した企業は2割未満という結果が出ています。
そこで今月の特集では、「RMS Research経営人材育成実態調査2012」の結果をご紹介しながら、効果的な経営人材育成につながるヒントをご提供します。
●経営人材育成の実態と課題を探るための調査概要
はじめに、調査の概要をご紹介します。
図表01 「調査概要」

有効回答の内訳は、業種(製造業:製造業以外=1:1)、売上・営業利益成長率(平均より高い:平均程度:平均より低い=1:3:1)、海外売上比率(0%:0%より大きく20%以下:20%より大きい=1:1:1)です。大きな偏りのないデータといえるでしょう。この調査をもとに経営人材育成にまつわる課題や問題、さらには経営人材育成のポイントについて考察していきます。