コラムCOLUMN
公開日:2023/12/04
更新日:2023/12/21

THEME 経営人材/次世代リーダー

連載・コラムさあ、扉をひらこう。Jammin’2023 graduate interview

越境学習は、仕事を、人生を豊かにするチャレンジだった〈Jammin’卒業生インタビュー〉

越境学習は、仕事を、人生を豊かにするチャレンジだった〈Jammin’卒業生インタビュー〉

共創型リーダーシップ開発プログラム「Jammin’」、5年目のJammin’2023がスタートした。
9月8日(金)にオンラインで開催された第1回リーダーセッションには、「41社253名」の次世代リーダーが一堂に会した。その後、参加者たちは、「不」を基点に新価値を生み出すプロセスに取り組んでいる真っ最中だ。
ところで、これまでのJammin’卒業生たちは、その後どうしているのだろうか。卒業生たちはJammin’から何を得て、どのように変化したのだろうか。私たちは今回、Jammin’2021の「地方創生@七尾コース(現・地方創生@中能登コース)」のチームメンバー5名のうちの4名(藤井由隆さん、小柴宏之さん、谷口広樹さん、海津秀剛さん)にインタビューすることができた。彼らのJammin’経験とその後について、詳しく伺った。

 

遠慮なく言い合える仲になれたからこそ、納得のいく事業案になった



▽ オンラインインタビューの様子


オンラインインタビューの様子の画像


――簡単な自己紹介と地方創生@七尾コースを選んだ経緯を教えてください。

藤井:私は三菱重工の企画管理部門で組織開発に携わっています。私の実家が九州で、以前から地方創生に興味を持っていました。地方創生コースのなかでも、勤務地の名古屋から行き来しやすい七尾コースを選びました。

小柴:私はJERAで国内の火力発電所のゼロエミ化を推進する仕事をしています。和倉温泉のある七尾という場所に惹かれて、気軽に七尾コースを選びました。

谷口:清水建設の谷口です。私はスマートシティ開発の担当で、普段は未来志向型の都市開発に携わっています。地方に関わってみることで、仕事とは違った発見があるのではないかと思い、七尾コースに参加しました。

海津:私はリクルートマネジメントソリューションズで働いており、現在はJammin’の運営側としてプロジェクトに関わっています。地方出身者として、以前から地方創生に興味があったものの具体的に関わることができていなかったので、地方創生コースを希望しました。参加にあたっては、特に「いかしきる」を重視して取り組みたいという想いがありました。


――2年前のJammin’でどのような経験をしましたか?

藤井:新型コロナウイルス感染症の影響で、当時は全てオンラインのセッションでしたが、最初にインターネットで現地のことを色々調べてから、チームのフィールドワークとして現地を訪問しました。そうしたら、ネットには書いていない地方の現状がいろいろと見えてきたのです。簡単に言えば、地方は人間関係を中心にでき上がっているのだ、ということがよく分かりました。それで私たちの方向性が大きく変わりました。

谷口:チームで何度か七尾を訪問して宿泊したのですが、泊まるだけでも、現地の魅力と課題が見えてきました。

小柴:現地に行く前、私たちは「ワーケーション」の事業案を考えていたのですが、現地現物で体験しながら、事業案を検討していく過程で、ワーケーションは条件がそろわないと難しいと方向転換しました。Jammin’では、そうやって現地を体験して、自分たちの気持ちで意思決定できることが新鮮で、トライ&エラーができるという点が面白かったですね。

海津:私たちは毎月チームで現地を訪問しました。その結果、何一つ遠慮することなく言い合える仲になれたのです。「本音・本気・本質の、“3つの本”を大切に取り組む」をチームポリシーに掲げ、何度もスクラップアンドビルドを重ねることができました。

藤井:本当に何度も事業案を変えました。セッションごとに違う事業案を出して、専門家とトレーナーにぶつけました。専門家は、その姿勢を高く評価してくれました。

海津:最終的には、地方共創コラボレーションモデル「Co-Labo」という事業案を出したのですが、事業案が確定したのは、締切の1週間前でした。最後まで、よりよい事業案にしたいとチーム全員で議論しつづけました。チームの成長と比例して事業案も成熟していったという感覚がありますね。

藤井:誰にも忖度せず、チーム全員で納得のいく事業案を作ることができたと思います。初回に、全員ニックネームで呼び合う、リーダーを1人に決めずに全員がリーダーだと考える、いつも本音で話し合う、といったルールを決めたことで、心理的安全性が高く、自律共創型のフラットなチームがつくれたことがよかったと思います。


▽ Jammin’2021でコース代表に選ばれた事業案


コース代表に選ばれた事業案の説明画像

チームに多様性と心理的安全性が保たれた信頼関係があれば、物事はよい方向にしか転がらない



――今、Jammin’から何を得られたと感じていますか?

藤井:私は組織開発を専門にしているのですが、これまでは社内で、「藤井の考えは理想論ではないか」「フラットな組織とは何なのか」と言われることがよくありました。しかし今は、社内で「Jammin’のようなチームをつくりたい」と実体験をもとに具体的に話して、行動を起こせるようになりました。そのように説明したら、共感してくれる仲間も増えたのです。現場にも役員にも、私の想いが具体的に伝わるようになりました。Jammin’での体験を実例として語れることが、私の大きな武器になっています。

小柴:Jammin’を経験して、チーム内に多様性と心理的安全性が保たれた信頼関係があれば、物事はよい方向にしか転がらないのだと分かりました。フラットな人間関係のもとで、本音・本気・本質で取り組めば、必ず新たな価値を生み出せるという自信がついたのです。フラットな関係をつくるため、新メンバーが入ったときには、まず自分をさらけ出すようにしています。マネジメントとして以前から意識はしていましたが、Jammin’後はより意識的に、自分をさらけ出すようになりました。

谷口:Jammin’では、みんなが対等な立場で、お互いの視点や特徴や役割を理解して、お互いを生かし合うことができました。私も今、社内で同じようなチームつくりを進めています。例えば、「不」を捉えて仮説をつくり、現場で検証するというJammin’の方法論を、私なりに理解して「思考のマニュアル」としてまとめ、新人に渡したりしています。そうやって、皆がJammin’のように考え、動き、つながるチームを目指しています。

海津:私は、会社の事業の可能性に対する想いが変わりました。今も事業・人・組織課題の解決に向き合っていますが、社会課題を見つめたときに、まだポテンシャルの20%くらいしか価値発揮できていないのではないか。私たちには、まだまだやれることがある。個と組織がポテンシャルを100%発揮すれば、きっと日本を変えることができる。だから、みんなで越境し、チャレンジし、新価値を創造しよう。そして「兆し創造国JAPAN」をみんなで創ろう。「時代が、社会が、呼んでいる」と、社内で盛んにそう唱えて現場で協働者の方々と想いを共に、挑戦しています。


▽チームの振り返りシート


チームの振り返りシートの画面の画像

自分が踏み出しさえすれば、やりたいことは実現できるという自信がついた



――今後の仕事や人生で、Jammin’から得たものをどのように生かしたいと思っていますか?

藤井:会社では、Jammin’での経験をベースにした組織開発を進めていく中で、社内の伸び代がいろいろと見えてきました。これからは、その伸び代を実際に伸ばしていくフェーズでとてもワクワクしています。人生では、Jammin’のように越境学習をして、自分のできる範囲や見える範囲を広げていくことが、人生を豊かにすると分かりました。Jammin’の後、自分が何をしたいのか、よく考えるようになりました。自分が一歩踏み出しさえすれば、やりたいことは実現できる、という感覚を持てるようになりましたね。

谷口:参加前に思っていたとおり、Jammin’で地方創生に関わって、スマートシティ開発とは違う視点を得ることができました。同時に、さまざまな見方を知ることの大切さがよく分かりました。私はJammin’参加後、いろんな人の意見に耳を傾け、取り入れるようになったと思います。今後は、さらに多様な考え方を知り、取り入れて、誰もが過ごしやすいスマートシティを造っていきたいと思っています。

小柴:Jammin’が終わった後も、藤井さん、海津さんと3人で、引き続きボランタリーで七尾に関わっています。私にとっては、Jammin’とその後の七尾との関わりが、長い目で「キャリア」を考えるという意味で新たな可能性を感じています。​​私はもともと会社を愛しており、仕事には今までどおり力を注いでいますが、仕事の面でも変化がありました。Jammin’だけがきっかけではないですが、社内でも新しいことに挑戦している人や違うことをやっている人のことが気になってきて、実はJammin'受講後に、これまでの部署とは異なる、中長期的に会社の資産の在り方や設備を変えていく部署に異動しました。今後のことは分かりませんが、そのようにチャレンジすることが、仕事にも人生にもプラスに働くことを実感しています。

海津:社会的インパクトの大きな仕事を成し遂げて、社会課題を解決したいと思っています。そのために、さらに越境し、非連続な成長に挑戦したいという想いが強くなっています。Jammin’での一番の収穫は、楽しく越境し、楽しくキャリアを拡張していけることが分かったことかもしれません。


――最後に、今のJammin’参加者や、これからJammin’に参加する皆さんにメッセージをお願いします。

小柴:いかに真剣に取り組めるか、いかにバカになれるかが勝負です。Jammin’は手を抜くこともできるとは思いますが、本気になってはじめて、何かを得られるところです。楽しく、真剣に、バカになってみてください。

谷口:遠慮せず、自分の直感や気持ちを自然体でチームに共有していってください。

藤井:本気になればなるほど、大きな収穫があった6カ月でした。どんな結果になったとしても、本気で取り組めば、自分に返ってくるものも大きくなります。仮面を被らず、チームメンバーや現場の人たちと本気で関わってみてください。どっぷり浸かってみてください。

海津:私は最初から、Jammin’を通じて、人生を変える転機にしたいと思っていました。当然ですが、七尾の経営者は皆さん本気で取り組んでおり、もはや、研修気分で関わってはいけないと感じました。グランプリを獲得できるような事業案を全力で目指しました。グランプリは取れませんでしたが、私の人生は明確に変わりました。たかが研修、されど研修。この機会を生かすも生かさないも、自分次第だと思います。


【text:米川 青馬、illustration:長縄 美紀】



※記事の内容および所属等は取材時点のものとなります。



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