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ソリューション営業とは? 営業スタイルの特徴や必要なスキルを紹介

  • 公開日:2020/08/25
  • 更新日:2024/09/11

ソリューション営業とは、お客様の課題やニーズに対して解決策を提案する営業手法です。具体的な特徴や、他の営業手法との違い、ソリューション営業を成功に導くポイントまで詳しく解説します。

ソリューション営業とは?

ソリューション営業とはお客様との対話を通して、お客様が抱えている問題やニーズをつかみ取り、その問題の解決策(solution)を提供する営業スタイルです。あくまでお客様が決断するまでのプロセスは、お客様自身が納得を積み重ねながら進んでいきます。「営業担当本位の営業」ではなく、お客様を主体とした「提案型営業」がソリューション営業です。

ソリューション営業における営業担当者は、お客様の課題を一緒に解決するパートナー的な存在となります。お客様との信頼関係がカギとなり、やりがいも大きいでしょう。しかし結果を出すには、高度なコミュニケーション力など、さまざまなスキルが必要となります。

ソリューション営業のスタイル

ソリューション営業には、主に2つのスタイルがあります。

問題解決型

お客様が既に持っている課題をヒアリングして分析し、解決策の提案を行うスタイルです。例えば、お客様へのヒアリングで「リモートワークを導入したい」という話があったとしましょう。そういった場合に、お客様の社内環境を分析したうえで、必要な機器やシステムなどを提案します。次に紹介するインサイト型と比べて、お客様の課題やニーズは既に見えているため、要望に応えやすいといえるでしょう。

問題解決に向けた基本的な考え方を学びたい方には、以下の研修がお薦めです。ぜひご活用ください。

問題解決の基本プロセス ~問題発見から解決策の立案までの「型」を身につける~

インサイト型

お客様自身が課題に気づいていないケースもあります。そういった潜在的な課題の解決を目指すのがインサイト型です。例えば「人件費が上がって悩んでいる」という企業があったとしましょう。調査と分析を重ねると、従業員の勤怠時間を適切に管理できておらず、残業代が増えていたことが分かりました。そこで社内環境に適した勤怠管理システムを提案する……といった具合です。

問題解決型と異なり、お客様の課題を導き出すところから始まるので、難度は高いかもしれません。しかしお客様が自覚していない課題を発見・解決することで、大きな信頼を得ることができるでしょう。

ソリューション営業と他の営業の違い

ひと口に営業といっても、さまざまな手法があります。ここではプロダクト営業・アカウント営業の、ソリューション営業との違いについて説明します。

プロダクト営業との違い

プロダクト営業とは、お客様に自社の商品やサービスの魅力をアピールし、競合する商品のなかから選んでもらえるように提案する営業方法です。ソリューション営業と違い、売りたい商品やサービスが、あらかじめ決まっているのがポイントです。しかし商品力がカギとなるため、営業担当者は自社の商品やサービスへの深い理解と、商品をプレゼンテーションするスキルが必要になるでしょう。

アカウント営業との違い

アカウント営業は、特定のお客様に対し、長期間にわたって課題解決を提案し続ける営業手法です。お客様との信頼関係を深めることで、より大きな売上や継続的な売り上げを目指します。アカウント営業はお客様との長い関係性のなかで、相談される問題の解決に繋がる商品を紹介したり、ソリューションの提案をしたり、時にはお客様は気づいていない現状を改善するための提案をしたりする手法自体のことを指すため、ソリューション営業かプロダクト営業かという分類とは別になります。

能動型ソリューション営業に必要なスキル

能動型ソリューション営業に必要なスキル

能動型ソリューション営業とは、お客様を主体としながらも、潜在的なニーズや「ありたい姿」を営業担当から提示するスタイルです。どのようなスキルが求められるのか、3つ紹介します。

■仮説構築力

全てのお客様が、自身の中にある潜在的なニーズを明確に捉えているわけではありません。そのため、営業担当はお客様が置かれているシチュエーションを把握し、仮説を立ててニーズを知る能力が必要です。入念なリサーチをベースに、「お客様の立場から考えてどんな商品・サービスが必要か」をイメージするスキルが求められます。

■対人対応力

お客様にリラックスしていただき、要望をお聞きするためには、自身がお客様に気に入っていただくことが必要です。また、当然ながら営業活動で対話するお客様のタイプは多様です。あらゆるタイプのお客様に対して営業プロセスや話し方を変え、良好な関係を構築する柔軟性も求められるでしょう。

■共創型のコミュニケーション能力

お客様から発信されたニーズに応えているだけでは、十分な営業活動とは言えません。取り組むべき本質的な課題は、お客様の口から出てくるとは限らないのです。そのため、お客様から得られた情報をもとに、解決すべき本来の問題を明らかにする高度なコミュニケーションスキルが必要です。このような「共創型のコミュニケーション」能力が、能動型ソリューション営業に最も求められる要素と言えます。

ソリューション営業を成功させるポイント

ソリューション営業を成功させるポイントは、3つあります。

お客様との信頼関係を大切にする

お客様から課題やニーズを引き出すためには、信頼関係を築き、「悩みを話しやすい人」になることが重要です。いきなりヒアリングや提案をするのでなく、共通の話題や時事ネタなどの雑談を交えながら、少しずつ関係をつくっていきましょう。気軽なコミュニケーションを取れる間柄になれば、お客様から正直な意見や悩みを引き出すことができるでしょう。

しかしながら、お客様によってコミュニケーションのスタイルはそれぞれ異なることにも注意が必要です。どんなスタイルの人ともよい人間関係をつくるコミュニケーションスキルを身につけるとよいでしょう。

お客様のニーズを正しく把握する

お客様のニーズを正しく把握できないと、提案の方向性がズレてしまい、課題解決には繋がりません。しかし何となく会話をするだけでは、「お客様の課題が分からない」「潜在ニーズが引き出せない」といった事態も起こるでしょう。ソリューション営業には「何を聞くか」「どう聞くか」といったヒアリングのスキルを身につけることが不可欠です。

ヒアリング能力を向上させるためには、下記の研修をお薦めします。ぜひご活用ください

【営業研修】提案に繋げるニーズヒアリング術(245)

適切な商品やサービスを提案する

商品やサービスを提案する際、営業としては「売りたい商品」を薦めたくなるでしょう。しかしソリューション営業は、お客様の課題を解決することが任務です。お客様の課題に対し、「売りたい商品」よりも「課題解決に最も効果的な商品」を提案しましょう。「なぜ、この商品なのか」という明確な理由を添えて提案することで、お客様の納得感が得られて、成約に繋がりやすくなります。

まとめ

最近ではテレワークが普及し、営業スタイルの変化を余儀なくされています。また商品やサービスの多様化も進み、多くの知識やスキルも求められています。かつてない早さで変化をし続ける環境下では、今まで以上に高い営業力が必要となるでしょう。

リクルートマネジメントスクールでは、新人・若手からマネジャー向けまで、多彩な営業研修をご用意しております。組織の強化に繋がる営業力を身につけるために、ぜひご活用ください。

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