調査サマリー

社会人1~2年目の会社員に聞く、就職活動の実態と入社後の状態

学生のキャリア選択と入社後の状態に関する意識調査

公開日
更新日
学生のキャリア選択と入社後の状態に関する意識調査

「学生のキャリア選択と入社後の状態に関する意識調査」の実施概要は下表のとおりです。

調査概要

調査概要

調査結果の詳細は、
・弊社機関誌RMS Message vol.76 特集1「『選び・選ばれる』時代の新卒採用」調査報告(P.23~30)
・調査レポート「企業と学生のオープンなやり取りが、入社への納得感や入社後の定着につながる 」をご参照ください。

調査結果サマリー

今回実施した調査の結果から、以下のような実態を確認することができました。

●就職活動開始時の志望度と内定獲得時の入社意欲の変化

  • 新卒で入社した企業について、就職活動を始めた当初の志望度と、内定獲得時の入社意欲について、それぞれ振り返って5件法で回答を求めた。
  • 内定獲得時に入社意欲が高い人のうち、就職活動開始時にも志望度が高かった人(A群)の割合が最も高く、全体の47.1%。当初の志望度が低かったものの入社意欲が向上した人(B群)は27.5%。志望度、入社意欲共に中低群のままだった人(C群)は22.7%。

●志望度と入社意欲の変化と、採用プロセスの関係

  • 上記の志望度と入社意欲の変化の3群(A~C群)ごとに、採用プロセスの違いが見られるか確認した。
  • A群とB群の間に、採用プロセスの特徴に差は見られなかった。当初志望度の高低にかかわらず、内定獲得時の入社意欲が高まる採用プロセスは共通しているといえる。
  • B群とC群の間で特に差が大きかったのは、「10.面接などの接点で、温かく迎えてくれた」「12.面接などの接点で、話したいことを話せた」「6.採用活動における各種のやり取り(合否連絡など)が手際よく迅速だった」「11.面接などの接点で、自分のことを掘り下げて、よく理解しようとしてくれた」など。
  • B群に入社意欲が上がるきっかけになった具体的なエピソードを自由記述で求めたところ、対面でのコミュニケーションによって入社意欲が向上した人が多かった。

●学生のキャリア選択の状態

  • 内定受諾時点のキャリア選択の状態については、主体性に関する「1.自分の進路は主体的に決定している」(69.4%)、「2.自分の進路には自分で責任をもっている」(68.4%)は相対的に高く、明確な選択基準に関する「5.仕事を通じて自分のやりたいことがはっきりしている」(54.6%)、「6.自分の将来進むべき方向性が見つかっている」(51.5%)が相対的に低い選択率だった。
  • 納得感に関する2項目「3.この会社に就職することに納得している」(68.7%)、「4.この会社でやっていく覚悟ができている」(59.8%)を「キャリア選択への納得感」として以降の分析に用いる。

●キャリア選択への納得感が、入社後の状態に及ぼす影響

  • キャリア選択への納得感の高・中・低の3群別に、入社後の状態として用いた「勤続意向」「心身共に健康的に働いている」「組織コミットメント(目的・愛着)」「適応感」「キャリア自律」「自律的・主体的に仕事をしている」を集計したところ、すべて3群間に差があることが確認された。
  • 高・低群で得点差が大きかったのは「1.勤続意向」「2.心身共に健康的に働いている」「3.組織コミットメント(目的・愛着)」。

●キャリア選択への納得感を高める要因

  • 内定受諾時点での働くことへの理解度や入社企業への信頼や期待といった評価があるほど、キャリア選択への納得感が高い。
  • インターンシップに参加した方が、またそのなかでも就業体験を伴う方が、キャリア選択への納得感が高い。
  • 就職活動において自己分析や仕事・業界分析などの準備行動をとっているほど、キャリア選択への納得感が高い。
  • 新卒入社した企業の採用プロセスとしては、「12.面接などの接点で、話したいことを話せた」「11.面接などの接点で、自分のことを掘り下げて、よく理解しようとしてくれた」「14.あなたのキャリアを支援するスタンスが感じられた」「10.面接などの接点で、温かく迎えてくれた」といったオープンなやり取りが納得感の醸成に貢献していた。

●よりよい就職活動・採用活動のために必要なこと

  • 就職活動はどのような経験だったかを尋ねたところ、「1.非常に楽しく、総じて良い思い出となる経験だった」「2.成長の機会になるなど、自分にとって意味のある経験だった」と、比較的ポジティブに受け止めている人が54.0%、「3.自分にとっての意味はあまり感じられないが、社会人になるためには必要な経験だった」とフラットに受け止めている人が19.6%、「4.良い思い出はなく、大変な経験だった」「5.あまり思い出したくない、総じてつらい経験だった」「6.自分にとってまったく意味のない経験だった」など、ネガティブに受け止めている人が25.4%だった。。
  • 新卒での就職活動・採用活動が、学生と企業にとってよりよいものになるために、どんなことが必要だと思うかに関する自由記述回答からは、学生側がしっかりと比較検討し選ぶために、企業側に情報や採用プロセスの透明性や公平性の担保、対等なスタンスを求めていることが見えてきた。学生側も、積極的な情報収集や分析といった努力が必要だと認識されていた。共通点としては、オープンなやり取り・相互理解に関するコメントが確認された。

調査結果の詳細は、
・弊社機関誌RMS Message vol.76 特集1「『選び・選ばれる』時代の新卒採用」調査報告(P.23~30)
・調査レポート「企業と学生のオープンなやり取りが、入社への納得感や入社後の定着につながる」をご参照ください。

  • SHARE
  • メール
  • リンクをコピー リンクをコピー
    コピーしました
  • Facebook
  • LINE
  • X

関連する記事