論文

発表年月

2023年9月

タイトル

定年退職後の幸福感を高める自己有用感と人とのつながり

いくつかの大学や民間機関と共同で行っている研究プロジェクトの一環で行った調査になります。この調査では、ホワイトカラーの定年後の変化や適応状態について調べました。サクセスフルエイジングという考え方に沿って、定年後に自分が役立っていると感じること、また人とのネットワークを築けていることが、幸福感を高めるかを構造方程式モデルを用いて検証しました。結果は想定通りでしたが、加えて、人に影響を及ぼしたいとの志向が強い人にとって、役立っている感じがなかったり、ネットワークが築けていないと、幸福感が低下する傾向が認められました。人に支えてもらいたい志向が強い人では、そのような傾向は見られませんでした。

発表者

今城 志保
藤村 直子
菅原 育子(東京大学高齢社会研究機構、西武文理大学)
秋山 弘子(東京大学高齢社会研究機構)
檜山 敦(一橋大学大学院)

出典

日本心理学会第87回大会

発表年月

2023年9月

タイトル

プロブスト法を使用した多面観察評価の妥当性検証

本研究では、プロブスト法を使用した多面観察評価であるPRO-MOAの妥当性について、複数の企業組織で行われた個別研究を統合して検証を行いました。具体的には、リーダーシップの発揮を支える8つの要素を分析対象とし、複数の企業組織で行われたPRO-MOAの結果(他者回答にもとづく得点)と業績考課等の仕事上のパフォーマンス評価との相関分析結果を用いて、統合的な検証を行いました。その結果、PRO-MOAの結果と仕事上のパフォーマンス評価との間には一定の相関関係が確認され、PRO-MOAにおける妥当性が確認されました。

発表者

坂本 佑太朗
肖 雨知
中山 豊

出典

日本心理学会第87回大会

発表年月

2023年9月

タイトル

能力格差と流動性は誰の協力意欲を高めるか?
集団内の個人の立ち位置に注目した企業組織データ分析

本研究では、専門性レベルに関するチームの中の格差が、メンバーの協力意欲を高めるかどうかを検討しました。企業内の人事データを用いた分析の結果、チームメンバーの流動性と、チーム内の立ち位置(専門性レベルのチーム内の相対的な序列)との間の相互作用が見られるという仮説が支持され、専門性レベルが下位のメンバーは、流動性が高いチームにおいて、能力格差が大きい方が継続意欲が高まることが示されました。

発表者

仲間大輔
村本由紀子(東京大学大学院)

出典

日本社会心理学会 第64回大会

発表年月

2023年9月

タイトル

自律的に働くことを阻害するものは何か
同僚の態度の推測がもたらす影響の検討

「自律的に働くことを多くの企業が求めているように見えるが、なぜそうならないのか」といった素朴な疑問からスタートした研究です。個人が自律を重視する程度と、同僚が自律を重視していると思う程度をそれぞれ測定し、関連性が高いこれらの変数を区別するモデルを作って検証した結果、同僚の態度の推測ではなく、個人が自律性を重視する態度を持っていれば、行動に移す可能性が高いことが示唆されました。これは規範や社会的影響から予測される結果とは異なるものであるため、今後さらに検討を進める必要性が示唆されました。

発表者

今城志保

出典

日本社会心理学会 第64回大会

発表年月

2023年9月

タイトル

能力格差がチームのコーディネーションに及ぼす影響
―メンバーの流動性の調整効果に着目して―

本研究では、専門性レベルの垂直的多様性(能力格差)とチームメンバーの流動性が、チームのコーディネーションに及ぼす相互作用を調査しました。企業内のワークチームを対象にした組織データ分析により、メンバーの流動性が高いチームでは、能力格差がコーディネーションと正の関連を示すという仮説が支持されました。

発表者

仲間大輔
村本由紀子(東京大学大学院)

出典

産業・組織心理学会 第38回大会

発表年月

2023年9月

タイトル

対話による経験学習の促進可能性 ―フィールド実験による検討―

著者たちが続けている持論研究の一環で「良い経験学習」をどのように実現するかにチャレンジしています。某社の若手営業を対象に、仕事の前に自ら仮説構築をすることが経験学習を促進するかを検証しました。特にこの研究では、経験の浅い若手の仮説の質を高めるために、リーダーが15分間仮説をめぐる対話を行う介入を追加しました。リフレクション・イン・アクションと呼ばれる考えながら仕事を行う程度は、介入の前後で、対話があった群も対話がなく仮説構築のみ行った群も上昇しましたが、その程度は、対話あり群の方が有意に高くなりました。

発表者

今城志保
藤村直子
佐藤裕子

出典

産業・組織心理学会 第38回大会

発表年月

2023年8月

タイトル

社会人が学び始めるきっかけに関する実態と考察(1)

自発的に学習を行う社会人はどのようなきっかけで学習を始めているか、きっかけの違いで学習への態度(学習エンゲ−ジメント)やそれに影響する要因はいかに異なるかについて、実用的なきっかけ(実用群)と興味的なきっかけ(興味群)の2群に着目しながら、検討を行いました。 学習領域別では、「投資」のみ実用群より興味群が多い傾向が見られたものの、「ビジネス知識・スキル」「IT」「語学」などのその他の領域では、実用群と興味群の出現率に差はみられず、エンゲージメントの高さにも差がありませんでした。 実用群では学習エンゲージメントに対してPDCのような自己調整行動の影響が確認され、興味群では好奇心と粘り強さの影響が強く確認されました。

発表者

川崎(佐藤)裕子
今城志保
山田香

出典

日本教育心理学会 第65回総会

発表年月

2023年6月

タイトル

1on1ミーティング時のメモを用いたワークメンタリティの好不調の推定

人的資本経営において、従業員のメンタリティの好不調を把握し適切にサポートすることは重要な人事課題です。従業員が自身のメンタリティを回答するサーベイが実務上はよく用いられていますが、従業員の負担もあり高頻度の実施は難しいのが実態です。そこで、本研究では、近年盛んとなっている上司と部下との1on1ミーティングにおける面談メモを用いて、部下側のメンタリティを推定するためのモデル開発に取り組みました。3186件の1on1ミーティングメモとメンタリティサーベイのデータを用いて、3つの機械学習モデルを作成し分類精度を検証した結果、最も高精度だった事前学習済みBERTをファインチューニングしたモデルではF1 0.695という精度となり、人による推定精度との比較では専門家と同程度の精度であることが確認されました。

発表者

宇野渉
仲間大輔

出典

2023年度人工知能学会全国大会

発表年月

2023年3月

タイトル

非IT職人材のデジタルリスキリング

本研究では、非IT職のデジタルリスキリングを促進するための実践的な示唆を得るために、業種・業界ごとに学習状況(学習内容・学習のきっかけ・学習機会)がどのように異なるか明らかにしました。また、学習効果に対し、企業のリスキリング支援、上司のDXリーダーシップ、本人のデジタル関心が与える影響について検討しました。企業のリスキリング支援は、業種により影響が異なるのに対し、上司のDXリーダーシップはすべての群に有意な影響を与えることが示されました。

発表者

佐藤裕子
今城志保
山田香

出典

日本教育工学会2023年春季全国大会

発表年月

2023年3月

タイトル

社会貢献研修が新入社員の組織社会化プロセスに与える影響 ―配属後のプロアクティブ行動の促進要因

新入社員研修の一環として実施された社会貢献プログラムへの参加が、新入社員の配属後の主体的役割形成行動を促すメカニズムを検討しました。プログラム実施前(t1)、実施直後(t2)、配属後(実施4ヶ月後)(t3)の3時点にわたって質問紙調査を行った結果、プログラム中の傾聴実践の経験が、配属後の主体的役割形成行動に正の影響を与えていました。また、配属後の職場において自律支援的な職場風土が高いほど傾聴実践の効果が強く表れました。

発表者

藤澤理恵

出典

人材育成研究
第18巻第1号 P33-47

発表年月

2023年3月

タイトル

新卒採用場面におけるコミュニケーションが内定先理解と就業レディネスに与える影響

新卒採用プロセスのうち企業と応募者とのコミュニケーションという予期的社会化施策に着目し、内定者の意識に及ぼす影響を確認しました。その結果、新卒の採用選考における企業からのコミュニケーションのうち、「信頼感の醸成」と「情報提供の充実」につながる側面が、内定先理解や就業レディネスを高めることが示されました。更に文理ごとの影響を確認すると、文系では「信頼感の醸成」のみが、理系では「信頼感の醸成」と「情報提供の充実」の両方が内定先理解に影響することが確認されました。

発表者

渡辺かおり
飯塚彩

出典

人材育成研究
第18巻第1号 P17-32

発表年月

2022年12月

タイトル

若年就業者の組織適応に関するモデル化の試み〜入社年次による多母集団同時分析を用いた検証〜

本論文では、事前のインタビューをベースに若年就業者が組織に適応していく上で重要となる5つの要素を設定した上で、それらが成長実感を経由して組織適応に与える影響を確認し、その影響に入社後年次による違いが見られるかの検証を行っています。2022年2月に収集した入社1〜3年目の若年就業者データ(1153名)を用いて、勤続意向など適応の態度的結果を目的変数とする共分散構造分析を行ったところ、仮説に沿う形でモデルの妥当さが一定の水準で支持されるとともに、年次による多母集団同時分析において4つのパスに有意な傾向の違いがあることが確認されました。

発表者

内藤淳
湯浅大輔

出典

人材育成学会第20回年次大会

発表年月

2022年12月

タイトル

School to Work Transition の促進に関する研究 3 −就業レディネスの醸成に関する縦断研究−

学生から社会人へのトランジションにおける入社前の社会人としての自覚や覚悟を示す就業レディネスの醸成プロセスについて、大学生を対象に縦断研究を行いました。その結果、就職活動前の3年次時点での自己成長実感から始まる就業レディネス醸成モデルを構築することできた。また、学科ごとにある程度就職先の業界職種が定まっている専門就職群と、特に定まっていない一般就職群とで多母集団同時分析による比較を行ったところ、各群で影響のあるパスが異なることがわかりました。

発表者

渡辺かおり
粟津俊二(実践女子大学)
酒井陽年(株式会社リアセック)
松岡剛広
舛田博之

出典

人材育成学会第20回年次大会

発表年月

2022年10月

タイトル

Designing division of labor with strategic uncertainty within organizations: Model analysis and a behavioral experiment

本論文では、組織設計のモデルを構築し、組織設計が人々の行動や組織のパフォーマンスにどのように影響するのかを調べました。同じ仕事を行うにしても、その分担の仕方は複数考えられますが、この研究では、少人数の組織(e.g. グループやチームなど)を題材に、そこでの業務分担の設計によって組織のパフォーマンスにどのような違いが出るのかを調べています。具体的には、業務ごとにメンバーがユニット化される「機能型組織」と、ユニット内に必要な業務が集まる「事業部型組織」とをモデル化し、ゲーム理論分析と実験室実験を行いました。その結果、組織設計によってメンバーの行動が変わり、「事業部別組織」において、参加者の組織貢献が増加し、組織の協働が促進されていました。この結果は、組織設計が業績に与える因果関係を実証的に示すものであると同時に、実務的には、マネジャーによる自組織の業務分担の設計の巧拙が組織業績を左右することを示唆するものだと考えています。

学会レポート「Academy of Management(米国経営学会)2019 参加報告」

発表者

上條良夫(早稲田大学)
仲間大輔

出典

Journal of Economics & Management Strategy,1-16.

発表年月

2022年10月

タイトル

ポストオフ・トランジションにおける包摂的風土とジョブ・クラフティング:2時点調査による検証

経営行動科学学会 第25回年次大会 大会賞

本研究では、役職定年の制度や慣行により組織管理を担う職階・役割を外れることを「ポストオフ」と呼び、加齢に起因する職階・役割や処遇の非自発的変更への個人の適応メカニズムを検討しました。年齢包摂的風土がジョブ・クラフティングを促す効果はポストオフ直後に見られること、他方ジョブ・クラフティングが適応を促す効果はポストオフ後数年経って見られることが明らかになり、ポストオフ後の適応は時間経過と環境的な支援によって適切に進んでいく「トランジション」として考えるべきであることが示唆されました。

発表者

藤澤理恵
高尾義明(東京都立大学)

出典

経営行動科学学会 第25回年次大会

発表年月

2022年10月

タイトル

集団の特徴としての心理的安全性の測定:測定項目の主語の違いによる影響の検討

心理的安全性の測定に際して、「職場の状態」「職場における自分の状態」を回答した場合の比較検討を行いました。職場に比べて個人の心理的安全性の方が高くなる傾向があること、職場の多様性が高まると両者の乖離は大きくなること、先行要因・結果変数との関係が異なることが確認されました。聞き方の違いは、概念の適切さの議論だけでなく、個人と職場の心理的安全性は異なるものを測定していることが示唆されました。

発表者

今城志保
藤村直子

出典

経営行動科学学会 第25回年次大会

発表年月

2022年9月

タイトル

クラス替えによる生徒の心理的安全性の変化 潜在差得点モデルを用いた検討

専門学校の生徒の心理的安全性を、クラス替えの前後の2時点で比較しました。心理的安全性認知の個人差の影響を取り除く方法(潜在差得点モデル)を用いて確認したところ、主に天井効果や平均への回帰といった統計的な要因の影響を統制すると、算術平均とは異なる結果となることが分かりました。心理的安全性の認知は、元のレベルが高いほど低下しやすいものの、クラスの心理的安全性が高い場合にはその程度は抑えられる可能性が示唆されました。

発表者

今城志保

出典

日本社会心理学会 第63回大会

発表年月

2022年9月

タイトル

武力保持の規定因を探る:保持/不保持選択付き先制攻撃ゲームによる検討

本研究では、相手と同等の立場に立ちたいという人間の心理的欲求とその帰結について、「武力」の保持を題材とした検討を行いました。先制攻撃ゲーム(Simunovic et al.、 2013)というパラダイムを用いた実験の結果、相手と同じ「武力」を保持する行動傾向が見られました。さらに、そうした行動によって双方が武力を持つことが、攻撃が生じるリスクを高めるという社会的に望ましくない状態につながるという結果も観察されました。

発表者

大薗博記(鹿児島大学)
仲間大輔

出典

日本社会心理学会 第63回大会

発表年月

2022年9月

タイトル

相手に関する知識は話し合いを促進するか

本研究では、対人場面において相手の対人知識が付与された際に相互作用が促進されるかを、オンラインコミュニケーションを用いて探索的に検討しました。具体的には、初対面の相手の性格特性に関する情報(対人知識)が与えられた時に、その情報を活用することで、協力行動が促進されるかを見ました。

発表者

今城志保
佐藤裕子
山田香

出典

日本心理学会第86回大会

発表年月

2022年9月

タイトル

転職後の適応に対するプロアクティブ行動と経験活用の効果

転職後の適応に向けた2種類の行動、プロアクティブ行動と経験の活用それぞれの効果を定量的に検討しました。プロアクティブ行動と仕事経験の活用はどちらも転職後の適応を高めること、転職前後の変化が大きいほど経験の活用に比してプロアクティブ行動の影響が強いことが確認されました。

発表者

今城志保
藤村直子
佐藤裕子

出典

産業・組織心理学会 第37回大会

発表年月

2022年8月

タイトル

ウェブ調査におけるモニター回答行動の探索的確認―リッカート形式と複数回答形式の双方の回答に着目して―

本研究では、ウェブ調査の性質に関する理解を深めるために、リッカート形式と複数回答形式に着目し、モニターの回答の傾向を確認しました。結果から、先行研究でも指摘されている努力の最小限化の傾向や、複数回答形式における「見逃し」の可能性などが確認されました。

発表者

入江崇介
佐藤裕子

出典

日本行動計量学会第50回大会

発表年月

2022年8月

タイトル

仕事と学習のリモート化が会社員の学習成果に与える影響

本研究では、COVID-19流行(2020年1月)以降、リモートワークの頻度が増えた人について、学習時間や学習機会の増加傾向と、それが学習成果にプラスの影響を与えた可能性などが確認されました。

発表者

川崎(佐藤)裕子
今城志保
山田香

出典

日本教育心理学会 第64回総会

発表年月

2022年8月

タイトル

専門学校生のコミュニケーションと動機づけの関連にクラスの心理的安全性が及ぼす影響

専門学校 の1年生を対象に生徒同士や教師との間で行われるコミュニケーションが生徒の動機づけに及ぼす影響を検討しました。担任よりもクラスメイトとのコミュニケーションが動機を高める効果が強いこと、担任とのコミュニケーションはクラスの心理的安全性が低い場合に動機を高める可能性が示唆されました。

発表者

今城志保
藤村直子

出典

日本教育心理学会 第64回総会

発表年月

2022年7月

タイトル

柔軟性志向のHRMと事業戦略の垂直適合 −組織レジリエンスの媒介によるコロナ禍における組織パフォーマンス−

コロナ禍はどのような企業にとっても不測の事態であったと思われますが、そのような環境下における現場の柔軟対応は、コロナ禍前からのHRMが奏功した結果であるのかを検証しました。2時点調査の分析から、柔軟性志向のHRMがコロナ禍における組織レジリエンスを高め、さらに半年後の組織業績を高める効果が見いだされました。また、柔軟性志向の戦略を重視する企業群において柔軟性志向のHRMが組織レジリエンスを高める効果がより強いことがわかり、戦略とHRMの適合(垂直適合)が重要であることが確認されました。

発表者

藤澤理恵
藤村直子
西村孝史(東京都立大学)

出典

日本労務学会第52回全国大会

発表年月

2022年6月

タイトル

ハイパフォーマンスチーム分析:小サンプルデータのための探索的分析手法とその適用事例

チームのパフォーマンスを高めることは組織マネジメントの重要な課題であり、人事データを活用してハイパフォーマンスなチームの特性を分析し、施策検討へ接続する実務的なニーズが高まっています。そこで本研究では、全説明変数とパフォーマンスとの関係性を網羅的に探索する分析手法を開発しました。様々に異なる3社のデータを用いて提案手法の有効性を検討した結果、通常であれば見過ごしていた要因に注目できたという評価を得ることができました。

発表者

仲間大輔
宇野渉

出典

2022年度人工知能学会全国大会

発表年月

2022年4月

タイトル

Effects of experimental situation on group cooperation and individual performance: Comparing laboratory and online experiments.

社会におけるリモートワークの普及や研究分野でのオンライン実験の増加に伴い、「どこで働くか・どこから参加するか」の効果を考慮することが重要になってきています。本論文では、実験に参加する場所(実験室/オンライン)がグループワークと個人のパフォーマンスに与える影響を検証し、参加する場所の影響は顕著には見られないという結果を得ました。

研究レポート「リモートワークは業務遂行にどのような影響を与えるか?:心理学実験による検討」

発表者

大薗博記(鹿児島大学)
仲間大輔

出典

PLoS ONE 17(4): e0267251.

発表年月

2021年12月

タイトル

School to Work Transition の促進に関する研究 2 −入社前の就業レディネスの醸成プロセスについて−

学生から社会人へのトランジションにおける入社前の社会人としての自覚や覚悟を示す就業レディネスの醸成プロセスを検討しました。就業レディネスに影響を与える要因を時系列に並べて確認をし、職業選択への関心及び自己効力感、並びに主体的意思決定と内定先理解が重要であることが示されました。

発表者

松岡 剛広
渡辺 かおり
仁田 光彦
舛田 博之

出典

人材育成学会第19回年次大会

発表年月

2021年10月

タイトル

専門学校における成績と退学に関連する要因の探索的検討

専門学校における生徒の成績と退学に影響を及ぼす社会心理的要因を、探索的に検討しました。クラスルームの特徴、教師の特徴、コミュニケーション、生徒の特徴が成績に及ぼす影響が認められました。また退学は、成績によって大きく影響を受けていました。成績に影響を及ぼす要因には学科による違いもあり、今後は学習内容に違いによる検討が必要であることがわかりました。

発表者

今城志保
藤村直子

出典

日本教育工学会 2021年秋季全国大会

発表年月

2021年9月

タイトル

中堅リーダーの成長に影響を与える諸要因の研究

管理職候補である中堅社員の成長を促進する経験の研究は進んできていますが、それらの経験につながる個人特性の関係は十分に研究されていません。そこで、本研究では、中堅社員の成長を促す経験に着目し、そこに関係する性格特性の検討を行いました。

発表者

宮澤俊彦
小方真

出典

経営行動科学学会 第24回年次大会

発表年月

2021年9月

タイトル

リモート会議における心理的安全性の検討

通常集団の特徴として用いられる心理的安全性を、リモート会議の特徴として用いて、それが会議の満足度に与える影響を検討しました。会議の心理的安全性が高いと満足度は高まりますが、さらに意思決定や合意形成を目的とする会議の場合、たとえ発言することができかなかったとしても会議の満足度は阻害されないことが示されました。

発表者

今城志保
藤村直子

出典

経営行動科学学会 第24回年次大会

発表年月

2021年9月

タイトル

営業職チームにおけるチーム成員の性格特性とパフォーマンスの関連性―マルチレベルによる検討―

チーム成員の性格特性とチーム・パフォーマンスの関連については、ビッグ・ファイブの勤勉性・協調性のチーム平均がチーム・パフォーマンスと正の相関をもつといわれていますが、そのメカニズムに関する実証的研究は行われていません。本研究では、人材業界A社の営業職チームを対象にマルチレベル分析を実施し、個人レベルでの性格特性と、チームレベルでの性格特性のどちらがどのようにパフォーマンスに影響するのかを検討しました。

発表者

岩岡若菜
内藤 淳
坂本 佑太朗
岡田佳之

出典

経営行動科学学会 第24回年次大会

発表年月

2021年9月

タイトル

仕事の境界を他者と共同構成する協同志向ジョブ・クラフティングの探索的検討

従業員が自ら主導して行う仕事のデザイン変更であるジョブ・クラフティング(JC)は、個人が自己を生かすために自分の業務を変更する自己志向的な側面が強調されてきました。しかし仕事のデザインやそこで得られる経験は他者との関係に埋め込まれてもいます。そこで本研究は、自己志向的なJCを補完するような、協同志向のJCの概念化と操作化について探索的に検討しました。

発表者

藤澤理恵
高尾義明(東京都立大学)

出典

経営行動科学学会 第24回年次大会

発表年月

2021年9月

タイトル

若手の主体性を促すマネジメント:管理職の持論を用いた検証

管理職の“若手社員の自律性を高める部下マネジメント”の持論を用いて、持論がマネジメント行動に及ぼす影響を検討しました。管理職は、マネジメント信念(belief)の違いによって、 異なる持論をもつこと、持論の違いによって同じ信念をもっていてもマネジメント行動が異なることが示されました。持論は信念よりも行動に近く、信念と行動をつなぐものであると考えられます。

発表者

今城志保
藤村直子
佐藤裕子

出典

産業・組織心理学会 第36回大会

発表年月

2021年9月

タイトル

社会人の主体的な学習への取り組み(エンゲージメント)に貢献する持論

近年、学習活動に関する研究では、学習への適応や成果を予測する変数として学びのエンゲージメントの概念が注目されています。本研究では、社会人の主体的な学びにおいて、「学びに関する持論」がエンゲージメントにどのように影響するかを検討し、仕事系の学びとそれ以外の学びで、それぞれ異なる持論がエンゲージメントの高低に影響を与えることを確認しました。

発表者

佐藤裕子
今城志保

出典

産業・組織心理学会 第36回大会

発表年月

2021年9月

タイトル

適応型テストの回答データを用いた項目特性値推定―本番テストの回答情報の利用―

適応型テストにおける項目プールの拡充のために、テストの中に新作項目を採点除外項目として紛れ込ませる方法について、本番テストの回答情報を利用することで推定精度を上げられるかどうかの検証を行いました。その結果、人数が少ないときの誤差が小さくなる効果はみられましたが、推定が安定する人数は本番テストの回答情報を利用しない従来手法と変わらないため、実用的には従来手法で十分であるということが確認されました。

発表者

杉山剛

出典

日本テスト学会 第19回大会

発表年月

2021年9月

タイトル

適応型テストを受検した場合の不適切解答者の検知

コンピュータを利用して行うテストの普及に伴い適応型テストの利用場面が増えています。本研究では、適応型テストにおいて不適切解答した受検者の機械学習による検出を目的とし、シミュレーション検証を行いました。シミュレーションによって生成した受検者のうち一部の解答内容を不適切解答となるように変換し、その受検者の検出を試みたところ、いずれの機械学習の手法でも高い精度での検出が確認されました。

発表者

歌川真一郎(筑波大学)
登藤直弥(筑波大学)
甲斐江里
尾崎幸謙(筑波大学)

出典

日本テスト学会 第19回大会

発表年月

2021年9月

タイトル

リモートワーク下での上司・部下コミュニケーションの特徴と課題

リモートワークを行っている管理職と一般社員を対象に、上司・部下コミュニケーションについて、コミュニケーションの内容別に尋ねました。その結果、重視するコミュニケーションには上司・部下間で違いがあることや、上司との関係性によって部下のコミュニケーションへの期待が異なることなどが示されました。

発表者

今城志保
藤村直子

出典

日本心理学会 第85回大会

発表年月

2021年9月

タイトル

チームデータ分析における機械学習の活用手法とその適用事例

本研究では、組織内のチームの状態改善に向けたチームデータ分析に機械学習を応用した手法を開発しました。具体的には、成果変数と直接的な関連性の高い変数をBorutaを用いて抽出し、そこで見られた影響過程を調整する変数をブートストラップを用いながら探索するという分析事例を報告します。

発表者

仲間大輔
入江 崇介
宇野 渉

出典

日本行動計量学会 第49回大会

発表年月

2021年8月

タイトル

就業前の行動の意識化は経験学習を促進するか

サービス業A社の若手営業社員を対象にフィールド実験を実施し、経験学習を促進する方法の一つとして行動前の仮説生成の効果を検証しました。その結果、経験学習につながると考えられる行動中のリフレクション(リフレクションインアクション)を促進する効果が確認されました。

発表者

今城志保
藤村直子
佐藤裕子

出典

日本社会心理学会 第62回大会

発表年月

2021年8月

タイトル

メンバーシップの流動性と能力格差が職場の協調に及ぼす影響

集団内のメンバー間の資源や能力の格差が集団内の協調行動に影響することが近年明らかにされつつあるりますが、その影響は正負両面の方向性の知見が混在しているのが現状です。そこで、本研究では、職場における格差の変動性・流動性に注目し、メンバー間の能力格差が協調行動に及ぼす影響を流動性がどのように調整するかを検討しました。

発表者

仲間大輔
村本由紀子(東京大学大学院)

出典

日本社会心理学会 第62回大会

発表年月

2021年8月

タイトル

規範遵守行動の成立における他者の行動と選好の推測の影響:COVID19 流行に伴うマスク着用行動に注目して

本研究では、新型コロナウイルス(COVID 19) の感染防止行動を題材に、新たな社会規範がどのように人々の間に浸透し、維持されていくのかについて検討しました。具体的には、マスクの着用という集団規範に関する支持が、自己と他者でどのように違っているのかについて、多元的ムチの観点から探索しました。

発表者

渡壁政仁(東京大学大学院)
仲間大輔
村本由紀子(東京大学大学院)

出典

日本社会心理学会 第62回大会

発表年月

2021年8月

タイトル

学習動機が社会人の主体的な学習への取り組み(エンゲージメント)に与える影響―大企業で勤務する50代を中心に―

就業者に占める50代以上の割合は毎年上昇しています。企業はその活躍を期待し自発的な学び直しを求めています。中高年の学習は本人の幸せなエイジングにも重要な役割を果たします。そこで本研究では、会社勤務の50代を対象に、学びのエンゲージメントにつながる学習動機について検証し、50代における「成長」動機の高まりが主体的な学習を促す要因として重要な役割を果たしていることが示唆されました。

発表者

佐藤裕子
今城志保
山田 香

出典

日本教育心理学会 第63回総会

発表年月

2021年7月

タイトル

柔軟性志向のHRM がコロナ禍における組織のレジリエンスに与える影響

コロナ禍のような不測の事態において、企業が逆境に置かれるほど、柔軟性志向のHRM(Flexibility oriented HRM:FHRM)が柔軟性志向の事業戦略の実行を促すこと、その効果が「組織レジリエンス」という人的資本の形成に媒介されることを定量的に検証しました。

発表者

藤澤理恵
藤村直子
西村孝史(東京都立大学)

出典

日本労務学会第51回全国大会

発表年月

2021年3月

タイトル

School to Work Transitionの促進に関する縦断研究1―就業レディネス尺度の開発と入社後の適応との関係について―

School to Work Transitionを促進すると言われる「就業レディネス」を測定する尺度を開発し、学生を対象に尺度のまとまりを検証しました。また、本尺度を用いて社会人を対象に振り返り調査を実施し、就業レディネスが入社後の定着や離職意思に影響を及ぼすことを確認しました。

発表者

渡辺かおり
松岡剛広
仁田光彦
舛田博之

出典

人材育成学会 第18回年次大会

発表年月

2020年11月

タイトル

仕事とボランティアを越境するプロボノの学び:贈与と交歓を志向する情動的ジョブ・クラフティング

ジョブ・クラフティングとは、従業員が仕事の経験をより有意義なものにするために行う主体的な行動です。個人的な興味や喜びなどの「私的感情」を仕事に取り入れて生かすことも含まれますが、そのような私的感情を生かすジョブ・クラフティングについてはあまり研究されていません。私的感情は、伝統的な職場では、非営利的・非知的要素として抑圧されたり、排除されたりしてきました。しかし今日では、私的感情を創造的なエネルギーに変える新しいワークスタイルも注目されてきています。そこで、本研究では、仕事上のスキルを活用した社会貢献であるプロボノに着目し、「営利的な仕事(商品交換)と非営利的なプロボノ(贈与・返礼としての交換)の垣根を越えていく過程で、自己と他者との関係性にどのような違いが生じるのか、そのプロセスで仕事の意味はどのように変化するのか」を検討しました。あわせて情動的ジョブ・クラフティングという概念を提案し、これからのオルタナティブなワークスタイルについて考察しました。

発表者

藤澤理恵
香川秀太(青山学院大学)

出典

経営行動科学
第32巻第1・2号 P29-46
(2020年11月)

発表年月

2020年11月

タイトル

自己確証が態度変容に及ぼす影響

自分の意見をもつことと、反対意見に対して耳を傾けることは、いずれも重要ですが、ややもすれば矛盾する行動に思えます。本研究では、両者が併存するメカニズムの一つとして、自己確証の効果を検証しました。自己確証とは自分自身を肯定的にまとまりのあるものと認識することですが、自己の脅威となるメッセージを受け入れやすくなることが先行研究から分かっています。本研究では、社会的な事象(ユニバーサルベーシックインカム)に対して、自分と反対意見をもつ専門家の発言への反応をオンライン実験によって検証しました。その結果、もともと自分の意見に確信があった人、自分への関連度が高いと思う人に対してのみ、自己確証によって反対意見の影響が大きくなることが示されました。

発表者

今城志保
藤村直子
佐藤裕子

出典

日本社会心理学会第61回大会

発表年月

2020年11月

タイトル

流動性と貢献能力の格差が協力行動に及ぼす影響

多様な個人がどのように協働を達成するかは、組織にとって根源的な問題です。この研究では、組織内の協働の達成のためにどのような組織設計が必要なのかを検討しています。具体的には、組織の流動性(ともに働く相手が固定的でなく、さまざまな相手と協働している状態)に着目して、オンラインでの集団実験を行いました。その結果、個人の貢献能力にバラツキがある状況での協働を成功させるためには、組織が流動的である必要が示されました。組織の協働を促進するためには、メンバー間の貢献能力の実態に合わせ、協働の仕組みを適切に設計する必要があることを示唆しています。

発表者

仲間大輔
村本由紀子(東京大学大学院)

出典

日本社会心理学会第61回大会

発表年月

2020年11月

タイトル

マネジャーの介在が従業員の能力発揮に及ぼす影響

本研究では、マネジャーの存在がどのように従業員の能力発揮と関連しているのかを調べています。具体的には、ワーク・エンゲージメントに着目し、マネジャーの介在度合いと能力発揮との関連性について、マルチレベル分析という手法で分析しました。その結果、マネジャーの介在によって、メンバーのエンゲージメントが能力発揮につながりやすくなることが明らかになりました。同時に、マネジャーがエンゲージメント自体を高めているわけではないことも示され、これらの結果はマネジャーが組織のなかで果たす役割について示唆をもつものと思われます。

発表者

坂本佑太朗
仲間大輔

出典

経営行動科学学会第23回年次大会

発表年月

2020年10月

タイトル

職場の心理的安全性がサポート要請行動に及ぼす影響-ホワイトカラーのサポート要請行動を促進する要因

心理的安全性は、職場において立場の弱い人に効果があることがこれまでの研究で示されています。このような効果は、職場で助けを必要としている人にも見られるのでしょうか。本研究では、心理的安全性、職場での援助要請行動、仕事での貢献感の高さの関係性を定量調査を用いて検証しました。その結果、仕事での貢献感の低い人は、援助要請をしない傾向があること、そのような傾向は、心理的安全性の高い職場では見られないことを示しました。

発表者

今城志保
藤村直子

出典

経営行動科学学会第23回年次大会

発表年月

2020年10月

タイトル

管理職へのトランジションにつながる、メインプレイヤー時代の経験と職務・個人特性との関連性に関する研究

企業人の役割ステージごとの主要な経験とその連鎖、さらに越境経験との関係性について、定量的に示されています。管理職としてさらなる成長につながる人たちは、中堅リーダー時代に「組織を代表する」経験をし、さらにその前のステージで「仕事の幅を広げる」経験をしていること、さらに越境経験も関連があることが示唆されました。これらの結果は、ジョブを通じた成長に、社内外の経験を意図的にデザインする際の参考材料の一つとなると思われます。

発表者

小方真

出典

経営行動科学学会第23回年次大会

発表年月

2020年10月

タイトル

Collaboration with Vertical Member Difference: A Multi-Method Investigation of the Moderating Role of Purpose Types Using HR Data Analysis and Laboratory Experiment

組織内の協働におけるメンバー間の多様性の影響について、本研究では、垂直的な多様性(能力等の格差の大きさ)に着目して検討しました。組織ミッションの性質によってその影響の仕方が異なることを、企業の人事データの分析と、実験室の実験によって検証しました。その結果、タスク遂行系の業務に携わるグループではメンバー間の格差はパフォーマンスに特に影響しない一方で、企画系の業務に携わるグループでは格差の負の影響が大きいことが明らかになりました。

発表者

仲間大輔
竹村幸祐(滋賀大学)

出典

Interdisciplinary Network for Group Research 2020 Annual Conference

発表年月

2020年9月

タイトル

仕事の経験学習における主体性とメタ認知の役割とは ホワイトカラーの「仕事の面白さ」を高めるための持論を題材として

これまでの「持論・経験学習」の研究を通じて、経験から学ぶ内容には個人差があり、なかでもメタ認知と主体性が重要であるとの結果を得ました。本研究では、定量データによって、主体性とメタ認知を測定する尺度の開発を行い、持論との関係性を探索的に検討しました。仕事の面白さを高める持論について、主体性やメタ認知が高い人ほど、前向きで根拠のしっかりした持論をもっていることが示されました。

発表者

今城志保
藤村直子
佐藤裕子

出典

日本心理学会第84回大会

発表年月

2020年9月

タイトル

管理職研修における反転学習の活用と効果

管理職研修において、ICTを活用した反転学習によって得られる効果について実証的に検討を行いました。職場での研修の学びの実践を意図してデザインされたWeb上の事前学習は、「集合研修に対する期待」および「学びを職場で活用する意向」にプラスの影響を及ぼしたことが示されました。

発表者

今城志保
佐藤裕子

出典

日本教育工学会 2020年秋季全国大会

発表年月

2020年5月

タイトル

プロボノ活動におけるビジネス-ソーシャル経験がジョブ・クラフティングに及ぼす影響−組織アイデンティティとワークアイデンティティによる仲介効果−

プロボノ活動への参加による仕事外領域への越境経験が仕事領域におけるジョブ・クラフティング の先行要因となること、およびそのメカニズムを検証しました。仕事外領域において、仕事と共通点がありながらも仕事とは異質な活動に参加する経験は、組織アイデンティティ とワーク・アイデンティティ の内省の媒介により、ジョブ・クラフティング を促進し、越境のメカニズムが機能したことが示唆されました。

発表者

藤澤理恵
高尾義明(東京都立大学)

出典

経営行動科学
第31巻第3号 P69-84
  (2020年3月)

発表年月

2019年12月

タイトル

Fluid participation can solve social dilemmas in organizations: An agent-based simulation

組織における流動性は、経営組織論で古典的に扱われてきた概念ですが、それが個人の行動や組織パフォーマンスにどのように関連しているかについては明らかではありません。そこで、本研究では、「協力の進化」研究において用いられてきた研究パラダイムを経営組織の文脈に適用し、組織の流動性が、組織パフォーマンスの向上に対してどのような役割を果たすのかを、エージェントベースシミュレーションによって検討しました。

発表者

仲間大輔
渡部幹(モナシュ大学)

出典

The EGOS and Organization Studies Kyoto Workshop 2019
(ヨーロッパ組織学会ワークショップ)

発表年月

2019年12月

タイトル

ビジネスパーソンの社外活動と職位の移行(トランジション)との関係性に関する研究

越境経験と個人特性および管理職・中堅リーダーの経験との関連性を定量的に検証しました。中堅リーダーから管理職への移行を促進する越境経験が存在する可能性と、その際に、個人特性をふまえた越境経験を考慮していくことの有用性が示唆されました。

発表者

小方真

出典

人材育成学会 第17回年次大会

発表年月

2019年12月

タイトル

社会貢献研修が新卒入社社員に促す組織社会化
−多様な人々への傾聴実践が、配属後の主体的な役割形成行動に及ぼす影響−


2020年度人材育成学会賞 奨励賞

新卒入社社員が社会貢献活動を進める経験が、配属後の仕事におけるプロアクティブ(主体的な役割形成)行動に及ぼす影響をプログラム前・後・配属後の3時点調査で検証しました。人との対話を通じた役割形成の成功体験が、プロアクティブなマインドセットを高め、実践を促す可能性が示唆されました。

発表者

藤澤理恵

出典

人材育成学会 第17回年次大会

発表年月

2019年11月

タイトル

管理職候補者層における性格特性および指向の変化

管理職候補者の実態を明らかにすることを目的として、5年間(2014〜2018年)の管理職適性検査のデータを用いて性格特性、指向の傾向を確認しました。性格特性については、「維持−変革」「慎重−大胆」が一定方向に変化し続けていました。指向については、2017年から2018年にかけて「実務推進指向」が下降、「組織管理指向」「創造革新指向」が相対的に大きく上昇していました。

発表者

坂本佑太朗
山田香
川越未紀
酒匂志野
百瀬大志

出典

経営行動科学学会第22回年次大会

発表年月

2019年11月

タイトル

管理職へのトランジションに向けた,中堅リーダーならびに越境経験と個人特性との関連性に関する研究

中堅リーダー、管理職を対象に定量調査を行いました。管理職への役割移行における中堅リーダー時代の有用な経験には7つの要素が存在し、それらが管理職経験、越境経験との関連があること、職種や個人特性による違いが見られることが明らかになりました。

発表者

小方真

出典

経営行動科学学会第22回年次大会

発表年月

2019年11月

タイトル

職場の心理的安全性が個人に及ぼす効果を検証する
―心理的に安全な環境は誰に資するのか―

職場単位の心理的安全性と、個人の心理的安全性のデータを用いて分析を行いました。職場内での個人の心理的安全性認知にばらつきがあると、職場の心理的安全性が低下すること、立場の強さや上司との関係性が心理的安全性認知に影響を及ぼすこと、心理的安全性が適応感に及ぼす影響は、職場の心理的安全性の水準によってその大きさが異なることが明らかになりました。

発表者

今城志保
藤村直子

出典

経営行動科学学会第22回年次大会

発表年月

2019年11月

タイトル

経験からの学習プロセスを検証する
行為内リフレクションと行為に関するリフレクションの実験的検討

2種類のリフレクションの経験学習への効果を検討するために、クイズを用いた実験を行いました。途中でのコツの記述(行為に関するリフレクション)は学びを阻害する結果となりました。また、クイズ解答中の行為内リフレクションは課題に対する動機付けを高める効果が示唆されました。

発表者

今城志保
藤村直子
佐藤裕子

出典

日本社会心理学会第60回大会

発表年月

2019年11月

タイトル

能力格差と課題タイプが集団パフォーマンスに及ぼす影響
企業組織データを用いた分析

組織内の協働におけるメンバー間の多様性の影響について、社会的な関心が高まっていますが、多様性の影響についての先行研究の知見は必ずしも一貫しません。そこで、本研究では、垂直的な多様性(能力等の格差の大きさ)に着目し、組織が取り組む課題の性質によってその影響がどのように異なるのかについて検討しました。

発表者

仲間大輔
竹村幸祐(滋賀大学)

出典

日本社会心理学会第60回大会

発表年月

2019年9月

タイトル

“仕事の面白さ”は何によって決まるのか?
ー様々な仕事で働く人を対象として見えてくるもの

前年の発表に継続して、仕事の面白さを促進する要因について定量的に検討を行いました。年収や昇進といった外的報酬を求める人は面白さを感じにくいことや、「関係性」「自己決定」の欲求が満たされる仕事では面白さを感じることが明らかになり、仕事の面白さは、職種や年収ではなく、仕事への期待と仕事の特徴によって規定されることが示唆されました。

発表者

今城志保
正木郁太郎(東京大学)

出典

日本心理学会第83回大会

発表年月

2019年9月

タイトル

貢献能力の格差と組織内協力
――社会的ジレンマ状況を用いた実験研究――

組織内の協働の達成のためには社会的ジレンマの解決が重要であるということが近年論じられてきています。しかし、組織内でメンバーの貢献能力の格差がある場合に、それが社会的ジレンマの解決に対してどのような影響があるのかはよくわかっていません。本研究では、シンプルな2-personでの社会的ジレンマ実験を行うことで、貢献能力の格差が、ジレンマの解決に対して負の影響をもつことを明らかにしました。

発表者

仲間大輔
仲村友希(東京大学)
村本由紀子(東京大学大学院)

出典

産業・組織心理学会第35回大会

発表年月

2019年9月

タイトル

持論形成プロセスの検討
―グラウンデッド・セオリーを用いて―

インタビュー対象者が経験した環境変化と、その後のリフレクションの特徴に着目することで、環境と個人差がどのように持論の形成に寄与するかを検討しました。メタ認知、主体性の高い人が行為内リフレクションを行うことで、応用可能性の高い持論につながる傾向が確認されました。

発表者

今城志保
藤村直子
佐藤裕子

出典

産業・組織心理学会第35回大会

発表年月

2019年8月

タイトル

適応型テストの回答データを用いた項目特性値推定
―能力特性値の標準誤差情報の利用―

適応型テストにおける項目プールの拡充のために、同学会第14回大会(2016年)にて疑似最尤推定法という手法を提案しました。本研究では、特性値θ だけでなく推定時の標準誤差も加味して項目特性値を推定することで、項目特性値の推定結果に変化がみられるかどうかを検証したところ、推定が安定する人数を扱うという前提において、θの誤差を考慮する必要がないことが確認されました。

発表者

杉山 剛

出典

日本テスト学会第17回大会

発表年月

2019年8月

タイトル

Organization Design for Coordination and Cooperation: Model Analysis and Behavioral Experiment

組織設計は経営学における中心的なトピックである一方、メンバーの協働に対して組織設計がどのように影響していくのかについて調べた研究は多くありません。そこで、本研究では、協働の2側面、「調整」と「協力」に注目し、両問題の構造と組織設計との関連を調べました。

発表者

仲間大輔
上條良夫(高知工科大学)

出典

米国経営学会第79回大会
(79th Annual Meeting of the Academy of Management)

発表年月

2019年4月

タイトル

Interactive effects of hierarchy and task demand on team effectiveness within a firm

本研究では、HRデータセットを用いた組織内のチーム分析を行い、チームパフォーマンスに対するヒエラルキーの影響が課題タイプによって異なることを明らかにしました。 また、その違いがチーム内のどのようなプロセスに媒介されているのかについても検証しました。

発表者

仲間大輔
竹村幸祐(滋賀大学)

出典

米国産業・組織心理学会第34回大会
(34th Annual Conference of the Society for Industrial and Organizational Psychology)

発表年月

2018年12月

タイトル

ビジネスパーソンの職位の移行に伴う,役割期待・スキルの変化に関する研究

企業人の成長に向けて鍵となる役割移行(トランジション)。各ステージにおいてどのようなスキルや経験が重視され、企業特性や属性毎に異なるのかどうか、定量的に特徴を抽出することを目指しました。また、それら企業側の期待と本人側の認知のGAPの有無についても検討を試みました。

発表者

小方真

出典

人材育成学会 第17回年次大会

発表年月

2018年10月

タイトル

管理職・中堅リーダーへのトランジションに繋がる若手・メインプレイヤー時代の経験・リフレクションに関する研究

成果を出す管理職の輩出に繋がる、中堅社員および若手・メインプレイヤー時代の経験や関連するスキルリスト、有利なパーソナリティ&リフレクション特性を定量的に明らかにしました。

発表者

小方真

出典

経営行動科学学会第21回大会

発表年月

2018年10月

タイトル

パーソナリティおよび上司評価からみた若手社員のメンタルヘルスに関する研究 〜昨今の環境変化に着目して〜

若手社員のメンタルヘルス不調予備群のパーソナリティデータをクラスター分析したところ、繊細・堅実・積極の3タイプに分類されることを確認しました。各タイプに対する上司評価の違いを分析したところ、2010年の先行研究ではタイプごとに違いが見られましたが、2017年データを用いた本研究では大きな違いは見られませんでした。環境変化に伴い、上司が若手社員を正確に把握しにくくなっている可能性が示唆されました。

発表者

新井一寿
渡辺かおり

出典

経営行動科学学会第21回大会

発表年月

2018年9月

タイトル

シンポジウム:宗教心理学的研究の展開(15)−宗教心理学的研究の最前線−
発表資料『職場におけるスピリチュアリティ』

アメリカの経営学会や産業・組織心理学会では、スピリチュアリティに関する議論が多く聞かれるようになっています。そこで日本における職場のスピリチュアリティの現状を、探索的に調べた結果、宗教性とは別に、日本の職場でもスピリチュアリティとよべる概念があること、それが高い人ほど主観的幸福感を感じていることなどが分かりました。

発表者

松島公望(東京大学)
木村真利子(立正大学)
今城志保
藤井修平(東京大学)
Ilja Musulin(日本大学)

出典

日本心理学会第82回大会
シンポジウム

発表年月

2018年9月

タイトル

「持論」の性質の違いが適応に及ぼす影響

転職経験者が環境変化への適応に用いた持論に関する回答データをもとに、持論の性質(形成場面と思考・行動のタイプによる分類)の違いと、リフレクション、適応との関係を実証的に検証しました。

発表者

今城志保
藤村直子
佐藤裕子

出典

産業・組織心理学会第34回年次大会

発表年月

2018年8月

タイトル

働き方改革は何を目指すべきか
異なる結果変数に対する側面別満足度の影響の違い

働き方改革が、働く人の心理状態にどのような影響を与えているのかを、幅広い年代や仕事の人を対象に調査を行いました。その結果、組織へ情緒的コミットメント、組織への貢献意識、情緒的消耗感など、結果変数によって異なる働き方の特徴が影響したこと、ただし「自律的な仕事」「面白い仕事」は常にポジティブな効果があることがわかりました。

発表者

今城志保
正木郁太郎(東京大学)

出典

日本社会心理学会第59回大会

発表年月

2018年8月

タイトル

能力の多様性と集団内協力: エージェントベースシミュレーションによる検討

これまでの集団内の協力の達成・維持についての先行研究では、個々人が集団に対する貢献能力の同質性が暗黙に仮定されてきていましたが、組織の実態とはそぐいません。本研究では、エージェントベースシミュレーションを用いて、1) 貢献能力の多様性は集団内協力にどのような影響を及ぼすか、2) 多様性があるとき、協力達成に重要な構造要因は何か、について検討しました。

発表者

仲間大輔
渡部幹(モナシュ大学)

出典

日本社会心理学会第59回大会

発表年月

2018年8月

タイトル

Agent-based computer modeling for understanding organizational dynamics

既存の手法では直接的な検証が難しかった、個人と組織のダイナミクスについて、エージェントベースシミュレーションを用いた検討の有用性について議論しました。また、検討事例として、個人の能力に多様性を導入したシミュレーション結果を報告しています。

発表者

渡部幹(モナシュ大学)
仲間大輔

出典

International Conference on Management
Science and Engineering Management

発表年月

2018年6月

タイトル

二つの柔軟性概念 : スキル・行動の柔軟性(FHRM)と働き方の柔軟性(FWA)の相互作用 : 働き方改革へのSHRM論的アプローチ

これまでHRM研究において別々に研究されてきた、スキル・行動の柔軟性(FHRM)と働き方の柔軟性(FWA)の企業による組み合わせの違いと相互作用を検証し、個人の能力の幅を広げようとする意図がFWAを導入させ、働き方改革の成果実感や女性管理比率を高める可能性が示唆されました。

発表者

藤澤理恵
西村孝史(首都大学東京)

出典

日本労務学会第48回全国大会

発表年月

2018年5月

タイトル

2030年の労働環境と民間企業における働き方改革の取組み

2030年という将来の変化と働き方改革の関係性について、研究開発職に焦点をあて、小社で実施した「RMS Research 『働き方改革』の推進に関する実態調査」の結果を用いた論考を行いました。

発表者

入江崇介

出典

電子情報通信学会誌 Vol.101 No.5 pp.429-433 2018年5月
©電子情報通信学会2018
許諾番号:18KB0096

発表年月

2017年11月

タイトル

新規大卒者1年目の心理的な状態推移のタイプ分類 ‐若手の状態を把握するトラッキングデータの分析‐

個人の適応の多様性を捉えるために、入社1年目の適応状況をタイプ分類できるかどうかを検証しました。本人の心理的な状態を示す時系列データの推移を元にクラスタ分析を行った結果、5つの適応状況のタイプに分類できることが確認されました。

発表者

仁田光彦

出典

経営行動科学学会第20回大会

発表年月

2017年11月

タイトル

日本の人事担当者に求められる人材要件に関する実態
−役割・適応実感との関連性に着目した調査報告−

日本企業の人事担当者の、人・組織領域への意欲や関心なども含んだ人材要件を抽出すること、および、担当役割や業務の難易度の違いによる要件の違いについて明らかにすることを試みました。

発表者

荒井理江
藤村直子

出典

経営行動科学学会第20回大会

発表年月

2017年11月

タイトル

集合研修の転移に関する実証研究5
−組織ビジョン策定研修を用いた検討−

上記と同様のデータを用いて、研修前の課題観や職場の状況、研修満足度、研修直後の実践の有無、2カ月後の実践の程度の関係を分析し、研修の転移(研修時の学びを職場で活用すること)の構造を実証的に検証しました。

発表者

今城志保
佐藤裕子
宮澤俊彦

出典

経営行動科学学会第20回大会

発表年月

2017年11月

タイトル

集合研修の転移に関する実証研究4
−組織ビジョン策定研修における学びと実践に関する質的分析−

マネジャーを対象とした組織ビジョン策定研修において、研修フォローシステムで得られた受講者による回答データを用いて質的分析を行い、open skilを扱う研修での学習や実践目標の個別性や、実践目標の内容と職場実践との関係について検証しました。

発表者

佐藤裕子
今城志保
宮澤俊彦

出典

経営行動科学学会第20回大会

発表年月

2017年11月

タイトル

中堅リーダーとしての活躍につながる若手・メインプレイヤー時代の有用な経験に関する研究

若手・メインプレイヤーとして成長につながる経験を構成する要素の定量化・尺度化を行い、中堅リーダーへの到達の有無、および、中堅リーダーとしての「部下の指導・育成」経験との関係について検証しました。

発表者

小方真

出典

経営行動科学学会第20回大会

発表年月

2017年10月

タイトル

ホワイトカラーにおけるリフレクション尺度開発の試み

経験学習の文脈でも取り上げられることの多いリフレクションについて、「対課題」「対人」「対自己」の3領域ごとにリフレクションの程度を測定する尺度の開発を試みました。

発表者

今城志保
藤村直子
佐藤裕子

出典

日本社会心理学会第58回大会

発表年月

2017年9月

タイトル

中堅ホワイトカラーの「持論」に関する探索的研究 2

ホワイトカラーの環境適応に寄与するものとして持論を取り上げ、前年の対課題面での持論記述分析に引き続き、対人面での持論記述について分析を行い、相違点を確認しました。

発表者

今城志保
藤村直子
佐藤裕子

出典

産業・組織心理学会第33回年次大会

発表年月

2017年9月

タイトル

ホワイトカラーの持論と学習行動が適応感に及ぼす影響

持論が適応を促進する可能性を検討するために、学習行動、達成目標の持ち方、持論の重要度、適応感の関係を定量的に検証しました。

発表者

今城志保
藤村直子
佐藤裕子

出典

日本心理学会第79回大会

発表年月

2017年8月

タイトル

リッカートとイプサティブ回答形式を用いた性格特性尺度の検討
−測定内容の違いに着目して−

2つの測定形式に対して、虚偽傾向および自己高揚傾向の影響を分析し、測定結果の違いが何によって生じるかについて探索的に検討しました。

発表者

今城志保
酒匂志野
坂本佑太朗

出典

日本テスト学会第15回大会

発表年月

2017年8月

タイトル

段階反応モデルでの適応型テストの回答データを用いた新作項目の特性値推定

適応型テストの運用においては項目プールの拡充は重要なテーマのひとつです。項目プールを拡充する方法の1つとして、テストの中に採点除外項目として新作項目を紛れ込ませることでデータ収集を行う方法があります。本研究では段階反応モデルを用いた適応型テストに上記手法を用いたときに、受検者の特性値θと当該項目の回答情報を使用して、新作項目の選択肢と段階の対応づけおよび項目特性値の推定を行う新しい手法を検証しています。

発表者

小路純寛
杉山剛
藤田彩子

出典

日本テスト学会第15回大会

発表年月

2017年8月

タイトル

bi-factorモデルを使った性格特性検査に関するIRT分析

ビジネスリーダーの「マインドセット」を測定する下位尺度として「柔軟性」「開放性」「自律性」の項目を作成し、一般因子の下位領域をモデリングするbi-factorモデルを用いて測定内容に関する精緻な検証を試みました。

発表者

坂本佑太朗
酒匂志野
今城志保

出典

日本テスト学会第15回大会

発表年月

2017年7月

タイトル

日本企業における柔軟性志向のHRM が組織の吸収能力に与える影響

従業員のスキル・行動・HR施策と事業とを適合させ続ける資源柔軟性と調整柔軟性の施策群である「柔軟性志向の HRM(FHRM)」 の組織の吸収能力への影響を日本企業において検証したところ、先行研究と異なる結果が確認されました。

発表者

藤澤理恵
西村孝史(首都大学東京)

出典

日本労務学会第47回全国大会

発表年月

2017年6月

タイトル

越境による仕事の意味とワーク・アイデンティティの変化が起点となるジョブ・クラフティング・プロセスの実証研究

プロボノに参加した企業人の調査をもとに、越境経験により仕事の意味やワーク・アイデンティティに変化が生じ、それが本業におけるジョブ・クラフティングに影響を及ぼすことを検証しました。

発表者

藤澤理恵
高尾義明(首都大学東京)

出典

組織学会研究発表大会

発表年月

2017年4月

タイトル

Does conversation change the first impression in employment interview ?

採用面接評価に第一印象が影響することは自明のことのようにいわれていますが、実は実証研究はほとんどありません。
この研究では実験を用いて、面接時の第一印象がどのようなプロセスで後の評価に影響するのかを検証しました。

発表者

今城志保

出典

米国産業・組織心理学会第32回大会
(The 32nd Annual Conference of the Society for Industrial and Organizational Psychology)

発表年月

2016年12月

タイトル

就業レディネスを高めるための企業側のフォローに関する考察-内定保有者を対象とした調査から-

新規学卒者の入社後の定着や活躍において、内定者時代に自己・企業・社会への理解を深め、入社への心理的レディネス(以降、就業レディネス)を高める重要性が指摘されています。内定先企業側からの選考時のフォローが、就業レディネス向上に影響するのかを検証した結果、選考時に「誠実なコミュニケーション」と「意思決定するための情報や機会の提供」を受けると、内定先への理解が深まり、就業レディネスが向上、さらに就職活動への満足度も高まることがわかりました。

発表者

渡辺かおり
飯塚彩

出典

人材育成学会第14回年次大会

発表年月

2016年12月

タイトル

企業内での公式メンタリングと若手の自己適応感との関係についての探索的研究

企業内での公式メンター制度を題材とし、メンタリングの有効性、メンター・メンティの性格タイプとメンタリングの関係性について探索的に研究を行いました。その結果、メンタリング支援量が多いほど若手の適応感が高いこと、メンティの性格タイプによってメンティが受け取るメンタリング支援量に違いがあること、メンター・メンティの性格タイプの一致/不一致が若手の適応感に影響を与えることが確認されました。

発表者

仁田光彦

出典

人材育成学会第14回年次大会

発表年月

2016年11月

タイトル

ミドルマネジメントへの役割転換に向けた中堅リーダーの有用な経験と個人特性との関連性に関する研究

ミドルマネジメントの計画的な輩出に向けて、中堅リーダーの有用な経験要素の抽出と、修羅場経験と関係の強い上司・職場・個人のパーソナリティや基礎能力などを定量的に検証しました。

発表者

小方真
宮澤俊彦

出典

経営行動科学学会第19回大会

発表年月

2016年11月

タイトル

中高年ホワイトカラーのキャリアチェンジ3
―ポータブルスキルの発揮度と適応感の関係―

中高年ホワイトカラーのキャリアチェンジ後の適応感に、ポータブルスキルの現職での重要度と自分の得意度、現在の職場の特徴と自分の理想の一致やずれが、どのように影響を及ぼしているかを応答曲面法を用いて定量的に検証しました。

発表者

今城志保
藤村直子

出典

経営行動科学学会第19回大会

発表年月

2016年10月

タイトル

学力テストの下位領域に関するIRTを使った測定論的特徴の把握

多次元IRTを基盤とした双因子モデルによって、学力テストの測定領域についての測定論的な情報を項目レベルで把握できることが明らかになりました。

発表者

坂本佑太朗
柴山直(東北大学大学院)

出典

日本教育心理学会第58回総会

発表年月

2016年9月

タイトル

就活支援におけるコーチングの効果
−学生の就活満足度や入社後不安に及ぼす効果の検証−

大学生に対する就活支援コーチング開始時、就活終了時、その間のコーチングセッション時の学生およびコーチの質問紙調査結果を用いて、コーチングが学生の就活満足度や入社後不安に及ぼす効果を実証的に検証しました。

発表者

今城志保

出典

日本社会心理学会第57回大会

発表年月

2016年9月

タイトル

適応型テストの回答データを用いた新作項目の項目特性値推定

適応型テストの運用では、項目プールの拡充が重要なテーマです。データ収集方法の1つとして、本番テストの中に新作項目を紛れ込ませる方法がありますが、効率的な出題推定が課題となっています。本研究では、新作項目の項目特性値を疑似最尤法により随時推定しながら、その情報を元に出題をコントロールすることで、効率的なデータ収集運用の実現性について、検証を行いました。

発表者

杉山剛
仁田光彦

出典

日本テスト学会第14回大会

発表年月

2016年9月

タイトル

能力検査受検にスマートフォンを使用することの影響とその要因

スマートデバイスの普及に伴い、従来のPCだけでなく、スマートフォンなどのデバイスで能力検査を実施することへの期待が高まると想定されます。一方で、スマートデバイスによる能力検査の結果がPCで受検した結果と比較して低くなり受検者にとって不利になることが先行研究で指摘されています。また、操作性や画面サイズに起因する回答負荷の感じ方もデバイスにより異なることも想定されます。本研究では、PCとスマートフォンとで能力検査を受検した際に問題の難易度や回答負荷の感じ方にどのような影響があるかについて検証を行いました。

発表者

園田友樹
藤田彩子

出典

日本テスト学会第14回大会

発表年月

2016年9月

タイトル

複数国において実施された性格特性検査における因子構造

日本・シンガポール・マレーシア・タイにおいて実施された性格特性検査データにおいて、所属する集団の違いから回答傾向に差が生じるかどうかを確認するために、確認的因子分析を用いて検証しました。

発表者

酒匂志野
坂本佑太朗
今城志保
分寺杏介(東京大学大学院)

出典

日本テスト学会第14回大会

発表年月

2016年9月

タイトル

複数国において実施された性格特性検査におけるDIFの検出

日本・シンガポール・マレーシア・タイにおいて実施された性格特性検査データにおいて、所属する集団の違いから回答傾向に差が生じるかどうかを確認するために、特異項目機能(differential item functioning, DIF)の検出を試みました。

発表者

坂本佑太朗
酒匂志野
今城志保

出典

日本テスト学会第14回大会

発表年月

2016年9月

タイトル

認知的診断のための測定論的情報を抽出するIRT分析

日本テスト学会年次大会の「企画セッション3:認知診断モデル」にて、認知的IRTモデルとしてのLLTM、多次元IRTを使った分析を紹介しました。

発表者

坂本佑太朗

出典

日本テスト学会第14回大会

発表年月

2016年9月

タイトル

集合研修の転移に関する実証研究3
−研修への参加意欲に影響を与える要因−

研修の転機プロセスにおいて、特に実践に強い影響を与える参加意欲を高める要因として、研修前の役割遂行上の課題認識と研修への期待をとりあげて、実証的に検証しました。

発表者

佐藤裕子
今城志保
宮澤俊彦

出典

産業・組織心理学会第32回年次大会

発表年月

2016年9月

タイトル

新任管理職の適応に影響を及ぼす要因 の検討

初めて管理職になったときの着任直後の状況と対処行動が適応に影響を及ぼしていることを定量調査を用いて実証的に検証しました。

発表者

石橋慶
藤村直子
古野庸一

出典

産業・組織心理学会第32回年次大会

発表年月

2016年9月

タイトル

中堅ホワイトカラーの「持論」に関する探索的研究

経験の結果として個人がもつ持論が、どのように適応を促進するかを検討するための第一歩として、日本企業で働くホワイトカラーがどのような持論をもち、それをどう活用し、その有効性をどのように認識しているのかについて実証的に検証しました。

発表者

今城志保
藤村直子
佐藤裕子

出典

産業・組織心理学会第32回年次大会

発表年月

2016年7月

タイトル

What would cause inflation of self-ratings on personality aptitude scales?
− The effects of impression management and self-enhancing tendency −

適性検査の問題のひとつに、自分を良く見せようとする構えが乗ることがありますが、これに対処する方法として開発中の強制選択法が、実際に回答の構えを抑制する効果があるかについて、検証しました。
※学会提出時の発表タイトル「What would be the problems of interpreting and comparing scores of psychological measures in applied settings across different countries」

発表者

今城志保
登藤直弥(国立情報学研究所 情報社会相関研究系 特任研究員)
ワン チェン
酒匂志野
坂本佑太朗

出典

国際比較文化心理学会第23回大会
(International Association for Cross-Cultural Psychology 23rd International Congress)

発表年月

2016年6月

タイトル

わが国のTIMSS2011数学データにおける多次元IRTを使った妥当性の検証について

2011年国際数学・理科教育動向調査(TIMSS2011)における数学を受検した日本の中学校2年生データの構成概念妥当性について、多次元IRTという手法を用いて検討しました。

発表者

坂本佑太朗

出典

日本テスト学会誌
Vol.12 No.1 P37-53
(2016年6月)

発表年月

2015年12月

タイトル

動画情報を採用選考で用いることの有効性に関する研究

米国等で積極的に活用され、日本においても普及しつつある動画情報を用いた採用選考の有効性について、サービス業A社のデータを用いて検証しました。応募者の受け止め方や、動画提出者と非提出者の特性上の差異の有無を確認し、動画情報を用いた選考の有効性の検証を行った結果、動画情報と適性検査(一般知的能力、性格特性)とを合わせて選考・評価を行った場合には、適性検査だけに基づく場合よりも妥当性が高くなるという可能性が示唆されました。

発表者

朝井祐貴
内藤淳

出典

人材育成学会第13回年次大会

発表年月

2015年11月

タイトル

職場におけるソーシャルサポートが若手の離職意思に与える影響 −イベント型ストレッサーの種類による比較−

入社3年未満の若手社員を対象として、本人のストレス状況やモチベーション(満足感)、周囲のサポートが離職意図に与える影響について、共分散構造分析によりモデル化しました。仕事の失敗経験がある場合は、同僚サポートがストレス状況を緩和し離職意図の低減に寄与することが確認されました。また、対人トラブル経験がある場合は、上司サポートのみがモチベーション(満足度)を介して離職意図を緩和することが確認されました。

発表者

仁田光彦
豊田麻実
飯塚彩

出典

経営行動科学学会第18回大会

発表年月

2015年11月

タイトル

これからのミドル・リーダー候補の経験実態に関する研究

定量・定性調査を通じて、ミドル、ミドル候補について、過去と比較しての経験実態(経験の種類や経験量)を明らかにすることを試みました。

発表者

小方真

出典

経営行動科学学会 第18回大会

発表年月

2015年11月

タイトル

本業外の社会貢献活動(プロボノ)への参加が促進する組織再社会化
−変革的役割志向に着目して−

一度所属企業への組織社会化を果たした個人が、プロボノと呼ばれる社会貢献活動に参加することによって、変革的役割志向を伴う組織再社会化の機会を得る可能性を検証しました。

発表者

藤澤理恵
香川秀太(青山学院大学社会情報学部 准教授)

出典

経営行動科学学会 第18回大会

発表年月

2015年11月

タイトル

中高年ホワイトカラーのキャリアチェンジ2
−転職後の適応に影響を及ぼす要因の検討−

中高年ホワイトカラーのキャリアチェンジ後の適応プロセスについて、前年にインタビュー調査から構築したモデルを、定量調査によって検証しました。

発表者

今城志保
藤村直子

出典

経営行動科学学会 第18回大会

発表年月

2015年10月

タイトル

上司部下の評価は一致しているほどよいのか
−応答曲面法を用いた検証−

上司と本人の仕事ぶりの評価の一致度が高い人ほど、高いパフォーマンスを示していることを実証的に検証しました。

発表者

今城志保

出典

日本社会心理学会第56回大会

発表年月

2015年9月

タイトル

集合研修における学びの転移プロセスの検討

学びの転移プロセスを、研修受講者への3時点(研修開始前・終了直後・研修1カ月後)でのアンケート結果を用いて実証的に検証しました。

発表者

今城志保
藤村直子

出典

日本心理学会 第79回大会

発表年月

2015年9月

タイトル

適応型テストのためのLDA を用いた項目間類似度の利用可能性

適応型テストにおいて、出題済みの項目と似た項目を出題することには、能力値の推定上の問題や、受検者に出題傾向が偏ったテストであるという印象を与えるなどの問題があります。似た項目をグルーピングし、似た項目が重複して出題されることを防ぐ際、言語を主題とした項目では類似の判定が難しく、機械的なグルーピングは困難です。そこで、項目の問題文の内容的な類似度をテキストマイニングにより数値化し、それを用いたグルーピングが重複回避のために使用可能かについて検証しました。

発表者

杉山剛
加藤嘉浩(電気通信大学)
石井隆稔(首都大学東京)

出典

日本テスト学会第13回大会

発表年月

2015年9月

タイトル

イプサティブ回答形式を用いた性格特性尺度分析に関する考察

フェイキングを抑える方法として知られているイプサティブ形式と、リッカート形式について、同一回答者の結果をもとに、それぞれの特徴を分析しました。

発表者

酒匂志野
今城志保
北原瑞穂(東京大学大学院教育学研究科)
荘島 宏二郎(独立行政法人大学入試センター)

出典

日本テスト学会 第13回大会

発表年月

2015年8月

タイトル

集合研修の転移に関する実証研究1
−マネジメントの基礎研究を用いた検討−

マネジメントの基礎を学ぶ研修において、研修前・研修直後・職場に戻ってからの実践場面での3時点で収集したデータを用いて、研修の転移(研修時の学びを職場で活用すること)の構造を実証的に検証しました。

発表者

今城志保
佐藤裕子
宮澤俊彦

出典

産業・組織心理学会 第31回年次大会

発表年月

2015年8月

タイトル

集合研修の転移に関する実証研究2
−研修での学びと実践目標の質的分析−

マネジメントの基礎を学ぶ研修において、研修での学び、研修後の実践目標の種類、学び・実践目標・職場実践の関係性について、自由記述データを用いた質的分析を行いました。

発表者

佐藤裕子
今城志保
宮澤俊彦

出典

産業・組織心理学会 第31回年次大会

発表年月

2015年8月

タイトル

育児休業からの復職場面における組織再社会化過程の経時的研究
−変革的役割志向に着目して−

育児のための休職期間およびその後の復職過程における調査をもとに、組織を一時的に離れる経験と組織への再参入が、変革的役割志向を伴う組織再社会化を促進する可能性を実証的に検証しました。

発表者

藤澤理恵
高尾義明(首都大学東京)

出典

産業・組織心理学会 第31回年次大会

発表年月

2014年11月

タイトル

組織風土と性格特性がメンタルヘルス良好度に与える影響

20代を対象にメンタルヘルス良好度(自己認知)を従属変数とし、個人の性格特性と組織風土を独立変数とする二元配置の分散分析を行いました。結果、情緒安定性が高い場合には組織風土の違いに関わらず一貫してメンタルヘルス良好度が高いのに対して、情緒安定性が低い場合には、特定の組織風土の場合に他に比べ有意にメンタルヘルス良好度が低いという交互作用効果が確認されました。

発表者

仁田光彦
渡辺かおり
園田友樹
内藤 淳

出典

経営行動科学学会第17回大会

発表年月

2014年11月

タイトル

一般企業人における,性格特徴ならびに首尾一貫感覚とメンタルヘルス不調との関連

性格と首尾一貫感覚(Sense of Coherence)それぞれとメンタルヘルス不調との関連を調査した研究は多く存在しますが、これらを組み合わせた研究はまだ少なく、とりわけ企業人を対象とした研究は限られています。本研究では一般企業人を対象に性格と首尾一貫感覚を調査し、メンタルヘルス不調に対する関連や交互作用の有無を検証しました。

発表者

園田友樹
仁田光彦
渡辺かおり
内藤 淳

出典

経営行動科学学会第17回大会

発表年月

2014年11月

タイトル

マネジャーへのトランジションの実態
〜新任マネジャーが直面する問題、対処行動、学び〜

経営者の成長経験、マネジャーへのトランジションの両者を結ぶ研究として、インタビュー調査を通じて、マネジャーのトランジションの実態を「直面する問題」「対処行動」「学び」という観点を用いた仮説モデルを構築しました。

発表者

古野庸一

出典

経営行動科学学会 第17回大会

発表年月

2014年11月

タイトル

管理職への役割転換における学習・実践を促進する要因モデル(実践構造モデル)

管理職への役割転換において、自ら学びをデザインし、それを実行しながら状況変化を捉え、柔軟に調整していくための、学習・実践を促進する要因モデルを実証的に検証しました。

発表者

藤江嘉彦
宮崎陽司
山岸建太郎

出典

経営行動科学学会 第17回大会

発表年月

2014年11月

タイトル

ミドル・リーダーの経験とチャレンジに関する研究

ミドル・リーダーの仕事に内在するチャレンジと学習をまとめたリストを基に、今日的なミドル・リーダーの経験に関する分析、事業部長相当の職位にある者のミドル(課長)時代の経験の比較を行いながら、今日のミドル・リーダーの経験やチャレンジの特徴を実証的に明らかにしました。

発表者

小方真

出典

経営行動科学学会 第17回大会

発表年月

2014年11月

タイトル

中高年ホワイトカラーのキャリアチェンジ
−キャリアの継続性と適応の観点から−

中高年のキャリアチェンジにおいては「キャリア意識」のもち方が転職後の「適応状況」に影響を及ぼすこと、本人の「行動・姿勢」や「環境」が適応のプロセスに影響していることを、インタビュー調査を通じて明らかにしました。

発表者

今城志保
藤村直子

出典

経営行動科学学会 第17回大会

発表年月

2014年11月

タイトル

(事例発表)人的資源配分指標設定への取り組み

人事部門と業績管理部門が協力し、中期戦略・事業計画の推進にあたって人的資源を管理し最適配置するために作成した指標(指針)とその成果について、小社の取り組みを報告しました。

発表者

本合暁詩
立花則子
梅田真治
細川 智之
平賀 智子

出典

経営行動科学学会 第17回大会

発表年月

2014年9月

タイトル

30歳前後の節目において日本人のホワイトカラーはどのようにキャリアの方向性を決めるのか(Ⅱ)
〜定量調査によるインタビュー仮説の検証〜

前回の研究にて、30歳前後のホワイトカラー男性へのインタビュー調査から構築した仮説を検証するための定量調査を実施しました。

発表者

荒井理江
今城志保
入江崇介

出典

産業・組織心理学会 第30回大会

発表年月

2014年9月

タイトル

PEfitが離職意思に与える影響 −新卒者と転職経験者との比較−

新卒者と転職経験者の間で、個人と環境との適合が転職意思に与える影響の違いについて、勤務年数による違いもあわせて確認しました。個人と環境との適合(PEfit)のうち、組織(POfit)および上司(PSfit)との適合に着目して比較した結果、新卒者と転職経験者の間では転職意思に与える影響に違いがあり、それは組織に新規参入して2、3年目までに多く表れることが確認されました。

発表者

舛田博之
山田 香

出典

産業・組織心理学会第30回年次大会

発表年月

2014年9月

タイトル

時代変化による高評価者の特徴変化について ‐性格検査の予測的妥当性の変化の分析‐

2010〜2013年の性格検査メタ分析データと2005年の研究結果を比較した結果、過去にはすべての企業で共通して見られた性格特徴が、今回は見られなくなり、製造業・非製造業のなかで共通して見られた性格特徴が変化していることが確認できました。このことは、各企業における評価の個別性と各業種における環境変化が要因と考えられます。

発表者

仁田光彦
舛田博之
山田 香

出典

産業・組織心理学会第30回年次大会

発表年月

2014年9月

タイトル

若手ホワイトカラーのキャリア発達に関する研究
−自我同一性の概念を用いた検討−

入社4年目、7年目の2つのグループを対象として実施した定量調査の結果から、若手ホワイトカラーのキャリア自律がどのように促されるのかを検討しました。

発表者

今城志保
藤村直子

出典

産業・組織心理学会 第30回大会

発表年月

2014年8月

タイトル

多次元IRTを用いた性格特性尺度分析に関する考察

性格適性検査において、フェイキングを抑える方法として、一対比較法やランキング法などのイプサティブ回答形式が知られています。この形式において、個人間比較を可能にするための多次元IRT技術を応用した分析を行いました。

発表者

酒匂志野
今城志保
ワンチェン
佐藤美智
小方真
北原瑞穂(東京大学大学院教育学研究科)
荘島 宏二郎(独立行政法人大学入試センター)

出典

日本テスト学会 第12回大会

発表年月

2014年7月

タイトル

What would be the impact of interviewers’ first impressions toward applicants on their later evaluations in selection interview?

採用面接における面接官による第一印象が、面接の最終評価に影響を及ぼしているのか、ビデオを用いた実験を通じて検証しました。

発表者

今城志保

出典

第28回国際応用心理学会 (28th International Congress of Applied Psychology)

発表年月

2013年11月

タイトル

新入社員の入社後半年間の経験と適応プロセス

新規学卒者の入社直後から半年間の経験とそこでの変化についてインタビューを行った結果を用いて、初期の適応プロセスを探索的に検討しました。

発表者

今城志保
繁桝江里(青山学院大学)

出典

日本社会心理学会 第54回大会

発表年月

2013年10月

タイトル

大企業におけるプロ経営者になるための学びのプロセス

大企業の中で複数の事業で業績を上げたプロ経営者の学びのプロセスについて、前回の研究で明らかにした複数の企業で業績を上げたプロ経営者との比較を、インタビュー調査を通じて行いました。

発表者

古野庸一
藤村直子

出典

経営行動科学学会 第16回大会

発表年月

2013年10月

タイトル

社会人の学習・実践を促進する要因モデル(実践構造モデル)
何があったら、学習・実践は発露し、継続し、効果を出すのか?

社会人にとって、どのような要因が学習の促進に寄与しているのか、それは学習領域によって、あるいは世代によって異なるのか、実証的に検証しました。

発表者

藤江嘉彦
山岸建太郎

出典

経営行動科学学会 第16回大会

発表年月

2013年10月

タイトル

これからのミドル・リーダーが直面する「複雑性」に関する研究

日本企業の多くのミドルがどのような複雑性の状況に置かれているのか、ミドルが複雑性や多様性をどのように捉え、それらへの対処に共通性があるのか、定量調査およびケースメソッドを用いた実験の結果を用いて検討しました。

発表者

小方真
谷口真美(早稲田大学大学院)
宮澤俊彦

出典

経営行動科学学会 第16回大会

発表年月

2013年10月

タイトル

日本企業における中国人従業員の定着と活躍の促進要因に関する研究
−上司との関係性および日中比較の観点から−

日本企業で働く中国人従業員と日本人従業員の離職意図および組織市民行動(OCB)に影響を与える要因について、実証的に相違を検証しました。

発表者

瀧本麗子
入江崇介
ワンチェン

出典

経営行動科学学会 第16回大会

発表年月

2013年10月

タイトル

キャリア意識がキャリア停滞時の行動におよぼす影響(2)
中年期ホワイトカラーを対象とした定量調査による仮説の検証

前回の研究でインタビュー調査を通じて明らかにした中年期のキャリア停滞からの復活プロセスについて、定量データを用いて仮説モデルの検証を行いました。

発表者

今城志保
藤村直子

出典

経営行動科学学会 第16回大会

発表年月

2013年10月

タイトル

シンポジウム:中高年ホワイトカラーの転職の実態と課題

「日本型雇用慣行と中高年の転職」「中高年転職者の点着・活躍要因の検討」「中高年の転職成功の要因の検討」の3つの研究発表を行い、指定討論者である学習院大学今野浩一郎教授のもと、議論を進めました。

発表者

今城志保
中村天江(リクルートワークス研究所)
須東朋広(インテリジェンスHITO総合研究所)
藤村直子

出典

経営行動科学学会 第16回大会 シンポジウム

発表年月

2013年9月

タイトル

企業の採用面接評価に関する新たなフレームワーク

日本の新卒採用の面接に関する研究についてまとめた博士論文の内容を紹介しました。

発表者

今城志保

出典

日本応用心理学会 第80回記念大会

発表年月

2013年9月

タイトル

30歳前後の節目において日本人のホワイトカラーはどのようにキャリアの方向性を決めるのか?

30歳前後のホワイトカラー男性へのインタビュー調査を実施しました。キャリアの転機に方向性を定めるうえで、働く経験を通じて、働く上での自分の軸や自分はこれからもやっていけるという感覚が形成されているかどうかがポイントであることが分かりました。

発表者

荒井理江
今城志保
瀧本麗子

出典

産業・組織心理学会 第29回年次大会

発表年月

2013年9月

タイトル

採用面接における第一印象評価の研究
−面接者間の評価の違いに着目して−

インターネット上でのビデオ映像を用いた実験を通じて、面接者が面接場面で応募者に期待する行動は、第一印象評価に影響を及ぼしていることが明らかになりました。

発表者

今城志保
瀧本麗子
ワンチェン

出典

産業・組織心理学会 第29回年次大会

発表年月

2013年8月

タイトル

性格検査のフェイキング耐性に関する研究

性格検査に対するフェイキング(受検者が意図的に回答を歪める行為)に対する耐性の高い一対比較形式の有効性を確認しました。一対比較形式と評定尺度形式の回答データを比較した結果、一対比較形式のほうが高いフェイキング耐性をもつことが示されました。一方、各形式で評価している構成概念に質的な差異がある可能性も示唆されました。

発表者

坂本亜沙美
宇佐美慧(南カリフォルニア大学)
内藤 淳

出典

日本テスト学会第11回大会

発表年月

2013年8月

タイトル

項目露出率を最小化する複数等質テスト構成手法

日本テスト学会大会発表賞(第7回)

項目バンクから複数の等質テストを構成する際に、テスト間に重複を許した条件で最大項目露出率が最小となる手法を提案しました。以前の手法よりも少ない露出率で同等のテスト数を構成可能であることが実際の項目バンクに適用することで確認されました。

発表者

石井隆稔(電気通信大学)
舛田博之
仁田光彦
植野真臣(電気通信大学)

出典

日本テスト学会第11回大会

発表年月

2013年8月

タイトル

適応型テストを複数回受検した場合の形式への慣れの影響

CBT(Computer Based Test)を複数回受検した場合に起こりうる、問題の形式への慣れの影響を、項目ごとの回答時間と正答率に着目して確認しました。その結果、CBTを2回以上受検した場合、1回目の受検では十分な時間をかけずに回答したために実力を存分に発揮できなかった受検者が、2回目以降に少し落ち着いて回答する傾向(“カームダウン効果”)があることがわかりました。

発表者

櫻井麻野
舛田博之

出典

日本テスト学会第11回大会

発表年月

2013年8月

タイトル

アジア3カ国における性格特性の比較

職務遂行に影響を及ぼすと考えられる性格特性について、日本、シンガポール、マレーシア間の定量的な比較分析を行いました。

発表者

酒匂志野
今城志保
ワンチェン
小方真
荘島宏二郎(大学入試センター)

出典

日本テスト学会 第11回大会

発表年月

2013年8月

タイトル

Creativity of ordinary office workers in Japan

日本における一般的なホワイトカラーが仕事においてどのような創造的な活動を行っているか、実証データをもとに明らかにしました。

発表者

今城志保

出典

アジア社会心理学会 第10回年次大会

発表年月

2013年7月

タイトル

The Confucian Asian Cluster? Cultural, economic and institutional explanations of leadership challenges of Japanese managers in China

中国における日本人マネジャーがリーダーシップを発揮するうえで直面する問題やぶつかる葛藤について、実証データをもとに定量、定性の両面から明らかにしました。

発表者

Hyun-Jung Lee
(London School of Economics)
吉川克彦
Carol Reade
(San Jose State University)
荒井理江

出典

日本ビジネス研究学会 (Association of Japanese Business Studies)
2013年度大会

発表年月

2012年12月

タイトル

若年層の離職意向に影響を与える要因の探索的研究

社会人7年目までの若年層について、組織との適合(POfit)が、個人の離職意向に影響を与えるかどうか、また、その影響が年次や所属する職場風土によってどのように変化するかを調査しました。その結果、POfitの有無によって離職意向に有意な差がみられ、年次や組織風土によってその影響の仕方が異なることが明らかになりました。

発表者

坂本亜沙美
松本洋平
内藤 淳

出典

人材育成学会第10回年次大会

発表年月

2012年12月

タイトル

メンタルヘルス不調に影響を与える個人要因・組織要因に関する研究

メンタルヘルス不調に影響を与えるものとして、性格要因に加えて上司との垂直的交換(LMX)を組み込んだモデルを提案しました。若手社員のデータを用いて検証した結果、性格要因と垂直的交換(LMX)はともにメンタルヘルス不調の発生率に影響することが確認されました。

発表者

松本洋平
坂本亜沙美
内藤 淳

出典

人材育成学会第10回年次大会

発表年月

2012年11月

タイトル

個人の性格特性と組織風土特徴との適合に関する考察

一般企業で働く20歳から29歳までの若手社員27社1376名に対して調査を実施し、所属する組織風土と個人の性格特性との適合が組織適応感に影響すること、一体感を求める組織風土では個人の組織適応感が得られやすいことが確認されました。

発表者

園田友樹
渡辺かおり
山田 香

出典

経営行動学学会第15回大会

発表年月

2012年11月

タイトル

将来性の予測要因としてのフィット性格的適合と主観的適合感の観点から

23社554名の営業職のデータを用いて、仮説モデルを共分散構造分析により確認したところ、性格的な適合(DAfit)と主観的な適合感(NSfit)は、前向きな態度を介して、パフォーマンス(上司が評価した将来性)を予測することが示されました。

発表者

渡辺かおり
園田友樹
山田 香

出典

経営行動科学学会第15回大会

発表年月

2012年11月

タイトル

知識や経験を取り込み応用するために必要な能力の測定

「事柄の構造化・意味づけを行い本質的部分を把握する能力」である構造的把握力を測定するため、いくつかの記述を構造的な類似度によって分類させる方式のテストを開発しました。複数企業の30歳までの若手社員(10社424名)において、開発したテストと直属上司の評価項目との間に相関関係が見られ、妥当性が確認されました。

発表者

藤田 彩子
園田 友樹
舛田 博之

出典

経営行動科学学会第15回大会

発表年月

2012年11月

タイトル

これからのミドル・リーダーに求められる役割・機能、能力に関する研究

大手企業・組織で成果を上げているミドルへのインタビュー調査を通じて、ミドルに期待される役割・機能の拡大や、外部環境の複雑性・多様性に対処する4つの活動と成果に向かうプロセスの明確な言語化が重要である可能性が示唆されました。

発表者

小方真
谷口真美(早稲田大学)

出典

経営行動科学学会 第15回大会

発表年月

2012年11月

タイトル

プロ経営者になるための学びのプロセス
「覚悟」と「内省」で支え、「日々の鍛錬」と「修羅場」で学ぶ

複数の会社で業績を上げたプロ経営者へのインタビュー調査を通じて、「経営者になる覚悟」「日々の鍛錬」「修羅場」「意識的な内省の機会」などのプロ経営者になるための学びのプロセスを抽出しました。

発表者

古野庸一
藤村直子

出典

経営行動科学学会 第15回大会

発表年月

2012年11月

タイトル

経営人材育成の効果に影響を与える要因の検討
−従業員数1000名以上の企業を対象とした実態調査のデータをもとに−

「経営人材実態調査」のデータを用いて、経営人材育成の成果を高める要因を検討するために、「事業戦略と経営人材育成戦略の連動性」「経営者の経営人材育成へのコミットメント」について、定量的な分析を行いました。

発表者

入江崇介

出典

経営行動科学学会 第15回大会

発表年月

2012年11月

タイトル

キャリア意識がキャリア停滞時の行動におよぼす影響
中年期のホワイトカラーを対象としたインタビュー調査から

中年期のキャリア停滞からの復活プロセスについて、30代後半以降にキャリア危機を経験した会社員へのインタビュー調査を実施しました。「キャリア志向の明確さ」「キャリアを自らコントロールする意思」がその後の対処行動に影響を及ぼしていることが明らかになりました。

発表者

今城志保
藤村直子

出典

経営行動科学学会 第15回大会

発表年月

2012年11月

タイトル

中国人キャリアアドバイザーによる面接評価の効果
−グローバルな新卒採用場面における実証的検討−

実証研究がほとんど存在しない異文化間の採用面接研究を今後進めるにあたり、実際の採用場面で得られた同文化内の面接評価と異文化間の面接評価のデータを用いた探索的分析を行いました。

発表者

今城志保

出典

経営行動科学学会 第15回大会

発表年月

2012年9月

タイトル

楽観性はどのように仕事のパフォーマンス向上に寄与するか −性格特性のパフォーマンスへの影響を楽観性が調整する効果の検証−

楽観性と仕事のパフォーマンスとの関係、楽観性が性格特性のパフォーマンスへの影響を調整する効果について、実証的に検証しました。

発表者

今城志保
荒井理江

出典

産業・組織心理学会 第28回年次大会

発表年月

2012年8月

タイトル

採用場面における適性検査のフェイキング回答に関する研究

日本テスト学会大会発表賞(第6回)

性格検査に対するフェイキング(受検者が意図的に回答を歪める行為)に対する、新たな検出尺度を作成し、その有効性を確認しました。実験的な環境で検証した結果、回答者に違和感を与えない項目による新たな検出尺度は、従来のものよりも検出精度が高いことが確認されました。

発表者

阿部 優
坂本亜沙美
内藤 淳

出典

日本テスト学会第10回大会

発表年月

2012年8月

タイトル

客観式能力テストへの段階反応モデル適用についての検討

項目反応理論の多値モデルである段階反応モデル(GRM)を構造的把握力検査(STRAT)に適用することによって、その効果を検証しました。二値モデルよりも情報量が上昇することが確認され、多値項目反応モデルのなかで、よりモデルのシンプルなGRMを多肢択一式の客観式能力テストに活用するための方法として、実運用面での有用性が確認されました。

発表者

仁田光彦
舛田博之

出典

日本テスト学会第10回大会

発表年月

2012年8月

タイトル

採用面接はどのようにパフォーマンステストでありうるか

パフォーマンス評価の今後の発展を考える事を目的として開催されたシンポジウム「パフォーマンス評価の未来」にて、採用面接における発言内容や、面接の場の行動に基づく評価の妥当性について、発表を行いました。

発表者

今城志保

出典

日本テスト学会 第10回大会

発表年月

2012年6月

タイトル

現代日本における「若者の成熟」の機序に関する調査

人材育成学会 「若者の成熟の現状と展望」研究プロジェクトが平成23年度に実施した「高校教員の目から見た高校生の振舞いに関するウェブ調査」の結果について、解説および調査全体から言えることを報告しました。プロジェクトの仮説は確認され、成熟および成熟の機序に関するフレームワーク(大枠)が構築されました。

発表者

内藤 淳

出典

人材育成学会 第24回研究会

発表年月

2011年11月

タイトル

日中大学生の働く目的についての比較調査 −就職意識と個人的価値観−

大学生にとっての「働く目的」、「働く目的」が「仕事選択の重視点」「将来のキャリアパス」「海外志向」に及ぼす影響、個人の価値観などが「働く目的」に及ぼす影響について、日本と中国の大学生間でどのような差があるのか、実証的に検証しました。

発表者

今城志保
瀧本麗子

出典

経営行動科学学会 第14回大会

発表年月

2011年11月

タイトル

組織風土に応じた業績を高める組織マネジメント施策とは

組織風土と、組織・人事マネジメント施策やトップマネジメントの特徴が、財務業績に影響を与える可能性があること、どのような組み合わせが業績向上に有効なのかを、実証的に明らかにしました。

発表者

本合暁詩
渡辺かおり(株式会社リクルート)
山田香(株式会社リクルート)

出典

経営行動科学学会 第14回大会

発表年月

2011年11月

タイトル

事業戦略・ビジネスシステムと人事・人材戦略との関係性

企業の価値創造パターンとしての事業戦略パターンおよびビジネスシステム・パターンと、人事ポリシーや人事制度との関係について、実証的に検証しました。

発表者

内田恭彦(山口大学)
小方真
古野庸一
酒匂志野

出典

経営行動科学学会 第14回大会

発表年月

2011年9月

タイトル

採用面接おける初期印象の影響

採用面接での初期印象は最終評価に影響を及ぼすこと、外向的な人は良い初期印象を得る傾向があること、初期印象のよかった人は有能さ・誠実さともに評価が高いこと、特に有能さで高く評価された人は最終評価が高いことを、実証的に検証しました。

発表者

今城志保
繁桝江里(青山学院大学)

出典

日本社会心理学会 第52回大会

発表年月

2011年9月

タイトル

IRTの組織サーベイへの応用

組織サーベイにIRTの段階反応モデルを使用し、組織サーベイ項目の精査におけるIRT利用の有効性を確認しました。

発表者

持主弓子(イリノイ大学)
今城志保

出典

日本テスト学会 第9回大会

発表年月

2011年9月

タイトル

キャリア停滞と仕事の意欲低下(3)−昇進意欲と組織との関係性がもたらす影響−

昇進可能性やキャリア継続性に関する本人の認知が働く意欲に与える影響について、個人と組織の関係性に対する志向によって傾向の違いがみられました。

発表者

今城志保
藤村直子

出典

産業・組織心理学会 第27回年次大会

発表年月

2011年8月

タイトル

近年における大学生の一般知的能力の経年変化

1998年から2009年までの12年間の大学生の一般知的能力の経年変化を、基礎能力検査GATの結果を用いて確認しました。言語はほとんど変化していませんが、非言語は2002年頃をピークにわずかながら緩やかな低下傾向が続いていました。この低下傾向は、若年層の新しい環境への適応力の低下の一面が表われたものと考えられます。

発表者

舛田 博之

出典

日本労働研究雑誌
第614号(2011年9月号)

発表年月

2011年4月

タイトル

グローバルリーダーとは

※経営行動科学学会第13回大会で開催されたパネル・ディスカッションの記録を一部修正してまとめたものである。

発表者

谷口真美(早稲田大学)
入江崇介

出典

経営行動科学 第24巻第1号 P37-65 (2011年4月)

発表年月

2010年12月

タイトル

企業における役割転換の促進要因と転換内容に関する研究

インタビュー調査の結果、昇進・昇格をはじめとする役割転換期には、仕事上の体験およびその意味づけと、職場における周囲からのフィードバックが重要な促進要因であること、本人が転換すべき意識や行動には伸ばすべきものと抑えるべきものがあることが明らかになりました。

発表者

山田直人
水口奈津子
本杉 健
山岸建太郎

出典

人材育成学会 第8回年次大会

発表年月

2010年12月

タイトル

企業における若年層の社会人基礎力の年次変化に関する考察 ※

年次(経験)による違いが社会人基礎力にどのように影響するのか、一般知的能力や職務への性格的適合が社会人基礎力の向上にどのような影響を及ぼすのか、実証的に検証しました。

発表者

渡辺かおり
山田 香
内藤 淳

出典

人材育成学会 第8回年次大会

発表年月

2010年11月

タイトル

職場改善活動が職場のストレス低減とモチベーションの向上に与える影響 〜東京電力における実証的な効果検証〜

管理職を起点にした一連の職場改善の取り組みが、職場のストレス軽減とモチベーションの向上に影響を与えることを、実証的に検証しました。

発表者

山下昌之(東京電力株式会社)
内藤 淳
松本洋平
鷺坂由紀子

出典

経営行動科学学会 第13回大会

発表年月

2010年11月

タイトル

日本企業におけるトランジション(職位の移行)に関する研究 〜課長・部長・事業部長を中心に〜

課長・部長・事業部長への職位の移行に伴い直面する変化、陥りやすい行動について、インタビュー・定量調査の両面から実証的に検証しました。部長への転換点が最も大きなチャレンジであることが明らかになりました。

発表者

小方 真
嶋村伸明
橋本ひろみ

出典

経営行動科学学会 第13回大会

発表年月

2010年11月

タイトル

若手社員の不適応に関する研究 〜総合適性検査SPI2と直属上長による評価を用いて〜 ※

上司評価による若手社員の不適応群には、パーソナリティ面においては、堅実・思索タイプ、明朗・活発タイプ、慎重・繊細タイプの3種類のタイプがいること、共通して、自己中心的、他責的、回避的な特徴を有することが確認されました。

発表者

新井一寿
山田 香
舛田博之

出典

経営行動科学学会 第13回大会

発表年月

2010年11月

タイトル

新卒採用はコストか投資か
新卒採用人数の決定要因に関する実証分析

採用人数の増減は、文科系は短期的なコスト削減・利益確保の観点から、理工系は企業の将来的な成長機会の多寡によって変化することを、データを用いて検証しました。文科系の採用がコストコンシャスなのに対し、理工系の採用は必要な投資として考えられている可能性が示唆されました。

発表者

本合暁詩

出典

経営行動科学学会 第13回大会

発表年月

2010年11月

タイトル

キャリア停滞と仕事の意欲低下 −管理職志向と専門職志向の違い−

昇進可能性やキャリア継続性に関する本人の認知が働く意欲に与える影響について、管理職志向と専門職志向とで傾向の違いがみられました。

発表者

今城志保
藤村直子

出典

経営行動科学学会 第13回大会

発表年月

2010年9月

タイトル

上司への信頼が仕事の達成感やメンタルヘルスにもたらす影響

上司への信頼が仕事の達成感やメンタルヘルスにどのような影響を及ぼすのか、実証的に検証しました。

発表者

今城志保
繁桝江里(青山学院大学)
菅原育子(東京大学高齢社会総合研究機構)

出典

日本社会心理学会 第51回大会

発表年月

2010年8月

タイトル

コーポレート・ガバナンスに外国人株主が与える影響 −経営者報酬・ストックオプション導入の実証研究を通じて−

発表者

本合暁詩

出典

経営行動科学 第23巻第2号 P93-106 (2010年8月)

発表年月

2010年9月

タイトル

キャリア停滞と仕事の意欲低下 −見通し不全型の停滞と意欲喪失型の停滞

昇進可能性やキャリアの継続性に関する本人の認知が、仕事のやりがいや意欲の低下にどのような影響を及ぼすのか、実証的に検証しました。

発表者

今城志保
藤村直子
本合暁詩

出典

産業・組織心理学会 第26回年次大会

発表年月

2010年8月

タイトル

なぜ採用面接時の評価観点は面接者間で異なるのか −面接者の職務経験の違いによる影響−

面接者の職務経験によって重視する人物特徴が異なることが明らかになりました。

発表者

今城志保

出典

日本グループ・ダイナミックス学会 第57回大会

発表年月

2010年7月

タイトル

The reality of the evaluation of person-organization fit in a selection interview in Japan

日本の長期雇用の採用慣行において、採用者が組織に適合することは組織パフォーマンスを向上させるのに特に重要です。そこで、ある日本企業の新卒採用時の面接評価データを用いて、採用時に組織適合がどのように評価されるかを検証しました。加えて、本研究では面接者との適合と組織との適合を切り分けたうえで、後者の評価がなされていたことをはじめて実証的に示しました。

発表者

今城志保

出典

第27回国際応用心理学会 (27th International Congress of Applied Psychology)

発表年月

2009年11月

タイトル

管理職候補者層における過去15年の指向および性格の変化

15年間の管理者適性検査NMATデータを用いて確認したところ、管理職候補者層の「組織管理指向」には大きな変化は見られず、「実務推進指向」に上昇傾向、「創造革新指向」「企画開発指向」に下降傾向がみられました。

発表者

松本洋平
佐野洋子
岩岡若菜
内藤 淳

出典

経営行動科学学会 第12回大会

発表年月

2009年11月

タイトル

新規学卒採用面接における組織適合評価の実証的研究:面接者間の評価の違いに着目した検討

面接者による応募者の組織適合評価に、応募者との価値観の異同や組織風土認知の個人差などがどのような影響を及ぼすのか、実証的に検証しました。

発表者

今城志保

出典

経営行動科学学会 第12回大会

発表年月

2009年11月

タイトル

外国人株主は経営者報酬に影響を与えるのか 経営者報酬とストックオプション導入の実証研究

企業の外国人株主比率が高まると、会計利益と経営者報酬との連動性が低くなり、一方でストックオプション制度が導入される傾向が見られました。株主からのプレッシャーが強くなると、企業は会計利益よりも株式リターンを意識することを示していると考えられます。

発表者

本合暁詩

出典

経営行動科学学会 第12回大会

発表年月

2009年10月

タイトル

企業組織における信頼の意味を考える

上司や組織に対する「公正の認知」と「信頼」の関係性、「上司への信頼」と「組織への信頼」の関係性、およびそれらが組織文化によって異なるかを実証的に分析しました。

発表者

今城志保
繁桝江里(山梨学院大学)
菅原育子(東京大学)

出典

日本社会心理学会 第50回大会、日本グループ・ダイナミックス学会第56回大会 合同大会

発表年月

2009年9月

タイトル

適応型テストの回答データを用いた項目特性値の推定 〜データの偏りが項目特性値推定に及ぼす影響〜 ※

適応型CBT(Computer Based Testing)は受検者の能力水準に応じて問題項目を出題するため、各項目の回答者の能力分布には偏りが生じてしまいますが、その偏りの影響を受けにくい項目特性値推定の方法を考案しました。

発表者

藤田彩子
舛田博之

出典

日本テスト学会 第7回大会

発表年月

2009年9月

タイトル

適応型テストの回答速度と得点の関係 ※

CBT(Computer Based Testing)における回答スタイル(回答速度と回答速度変化)が受検ごとに変化するか、回答スタイルと得点に関係があるか、回答スタイルがCBTとP&P(Paper & Pencil test、紙版テスト)のテスト結果との関係に及ぼす影響について検証しました。

発表者

新井一寿
舛田博之
櫻井麻野

出典

日本テスト学会 第7回大会

発表年月

2009年8月

タイトル

採用面接における評価内容の企業間の共通性と特殊性−面接でどのような人が評価されるかはなぜ企業によって異なるか−

日本企業において、一般に外向性や知的能力が面接で評価される傾向にあるか、また組織の特徴によって評価される個人特性が異なるか検証しました。

発表者

今城志保

出典

産業・組織心理学会 第25回大会

発表年月

2009年8月

タイトル

P-Eフィットとパフォーマンスの関係性について−統合的なアプローチ ※

営業職に従事する企業人を対象に、職務要件に照らした性格的な適合(Demands-Abilities fit)と職務や職場風土に対する指向の適合(Needs-Supplies fit)が個人のパフォーマンスに与える影響について検証しました。

発表者

渡辺かおり
福山亜紀子
山田 香
内藤 淳

出典

産業・組織心理学会 第25回大会

発表年月

2008年11月

タイトル

採用場面における構造化された情報収集の効果についての検討

採用場面における構造化された自由記述文が、仕事の経験や職種の情報を妥当に反映しているかを確認しました。

発表者

今城志保
福山亜紀子

出典

経営行動科学学会 第11回大会

発表年月

2008年11月

タイトル

応募者の価値観が面接時の自己呈示行動に及ぼす影響

応募者の「個人的価値観」「組織風土への指向」が、面接時の自己呈示行動に影響を及ぼしていることが明らかになりました。

発表者

今城志保

出典

経営行動科学学会 第11回大会

発表年月

2008年8月

タイトル

大学生の過去10年の性格傾向変化 ※

大学生の性格傾向の変化を10年間のSPIデータを用いて確認したところ、敏感性、自責性に継続して上昇傾向がみられました。

発表者

持主弓子
柚木さおり
藤田彩子
舛田博之

出典

産業・組織心理学会 第24回大会

発表年月

2007年11月

タイトル

組織要因が非正規従業員の初期段階の定着に及ぼす影響 −愛着的コミットメントを介する影響の検討−

組織への愛着を高めることがアルバイトの定着促進につながり、そこでは店長の働きかけが重要であることがわかりました。

発表者

舛田博之
佐野洋子

出典

経営行動科学学会 第10回年次大会

発表年月

2007年11月

タイトル

面接者の価値観が面接評価に及ぼす影響

面接者の価値観の違いは面接スタンスや自組織の風土の認知に影響を与え、その結果、面接評価に影響を与えることがわかりました。

発表者

今城志保

出典

経営行動科学学会 第10回年次大会

発表年月

2007年9月

タイトル

組織要因に関する認知と従業員満足との関係についての検討

従業員による認知(組織・上司・職場、職務特性、会社の将来性)を改善することが、従業員満足度向上に寄与することが示唆されました。

発表者

入江崇介
福山亜紀子

出典

産業・組織心理学会 第23回大会

発表年月

2007年9月

タイトル

採用面接評価における面接者要因の探索的検証 − なぜ面接評価は面接者によって異なるのか −

面接者の人材観が応募者への評価結果に影響を及ぼすことや、事前情報から高い期待を持っている場合に評価が厳しくなる傾向があることがわかりました。

発表者

今城志保

出典

産業・組織心理学会 第23回大会

発表年月

2007年8月

タイトル

近年における大学生の一般知的能力の経年変化 ※

大学生の一般知的能力の変化を9年間のSPIデータを用いて確認したところ、顕著な低下はありませんでした。

発表者

藤田彩子
持主弓子
舛田博之

出典

日本テスト学会 第5回大会

発表年月

2006年11月

タイトル

看護師の職務行動における日比比較

看護師が仕事をする上で起こりえる葛藤場面での行動と、その行動の背景にある価値観について、日本とフィリピンで特徴の違いが確認されました。

発表者

持主弓子
今城志保

出典

経営行動科学学会 第9回年次大会

発表年月

2006年9月

タイトル

転職活動生起に関する促進要因・阻害要因の年齢層による影響の違い ※

「転職活動に踏み出す理由」(成長志向、不満など)や「現在の会社に踏みとどまる理由」(不安、会社への満足など)の年齢層による違いが明らかになりました。

発表者

山田 香
飯塚 彩
内藤 淳

出典

産業・組織心理学会 第22回大会

発表年月

2006年9月

タイトル

職務満足度と職務遂行行動の関係をめぐる仮説モデルの検証 − 性格特性と職務特徴の適合度の影響 −

従業員が自分に合った仕事に携わっていると感じているほど、満足度が高くなり、積極的に仕事に取り組むようにもなることが示唆されました。

発表者

今城志保

出典

産業・組織心理学会 第22回大会

発表年月

2006年8月

タイトル

確認的因子分析による360度サーベイの特徴の把握 〜自己評定と上司・同僚・部下による他者評定の測定等価性の検証〜

多面観察評価における回答者の立場(自己・上司・同僚・部下など)の違いは、人を見る認知の枠組みやサーベイの精度に影響を与えることはなく、得点を比較しても問題ないことが確認されました。

発表者

前田純子
入江崇介

出典

日本テスト学会 第4回大会

発表年月

2005年12月

タイトル

採用面接評価の実証的研究:応募者、面接者、組織が面接評価に及ぼす影響の多水準分析

発表者

今城志保

出典

産業・組織心理学研究 第19巻第1号 P3-16 (2005年12月)

発表年月

2005年9月

タイトル

適性検査の予測的妥当性 − 職種別および製造・非製造業別の分析 − ※

様々な職種、産業において、採用時の適性検査結果が入社後の職務遂行能力評価をどれほど予測するものか、検証しました。

発表者

飯塚 彩
持主弓子
内藤 淳
二村英幸

出典

産業・組織心理学会 第21回大会

発表年月

2005年8月

タイトル

CBTにおける受検者の回答速度特性推定の試み ※

CBT(Computer Based Testing)における受検者の回答速度特性を推定するための効果的なモデルの検討と検証を行いました。

発表者

藤田彩子
舛田博之

出典

日本テスト学会 第3回大会

発表年月

2005年8月

タイトル

多面観察評価における上司・同僚・部下の評定結果の統合について 〜多変量一般化可能性理論による一般化可能性の検証〜

多面観察評価における総合得点算出にあたり、上司・同僚・部下ごとの評定者数に応じて重み付けをした場合と、上司・同僚・部下を等しく重み付けをした場合とで、測定の信頼性について比較分析しました。

発表者

入江崇介
鷺坂由紀子
舛田博之
二村英幸

出典

日本テスト学会 第3回大会

発表年月

2005年3月

タイトル

多面観察評価における行動評定スコアの潜在的構造

発表者

小方 真
杉澤武俊(独立行政法人大学入試センター)
舛田博之
二村英幸

出典

経営行動科学 第18巻第2号 P89-98 (2005年3月)

発表年月

2005年1月

タイトル

一般企業人を対象とした性格検査の妥当性のメタ分析と一般化 ※

発表者

都澤真智子
二村英幸
今城志保
内藤 淳

出典

経営行動科学 第18巻第1号 P21-30 (2005年1月)

発表年月

2004年11月

タイトル

昇格選考における論文評定の分析:多変量一般化可能性理論を用いた信頼性の検討

昇格選考における論文評定結果の信頼性について分析したところ、評価観点(論理構成力、文章力、問題意識の高さ、挑戦心・積極性)や職種別で結果が異なることがわかりました。

発表者

鷺坂由紀子
入江崇介
内藤 淳
二村英幸

出典

経営行動科学学会 第7回年次大会

発表年月

2004年9月

タイトル

適性検査の予測的妥当性 −適性検査と職務遂行能力評価の収集時期のひらきからの分析− ※

採用時の適性検査が入社後の職務遂行能力を予測している程度は、適性検査と職務遂行能力評価の実施時期のひらきがあるほど大きいことがわかりました。

発表者

持主弓子
今城志保
内藤 淳
二村英幸

出典

産業・組織心理学会 第20回大会

発表年月

2004年8月

タイトル

一般知的能力検査における紙筆版とCBT版の項目特性の比較 ※

能力検査の紙筆版とCBT(Computer Based Testing)版において、項目ごとの識別力や難易度(項目特性)にどのような違いがあるのかを比較分析しました。

発表者

前田純子
藤田彩子
舛田博之

出典

日本テスト学会 第2回大会

発表年月

2004年8月

タイトル

多面観察評価手法の特性に関する検討 〜一般化可能性理論によるアプローチ〜

多面観察評価の測定の信頼性について分析したところ、一定以上の項目数があれば、評定者数を増加させることが信頼性の向上に重要であることが示唆されました。

発表者

入江崇介
鷺坂由紀子
舛田博之
二村英幸

出典

日本テスト学会 第2回大会

発表年月

2003年9月

タイトル

組織や面接者の違いが評定結果に及ぼす影響

面接評価において、応募者特性が、組織や面接者の違いによってどのように影響するのかを分析しました。

発表者

今城志保
舛田博之

出典

産業・組織心理学会 第19回大会

発表年月

2001年3月

タイトル

採用選考における作文評価
−達成動機測定の試み−
 ※

発表者

鷺坂由紀子
二村英幸
山岸建太郎

出典

経営行動科学 第14巻第3号 P153-159 (2001年3月)

発表年月

2000年3月

タイトル

管理者層を対象とした性格検査・知的検査の妥当性のメタ分析と一般化

発表者

二村英幸
今城志保
内藤 淳

出典

経営行動科学 第13巻第3号 P159-167 (2000年3月)

全論文を見る

  • ※掲載しているPDF内の、発表者の所属組織名称は発表当時のものとなっております。
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