調査サマリー

仕事と学習のリモート化が会社員の学びにどう影響したか

リモート下の会社員の学びに関する実態調査

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更新日
リモート下の会社員の学びに関する実態調査

「リモート下の会社員の学びに関する実態調査」の実施概要は下表のとおりです。

調査概要

調査概要

調査結果の詳細は、
・調査レポート「仕事と学習のリモート化は会社員の学びにどう影響したか?」をご参照ください。

調査結果サマリー

今回実施した調査の結果から、以下のような実態を確認することができました。

■ テレワーク中心になったことによる仕事に関する学びの変化

 ● 仕事に関する学びの満足度の変化

・コロナ禍前(テレワークが今ほどなかったころ)と比べた満足度の変化としては、「あまり変わらない」(42.4%)が最多。次いで多いのは「どちらかといえば高くなった」(31.9%)。

・「高くなった」「どちらかといえば高くなった」の計が43.4%なのに対し、「低くなった」「どちらかといえば低くなった」の計は14.3%。仕事に関する学びの満足度は、低くなった人が少数派で、変わらないか高くなった人が多数派だった。

 ● 過去1年の新しい学びの有無(2019年調査との比較)

・「現在携わっている仕事に直結する学び」について、「あった」「どちらかといえばあった」のは、2019年調査62.5%、2022年調査64.5%で有意な差は見られない。

・「中長期的に自分のキャリア形成に役立つ学び」について、「あった」「どちらかといえばあった」のは、2019年調査43.8%に対し、2022年調査54.9%と有意に多かった。2019年調査ではテレワーク頻度を回答対象者の条件に加えていなかったため単純な比較はできないが、中長期的な学びを中心に、以前の調査に比べてやや増加傾向にあるようだ。

■ 学習資源(学びに使える時間・対人ネットワーク・学習機会)の変化

 ● 仕事に関する学びに使える時間の変化

・「減った」「どちらかといえば減った」が5.4%、「増えた」「どちらかといえば増えた」が48.5%で、減少した人より増加した人が多い。

 ● 対人ネットワーク(社内)(社外)の変化

・「増えた」「どちらかといえば増えた」が15%前後、「減った」「どちらかといえば減った」が45%前後で、増加した人より減少した人が多い。

 ●「社外」「会社」「上司・職場」に関する10の学習機会の実態と変化

・過去1年に経験した割合としては、相対的に多いのは「上司と部下の間の1on1ミーティング(41.5%)」「社員対象の研修(35.3%)」「上司や同僚からの業務支援やフィードバック(30.8%)」、少ないのは「社外の社会人向けの専門教育プログラム(7.6%)」「副業、ボランティアなど社外活動(10.9%)」。

・コロナ禍前からの変化としては、「増えた」「どちらかといえば増えた」が多いのは、「副業、ボランティアなど社外活動(70.3%)」「社外の社会人向けの専門教育プログラム(69.8%)」「社外のセミナーや勉強会(59.6%)」など社外の学習機会で、少ないのは「上司や同僚の仕事ぶりを見て学ぶ機会(30.8%)」「上司や同僚からの業務支援やフィードバック(33.6%)」など職場での学習機会。

・機会が増えたものが減ったものより多かった人は41.2%、減ったものが増えたものより多かった人は10.9%で、リモート下での学びの機会は増加傾向。

・経験度(過去1年に経験した割合)、増加度(「5.増えた」「4.どちらかといえば増えた」の割合)共に高いのは「上司と部下の間の1on1ミーティング」「社外のセミナーや勉強会」。経験度は低いが増加度が高いのは「副業、ボランティアなど社外活動」「社外の社会人向けの専門教育プログラム」「社内の情報共有システムの利用」「社内の自主的な勉強会や実践グループ」「社員全体会議など会社のビジョンや方針の共有」。経験度は高いが増加度にあまり変化がないのは「社員対象の研修」「上司や同僚からの業務支援やフィードバック」。

■ 学習資源と学びの実態との関係

 ● 学習資源が過去1年の新しい学びに及ぼす影響

・学習資源が過去1年の「現在携わっている仕事に直結する学び」「中長期的に自分のキャリア形成に役立つ学び」の程度に及ぼす影響について、重回帰分析を用いて確認した。

・「仕事に関する学びに使える時間の増加」「学習機会の増加(増えた学習機会の数-減った学習機会の数)」は、いずれの学びに対しても、有意な関係が見られた。

・「社外の対人ネットワークの増加」は「中長期的に自分のキャリア形成に役立つ学び」に対してのみ、やや有意の関係が見られた。

調査結果の詳細は、
・調査レポート「仕事と学習のリモート化は会社員の学びにどう影響したか?」をご参照ください。

関連する調査

職場での個人の学びに関する実態調査」(2019年)

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