キャリア自律とタレントマネジメントの実現に向けて 個人選択型HRMに関する実態調査2022

個人選択型HRMに関する実態調査2022

「個人選択型HRMに関する実態調査2022」の実施概要は下表のとおりです。


調査概要

調査概要

調査結果サマリー

今回実施した調査の結果から、以下のような実態を確認することができました。

個人選択型施策の導入実態

● 個人選択型施策の導入・活用状況


・社内キャリアの選択、働き方の選択、その他の関連施策の3側面・23施策について、「導入しており、制度対象者に一定以上活用されている」「導入しているが、制度対象者に十分活用されていない」「導入検討中」の回答を得た。
・多く導入されている施策(「導入しているが、制度対象者に十分活用されていない」「導入しており、制度対象者に一定以上活用されている」の合算)は、「テレワーク・在宅勤務制度」(87.2%)、「目標管理制度」(86.1%)、「上司とのキャリア相談」(71.3%)、「フレックスタイム制」(67.9%)、「自己申告制度」(67.6%)、「手挙げ型研修」(60.1%)。
・以降で運用実態を紹介する「社内公募制度」は42.2%、「副業・兼業の許可」は25.0%。
・導入企業のうち「導入しているが、制度対象者に十分活用されていない」のは、「上司とのキャリア相談」(28.0%)、「自己申告制度」「目標管理制度 」(20.9%)。
・「導入検討中」が多いのは、「ジョブ型人材マネジメント(職務記述書の整備・職務等級・職務給の導入など) 」(30.7%)、「複線型人事制度(管理職相当の処遇が得られる専門職キャリアの明示) 」(29.4%)、「メンターやカウンセラーとのキャリア相談」(29.1%)、「転勤の見直し(現地採用を増やす、家族の事情に配慮するなど)」(26.0%)、「高度専門人材の個別処遇(相場に合わせた条件提示)」(25.7%)、「副業・兼業の許可」(24.7%)、「360度評価・多面評価」(23.6%)。
・「導入・実施されておらず、予定もない」が多いのは、「副業・兼業者(他社で雇用されている人材)の雇用による受け入れ」(69.9%)、「社内FA制度」(66.2%)、「副業・兼業者(他社で雇用されている人材)の業務委託などでの受け入れ」(65.9%)。

● 個人選択型施策の導入・活用を促進する要因


・社員に仕事やキャリアの主体的な選択を求める度合いは、20代前半までの一般社員に「強く求める」企業は2割を下回るが、20代後半〜30代前半では27.0%、30代後半〜40代前半では32.1%まで上昇。
・個人選択型施策との関係をみると、全年代で、キャリア自律を求める度合いが強いほど、施策が多く導入・活用されている。個別施策で見ると、5.社内公募制度、16.副業・兼業の許可などは、従業員規模を問わず、キャリア自律を求める度合いとの相関が高い。
・「学習志向の評価」「他部署・経営情報の開示」の度合いが高いほど個人選択型施策の導入数が多い。

社内公募制度の運用と目的・効果実感・課題認識

● 社内公募制度導入の目的、効果実感、課題認識


・社内公募制度導入の目的と効果実感が高いのは、「若手社員のモチベーション向上」(目的72.8%・効果実感55.2%)、「若手社員の自律的・主体的なキャリア形成支援」(同64.8%・40.8%)、「中堅社員のモチベーション向上」(同60.0%・39.2%)、「中堅社員の自律的・主体的なキャリア形成支援」(同56.8%・34.4%)、「新規事業・新規プロジェクトを担う人材の発掘」(同55.2%・34.4%)。
・社内公募制度導入企業における運用上の課題認識として、活用不十分群の選択率が高い課題は、「募集ポジションのバリエーションが少ない」「社内公募制度を後押しするキャリア相談の仕組みなどがない」「部署間の引き抜きとなり、部署間の関係性が悪化する」。一定活用群の選択率が高い課題は、「現状から逃避するための安易な異動希望がみられる」「上司に気兼ねして従業員が応募しにくい雰囲気がある」「不採用となった場合に、応募した従業員の意欲が低下する」など。
・非導入企業の多くが導入しない理由として挙げた項目のうち、導入企業では課題認識が低いものとしては、「人材の壁」(社内公募制度を運用する人的リソースの不足)、「意識の壁」(部門を越えた社内キャリアについて考える気運や機会がないこと)、「杞憂の壁」(社内には中途採用に匹敵する人材がいない、異動前後の処遇調整が難しいといった懸念)。

● 社内公募制度の運用実態


・制度が対象者に一定活用されているとした78社、活用不十分とした47社ごとに集計したところ、「募集ポジションを限定していない」の回答率が、一定活用企業では活用不十分企業より22.7ポイント高い。
・応募資格の制約は一定活用企業群のほうが多い。
・募集者数と応募者数、応募者数と異動決定者数をかけあわせてみると、一定活用企業群のほうが均衡水準を下回るケースが多く、制度活用が進むほど異動が不成立となる場面も増加している。

副業・兼業許可の運用と目的・効果実感・課題認識

● 副業・兼業許可の目的、効果実感、課題認識


・「副業・兼業を認めている理由や目的」の選択率が高いのは、「従業員のスキル向上」「働き方改革の推進」(51.4%)、「優秀な人材の社外流出の抑制(離職率の低下)」「中堅社員の自律的・主体的なキャリア形成支援」(47.3%)、「若手社員のモチベーション向上」(45.9%) 。
・「効果として実感しているもの」の選択率が高いのは、「若手社員のモチベーション向上」(20.3%)「中堅社員のモチベーション向上」(17.6%)「従業員の収入補填」「働き方改革の推進」(16.2%) 。
・副業・兼業許可企業のうち、一定活用群よりも活用不十分群の方が課題認識の高いのは、本業を疎かにする、ノウハウや機密情報の流出など。活用が進むと、従業員の労務管理上のリスク以外は、特に問題はないとする企業が多い。
・副業・兼業許可の非導入企業が導入しない理由と、導入企業の運用上の課題認識を比較したところ、「副業・兼業をしている従業員が、本業を疎かにする/している」(非導入企業52.3%・導入企業10.8%:41.5%ポイント差)、「従業員の副業・兼業のせいで、社内業務に支障が生じる/生じている」(同46.2%・6.8%:39.4%ポイント差)、「従業員の労務管理の負担が大きい」(同41.5%・12.2%:29.4%ポイント差)などに差がみられた。

● 副業・兼業許可の運用実態


・制度が対象者に一定活用されているとした34社、活用不十分とした40社ごとに集計したところ、活用不十分企業では、実際の副業・兼業者は0人とする回答も27.5%みられた。他方、一定活用企業では、11〜20%が副業・兼業をしている企業も1割ほどあり、活用度合いに幅がみられる。
・副業・兼業許可の適用対象については、一定活用企業では勤続年数や、雇用形態を条件としている場合が多い。その他の条件としては、労働時間に基準を設けている企業もある。
・認められる副業・兼業の内容については、同業他社で働くことや、深夜業等の負荷の大きい仕事は認められない場合が多い。その他の内容については、一定活用企業において認める・条件次第で認めるとする割合が高い。

異動・配置ポリシーと組織の能力

● 異動・配置ポリシーの組み合わせ4タイプ


・異動・配置ポリシーとして、4つ(選抜型・底上げ型・個人選択型・欠員補充型)を提示し、従業員区分(一般社員層:年齢層別、管理職層:役職別)ごとに適用の有無を聴取。その結果をクラスター分析を用い、ポリシーの組み合わせについて「底上げ中心」(92社)、「個人選択中心」(72社)、「選抜・底上げ・個人選択併用」(75社)、「欠員補充中心」(57社)の4タイプに分類した。

● 異動・配置タイプと組織能力の主観的・客観的指標との関連


・異動・配置タイプは組織能力(「変革実行力」「現場力」「求心力」)に影響を及ぼしているのか、人材の引き留め(「正社員の離職率」)や多様な人材の活用(「部長クラスの女性管理職比率」「部長クラスへの最年少昇進年齢」)に効果があるのかを検証した。
・分析の結果、3つの組織能力に対して、「選抜・底上げ・個人選択併用タイプ」のみが、有意な正の影響あり。同タイプは「正社員の離職率」にも負の影響あり。
・「個人選択中心タイプ」は正社員の離職率が低く、女性管理職比率(部長相当職)が高く、最年少昇進年齢(部長相当職)が低くなる傾向がみられた。


具体的な内容は、報告書をご参照ください。下記リンク先よりダウンロードしていただけます。

・報告書
「ジョブ型時代のキャリア自律とタレントマネジメント
 ─ 社内キャリアの可能性を広げる施策導入・活用のポイントと
   社内公募制度、副業・兼業制度の運用実態─」
(745KB)
・Part1 個人選択型施策の導入実態
・Part2 社内公募制度の運用と目的・効果実感・課題認識
・Part3 副業・兼業許可の運用と目的・効果実感・課題認識
・Part4 異動・配置ポリシーと組織の能力
・総括   個人選択型HRMの導入・活用に向けた3つのポイント


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