コロナ禍における人事課題や人事の役割について考える 人材マネジメント実態調査2021

人材マネジメント実態調査2021

「コロナ禍における組織・人材マネジメント課題に関する意識調査」の実施概要は下表のとおりです。


調査概要

調査概要

調査結果サマリー

今回実施した調査の結果から、以下のような実態を確認することができました。

●組織・人材マネジメント上の課題
<現在課題であるもの>
・選択率の多い順に、「1.次世代の経営を担う人材が育っていない」(55.2%)、「8.ミドルマネジメント層の負担が過重になっている」(55.2%)、「2.新人・若手社員の立ち上がりが遅くなっている」(51.9%)、「3.中堅社員が小粒化している」(51.1%)。
<コロナ禍において課題感が高まったもの>
・上記(それぞれ22.0%、26.1%、24.2%、17.5%)の他に、「9.職場の一体感が損なわれている」(20.6%)、「15.テレワーク・在宅勤務に関する今後の方針が定まらない」(21.0%)、「10.従業員にメンタルヘルス不調者が増えている」(18.7%)など。
<先行調査「人材マネジメント実態調査」(2018年3月)との比較>
・「2.新人・若手社員の立ち上がりが遅くなっている」「9.職場の一体感が損なわれている」という課題感の高まりがみられる。

●人事評価に関する課題
<現在課題であるもの>
・選択率の多い順に、「1.人事評価制度への従業員の納得感が低い」(48.7%)、「2.評価基準があいまいである」(48.3%)、「6.テレワーク下での部下の仕事ぶりの評価が難しい」(46.0%)、「7.管理職によって取り組みや意識・スキルにばらつきがある」(40.3%)。
・「11.従業員の仕事への意欲が高まるような評価制度になっていない」(35.6%)、「12.従業員の成長につながるような評価制度になっていない」(30.8%)、「13.チャレンジングな目標が設定されない・目標の難度が低くなりがち」(29.9%)なども課題認識もみられる。
<コロナ禍において課題感が高まったもの>
・「6.テレワーク下での部下の仕事ぶりの評価が難しい」が突出(39.3%)。
<課題と導入施策の関係>
・「1.人事評価制度への従業員の納得感が低い」という課題感がある企業ではフィードバック施策に手厚く取り組む傾向、「2.評価基準があいまいである」という課題感がある企業では評価プロセスに部下自身を参加させる傾向など、他にも関係が確認されたものがあった。

●昇進・昇格に関する課題
<現在課題であるもの>
・選択率が多い順に、「6.昇進・昇格そのものに魅力を感じない者が増えている」(57.4%)、「1.昇進・昇格要件(基準)があいまいで納得性がない」(42.6%)、「7.現管理職の後に続く人材が枯渇してきている」(41.8%)、「8.管理職全体の質(レベル)が低下してきている」(41.8%)。
・「13.ポスト詰まりが進行しており、社内の活性化に悪影響を及ぼしている」(25.3%)、「14.管理職の高齢化が進行していて、今後の処遇に頭を悩ませている」(24.8%)といった組織の年齢構成の偏りに起因する問題は、「12.役職定年・ポストオフ後に、本人のモチベーション低下を招いている」(25.7%)、「15.役職定年・ポストオフ後の異動・配置・処遇に困ることが多い」(23.8%)といった役職ポストの新陳代謝に関わる課題とも密接に関連するだろう。今後、組織内の年齢構成の変化と共に顕在化していく可能性もある。
<コロナ禍において課題感が高まったもの>
・「6.昇進・昇格そのものに魅力を感じない者が増えている」(25.9%)など。
<先行調査「昇進・昇格および異動・配置に関する実態調査」(2016年11月)との比較>
・「6.昇進・昇格そのものに魅力を感じない者が増えている」が増加、「3.女性の管理職登用が進まない」が減少。管理職になることへの関心が低下する一方で、「1.昇進・昇格要件(基準)があいまいで納得性がない」「8.管理職全体の質(レベル)が低下してきている」など管理職の資質を問う項目の選択率が上昇。

●配置・異動に関する課題
<現在課題であるもの>

・選択率が多い順に、「8.配置が固定的になっており、従業員の能力が向上しない」(40.5%)、「9.場当たり的な異動が多く、従業員の中長期的なキャリア開発が難しい」(39.5%)、「3.変革人材や異能人材を発掘するよい方法がない」(39.1%)、「4.職務要件や人材の能力・適性の情報が不足し、適材を配置しにくい」(36.7%)。
<コロナ禍において課題感が高まったもの>
・「8.配置が固定的になっており、従業員の能力が向上しない」(21.0%)など。
・「11.このなかにあてはまるものはない」(22.6%)も多く、配置・異動へのコロナ禍の影響はまだ顕在化していない可能性もある。
<先行調査「昇進・昇格および異動・配置に関する実態調査」(2016年11月)との比較>
・「10.異動後のパフォーマンス低下が問題になりやすい」が増加。
<課題と導入施策の関係>
・「1.昇進・昇格要件(基準)があいまいで納得性がない」という課題感がある企業では、人材・職務情報の把握、幅広いスキル開発、人材配置の最適化、キャリア形成の自律化、キャリアの複線化・多様化を意図した取り組みが、全般的に低いなど、他にも関係が確認されたものがあった。

●人事の役割
<現在と5年後>
・人事にはさまざまな機能・仕事があるため、先行調査で用いてきた4つの主な役割に順位づけする方法で、重視されている役割について聴取した。
・現在一番重視するものとして選択されたのは、「1.戦略実現パートナー」(39.1%)、「3.従業員パートナー」(23.2%)、「4.理念・バリュー実現パートナー」(19.3%)、「2.実務推進パートナー」(18.3%)。
・5年後についても、「1.戦略実現パートナー」(38.7%)が最も多く選択され、「4.理念・バリュー実現パートナー」(23.6%)と続く。
<先行調査「人材マネジメント実態調査」(2018年3月)との比較>
・現在、5年後共に、統計的に有意な差はみられなかった。

●人材マネジメントの成果指標
<現在と今後>
・現在の人材マネジメントの成果指標については、「1.従業員満足度」(60.3%)が最も多く選ばれていた。「2.有給休暇取得率」(48.9%)、「3.時間外労働時間」(47.7%)、「4.総額人件費」(44.0%)、「5.従業員一人当たりの売上あるいは利益」(41.3%)がそれに続く。
・今後について、上位を占める指標は変わらないが、「7.女性管理職比率」(31.4%)が「1.従業員満足度」(37.1%)に次いで多く選ばれていた。
<先行調査「人材マネジメント実態調査」(2018年3月)との比較>
・「1.従業員満足度」「2.有給休暇取得率」「18.経営への信頼度」が増加。

●従業員を動機づけるために重要なもの
<現在と5年後>
・従業員を動機づけるために重要なものとしては、現在については「1.仕事のやりがい」(58.0%)、「2.高い給与」(46.4%)が多く選択されている。
・5年後についても、「1.仕事のやりがい」(48.7%)、「2.高い給与」(36.7%)が多い。加えて、「8.多様な働き方の選択」(26.9%)は現在(15.1%)より10ポイント以上多く選択されている。
<先行調査「人材マネジメント実態調査」(2018年3月)との比較>
・同様に「1.仕事のやりがい」「2.高い給与」が多く選ばれているが「1.仕事のやりがい」が減少。他、「3.出世や昇進」「9.高度な知識やスキルを習得する機会」は増加し、「10.幸福感」は減少していた。

●人事の役割・貢献に関する自由記述
・変化対応の重要性に関するコメント、中長期の視点で取り組んでいくべき、新しいことにチャレンジする機会であるとのコメントが多くみられた。
・テレワークに関連したものも多く、コミュニケーション、組織としての求心力、評価の仕組みの見直しなどについての言及が散見された。
・HRM機能ごとの具体的な言及も多く、優秀人材の定着および新規採用、配置の柔軟性と適材適所の実現、変化対応できる人材の育成、適正な人事評価、安心安全な職場環境など多岐にわたり、この機会に取り組みたい課題がさまざまに挙げられていた。


調査結果の詳細は、
・調査レポート 人材マネジメント実態調査2021
【前編】コロナ禍における人事の課題認識
【後編】変化の時代の人事の役割・貢献に対する思いとは
をご参照ください。

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