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調査サマリー
転職に踏みきった理由・踏みとどまった理由とは
「若手・中堅社員の転職意向実態調査」の実施概要は下表のとおりです。
今回実施した調査の結果から、以下のような実態を確認することができました。
●【全体】 転職を考えた理由・転職検討時の適応状況に応じて、理由に違いが見られた。低適応群では、「会社の将来に不安を感じた」「会社の経営方針や方向性に疑問を感じた」「担当している業務に意義を感じられなかった」が選択されたのに対して、高適応群では、「仕事の領域を広げたかった」「生活の変化に応じて働き方を見直したかった」が多く選択された。
●【全体】 高適応群 転職を考えた理由(自由記述)・仕事の領域を広げたい[40]、専門能力・知識を発揮したい[17]、働き方を見直したい[53]、会社の将来性[17]、賃金に不満[17]に関するコメントが見られた。※[]はコメント数
●【転職した人】 転職前後の会社・職種・従業員規模:転職後に最も多いのは300名未満の企業(36.7%)。ただし、転職前に5000名以上の場合は、転職後も5000名以上の割合が高い。・上場・非上場:東証1部上場は、転職前41.5%から転職後28.2%に減少。ただし、転職前に東証1部上場の場合は、転職後も1部上場の割合が高い。・企業のライフサイクルステージ:衰退ステージの企業からは人が流出し、成長ステージ・成熟ステージの企業へ流入。・職種:営業、販売・サービスの合計が43.0%から29.6%に減少、事務・スタッフが22.6%から32.5%と増加。営業や販売・サービス職では職種が変わらない割合が半数程度にとどまる一方、事務・スタッフ職、技術・開発職では職種が変わらない割合が高い(4分の3程度)。
●【転職した人】 転職の満足度・6件法で尋ねたところ全体平均は4.99で、「とてもそう思う」「そう思う」の割合が72.8%、「ややそう思う」まで含めると9割を超え、転職の満足度は総じて高い。・転職後に成長ステージの企業に転職した人の満足度は、他のステージに転職した人と比べて有意に高い。・主体的キャリア意識、ジョブクラフティングについては、それぞれ高群の転職満足度が低群に対して有意に高い。
●【転職した人】意味がなかった会社や上司からのリテンション(自由記述) ・会社本位・上司本位のリテンション[36]、改善の可能性がないと再確認[15]、配転・待遇改善などが見当違い[12]、転職意向を否定[10]に関するコメントが見られた。・理解があった[14]というコメントも一部あった。※[]はコメント数
●【思いとどまった人】転職しなかった理由(自由記述)・会社や上司、職場から引き止められたから[25]、自分の考え方が変わったから[23]、不満のあった状況が改善されたから[20]ということに関するコメントが見られた。※[]はコメント数
●【全体】仕事の動機・本誌50号で300名以上企業の人事担当管理職に「従業員を動機づけるために重要なもの(3つまで)」と聞いたものと同じ項目を使い、本調査の対象である若手・中堅社員と人事担当管理職の意識を比較した。・いずれも、上位4項目は順に「仕事のやりがい」「高い給与」「社内の人間関係の良さ」「自分の成長の実感」だった。ただし、「高い給与」「社内の人間関係の良さ」は、若手・中堅の重視する動機の源泉として人事担当管理職が思っているよりも多めに選ばれた。
調査結果の詳細は、・弊社機関誌RMS Message vol.52 特集1「リテンションマネジメントを超えて ―若手・中堅の離職が意味すること―」調査報告(P.23~30)・調査レポート「若手・中堅社員515 名に聞く、転職に踏みきった理由・踏みとどまった理由」をご参照ください。
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