管理職にとってコーチングは役に立つのか コーチングに関する実態調査

「コーチングに関する実態調査」の実施概要は下表のとおりです。

このたび、弊社機関誌「RMSmessage31号」では、「コーチングの効能」と題した特集を掲載いたしました。ビジネス場面でコーチングが導入されて約10年が経つものの、経営人材を育てるための施策として多くの企業で導入されている米国とは異なり、日本ではまだ有効な施策としては広く認知されているとは言えないようです。実際、エグゼクティブコーチングの現場で何が行われているのか、コーチングを受けた当人の役に立っているのか、具体的な個々の事例の紹介はあっても、ある程度まとまったデータ数で明らかにした調査を日本ではほとんど目にすることがありません。そこで、機関誌における識者の知見や企業事例のご紹介とあわせて、コーチングの実態を把握する一助とするために、調査を企画・実施しました。

本調査では、コーチングを受けた人の生の声を集めることを意識して、選択型だけでなく、自由記述回答を求める設問を多く用意しました。管理職になって以降にコーチングを受けたことのある、経営者・役員、部次長クラスを対象として、役に立った理由だけでなく、なかなか表には出てきづらいコーチングに関するあまり肯定的でないコメントも含めて、利用経験に関する具体的な声を集めることができました。以下、調査概要についてご紹介いたします。調査結果詳細は本誌「コーチングに関する実態調査」をご参照ください。


調査概要

調査結果サマリー

今回実施した調査の結果から、以下のような実態を確認することができました。

管理職になって以降のコーチング経験

● コーチの人数は「1人」が過半数。「2人」「3人」など複数名のコーチによるコーチング経験も一定数あり。

● 役立ち度合いは、過半数が積極的に役に立った(「とても役に立った」「役に立った」)と感じている一方で、1割弱は「役に立ったコーチングを受けたことがない」との回答。

● 役に立った理由としては、「具体的な解決策を得られた」「気づきがあった」「成果が出た・行動や意識の変化があった」「自己理解が深まった」という内容に関するものなど。

● 役に立たなかった理由としては、「現場感がない・一般論にすぎない」「既知のことだった」という内容に関するものなど。

最も役に立ったコーチング

● 受けたきっかけは、「勤務先の会社からの要請」が過半数。「自分で必要性を感じて自分で申し込んだ(費用は会社負担)」が4割弱。自ら費用も自己負担で受けた人は1割未満。

● コーチと話したテーマは、「部下のマネジメント」が4分の3の選択率で最多。「自組織の中長期的な方向性、戦略」「自組織の当面の戦略、業績向上」などマネジメントに関する話題が過半数。

● コーチの関わり方は、「自分でも気づかなかったことまで引き出してくれた」が4割弱で最多。「私の考えを引き出すことに加えて、方向性に関する示唆を与えてくれた」がそれに続く。

● コーチングで用いられた方法は、4分の1はコーチとの対話のみだが、それ以外は、アセスメント、360度フィードバック、コーチによる職場情報の収集など、他の方法を併用。

コーチに対する期待

● 「コーチはどのような人であってほしいか」については、経験(経験の豊富さ、多様な経験による多面的な視点、マネジメント経験の豊富さ、現場感など)、スキル・能力(コミュニケーション力、視野の広さ・視点の高さなど)、人柄(包容力、人としての信頼感など)に関する記述が得られた。

● 日頃、仕事上の悩みを誰に相談するかをたずねたところ、「なし」(誰にも相談しない、自分で解決する)との回答が4割。相談相手がいる人は、経営者・役員クラスでは「友人」「他社の経営者」「社外の専門家」、部次長クラスでは「上司」「同僚」という回答が特徴的。

● プロのコーチとそれ以外の人への相談の使い分けとしては、秘匿性に応じて(「プロのコーチは守秘義務で本音を言える」「プロには上司に話せないことも話せる」など)、相談内容に応じて(「日常の問題はプロでなくても十分」「プロへは戦略上の話」)など。プロのコーチには仕事の悩みは相談しないという回答も一定数あり。

今後のコーチング経験意向

● 「今後もコーチングを受けたいか」については、5割強が「はい」、2割弱が「いいえ」、3割が「わからない」。

● 受けたい理由としては、「自分では気づかないことがわかる良い機会」「自分のマネジメントスキルを向上させる一助となる」「定期的に自分を点検したい」「上司が減ると、自己判断が多くなり、時折確認する術が欲しくなる」など。
● 受けたくない理由としては、「マニュアルレベルのコーチングでは程度が低い」「知ったかぶりのコーチングはうんざり」「OJTでないと役に立たない気がする」など。

● 受けたいタイミングについては、「定期的」が最多。「迷った時・困った時」「昇進・昇格や移動時」「方針策定時」など意思決定を要するタイミングを挙げた回答多数。


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