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プレスリリース
企業における経営・人事課題の解決および、事業・戦略の推進を支援する株式会社リクルートマネジメントソリューションズ(本社:東京都港区 代表取締役社長:山﨑淳 以下、当社)は、経営者・役員を除く会社勤務の正社員930名に対し、「会社や上司からの管理に関する意識調査」を実施し、「会社や上司からの管理を過剰だと感じている(以下、管理過剰感)割合」や「管理過剰感が高くなる状況」、「管理過剰感が与える影響」など、調査結果から見える実態について公表しました。
【エグゼクティブサマリ】
株式会社リクルートマネジメントソリューションズ組織行動研究所 主任研究員 藤村 直子弊社機関誌RMS Message vol.74(2024年5月発行)では「オーバーマネジメント-管理しすぎを考える」というテーマで特集を組み、実態を探るための調査を実施しました。会社や上司による管理は、組織としての効率性やリスク回避の観点から必要なことです。従業員の成果創出や安全配慮義務の履行を目的とした管理もあります。ただし、その管理が行きすぎると、従業員としては息苦しい、わずらわしいと思うこともあるかもしれません。どのような管理がどれくらい行われると過剰だと感じるかは、個人の感じ方や置かれた状況によっても異なるでしょう。そこで本調査では、会社や上司からの管理をどの程度過剰だと感じているかという「管理過剰感」の把握を試み、その要因や影響を検討しました。実際に、会社や上司からの管理が過剰なのか、適正なのかを判断するのは難しいことですが、従業員が管理を過剰だと感じていることは、心的コンディションや主体性にネガティブな影響を及ぼす可能性が示されました。会社や上司は、必要な管理だから仕方ないということではなく、意図や背景を明確に伝え、従業員が管理をどう受け止めているかに意識を向けることが、適正な管理の在り方を模索する上でのポイントとなるでしょう。
株式会社リクルートマネジメントソリューションズ組織行動研究所 主任研究員 藤村 直子
弊社機関誌RMS Message vol.74(2024年5月発行)では「オーバーマネジメント-管理しすぎを考える」というテーマで特集を組み、実態を探るための調査を実施しました。会社や上司による管理は、組織としての効率性やリスク回避の観点から必要なことです。従業員の成果創出や安全配慮義務の履行を目的とした管理もあります。ただし、その管理が行きすぎると、従業員としては息苦しい、わずらわしいと思うこともあるかもしれません。どのような管理がどれくらい行われると過剰だと感じるかは、個人の感じ方や置かれた状況によっても異なるでしょう。そこで本調査では、会社や上司からの管理をどの程度過剰だと感じているかという「管理過剰感」の把握を試み、その要因や影響を検討しました。
実際に、会社や上司からの管理が過剰なのか、適正なのかを判断するのは難しいことですが、従業員が管理を過剰だと感じていることは、心的コンディションや主体性にネガティブな影響を及ぼす可能性が示されました。会社や上司は、必要な管理だから仕方ないということではなく、意図や背景を明確に伝え、従業員が管理をどう受け止めているかに意識を向けることが、適正な管理の在り方を模索する上でのポイントとなるでしょう。
⇒管理過剰感があるという人の割合は、会社からの方が上司からに比べて高いようだ。
Q.あなた自身は、現在お勤めの会社について、以下のことはどの程度そう思いますか。Q.あなた自身は、現在のあなたの上司について、以下のことはどの程度そう思いますか。
<単一回答/n=930/%>
⇒決裁・根回しの煩雑さをはじめとして、管理側である管理職によるコメントも散見された。調査前には、管理職の方が管理する側の立場を理解しているために、「会社からの管理過剰感」は高くない可能性も想定していたが、管理職ならではの遵守しなければならないルールや規律、業績圧力などもあり、管理職の業務量や心的な負担感を増長している可能性も垣間見えた。
⇒「逐一」「瑣末な」「いちいち」など、指示や報告が本人にとって必要な支援につながっていないと感じていることが分かる。その他に挙げたコメントは、上司が会社から言われるがまま行う管理への不満である。「理解していないのに介入してくる」というコメント群と同様に、意図に納得できない管理には、過剰感を抱くのかもしれない。回答者の属性によってコメントの特徴に違いは確認されなかったため、上司・部下間の個別の関係性の影響が大きいようだ。
⇒同じようなルールや制度であったとしても、従業員側が自分たちの健康や安全、成長を考慮した管理だと受け止めていると、管理過剰感は生じにくいのかもしれない。そのことからも、ルールや制度の意図を伝えることの重要性がうかがえる。
Q.あなたのお勤めの会社について、以下の特徴はどれくらいあてはまりますか。<単一回答/ n=930>
⇒図表2のエピソードから類推すると、普段は放任で業務上必要な支援がないにもかかわらず、急に口出ししてきたり、勤怠や工数などの管理には細かかったりする可能性がある。「6.上司には、気軽に支援を求めたり相談したりできる」「7.あなたが望むタイミングで支援してくれる」と認識していると管理過剰感は低いことからも、放任かどうかより適切な支援があるかどうかがポイントとなるようだ。
⇒「8.担当する仕事について、社会や自組織にとっての意義や意味を言葉にしている」「9.仕事の成果やあなた自身の成長のために支援してくれる」という認識のもとで上司管理過剰感が低いのは、図表4の会社からの管理の受け止め方によって会社管理過剰感が低くなるのと同様に、上司の管理行動の意図を理解できる、理不尽さを感じないようなコミュニケーションがとれていると、上司管理過剰感は低くなる可能性が示唆された。
Q.現在のあなたの上司について、以下の特徴はどれくらいあてはまりますか。<単一回答/ n=930>
⇒ルールが形骸化していれば、情報開示されていても会社管理過剰感は高い。情報がオープンだからこそ、ルール形骸化の状態も見えやすいともいえ、ルールの運用について何をどう伝えるかが重要であることがうかがえる。
法律やコンプライアンスなど自社都合だけでは決められないルールもあり、一度作ったルールを変えることも簡単ではない。それでも、決まりだからということだけで従わせるのではなく、ルールの意図や必要性について継続的にコミュニケーションして、時には従業員の声にも耳を傾けながら必要な改変を行っていける可能性を従業員が感じることができれば、会社管理過剰感は低くなるのではないだろうか。
⇒細かな報連相を求められるマイクロマネジメントともとれる状況下にあったとしても、上司から適切な業務上の支援がある、上司へ支援を求めたり相談したりできると感じていれば、上司管理過剰感は抑制される可能性が示唆される結果である。
プレスリリースは、PDFでもご覧いただけます。
「会社や上司からの管理に関する意識調査」の結果を発表
Learning Pit利用約款の改定のお知らせ
「マネジメントに対する人事担当者と管理職層の意識調査2024年」の結果を発表
「働く人の本音調査2024」第3弾を発表
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