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プレスリリース
企業における経営・人事課題の解決および、事業・戦略の推進を支援する株式会社リクルートマネジメントソリューションズ(本社:東京都港区 代表取締役社長:山﨑淳 以下、当社)は、社会人1~2年目の会社勤務正社員291名に対して「学生のキャリア選択と入社後の状態に関する意識調査」を実施し、「キャリア選択への納得感」や「企業がキャリア選択を支援することの意味」など、調査結果から見える実態について公表しました。
【エグゼクティブサマリ】
*詳細は調査レポートを参照ください。
株式会社リクルートマネジメントソリューションズ測定技術研究所 マネジャー 渡辺 かおり本調査では、就職活動での学生のキャリア選択の状態として本人の納得感に着目し、入社後に与える影響に踏み込んで実態を明らかにすることを試みました。調査を通して、入社への納得感が、入社後の勤続意向や心身の健康、組織コミットメント(目的・愛着)など、組織への定着に影響を及ぼしていることが示唆されました。また、納得感を高めるには、企業と学生とのオープンなやり取りや、入社企業への信頼感や期待、就業体験を伴うインターンシップなどが影響していることが見えてきました。新卒での就職活動では、企業のなかで働いた経験がほとんどない学生が、数年先を見据えた選択をするという非常に難しい意思決定を求められます。このような状況で、学生が納得感をもって主体的に意思決定をするためには、本人の努力とともに、企業や社会との積極的な相互作用が欠かせないことが示されたといえるでしょう。学生のキャリア選択を企業が支援することはハードルが高いと思われるかもしれませんが、実は今の採用活動の延長線でできることは多くありそうです。企業と学生双方にとってよりよい新卒採用を実現するために何ができるのか、それぞれの立場で考えていく必要があると改めて感じました。
株式会社リクルートマネジメントソリューションズ測定技術研究所 マネジャー 渡辺 かおり
本調査では、就職活動での学生のキャリア選択の状態として本人の納得感に着目し、入社後に与える影響に踏み込んで実態を明らかにすることを試みました。調査を通して、入社への納得感が、入社後の勤続意向や心身の健康、組織コミットメント(目的・愛着)など、組織への定着に影響を及ぼしていることが示唆されました。また、納得感を高めるには、企業と学生とのオープンなやり取りや、入社企業への信頼感や期待、就業体験を伴うインターンシップなどが影響していることが見えてきました。
新卒での就職活動では、企業のなかで働いた経験がほとんどない学生が、数年先を見据えた選択をするという非常に難しい意思決定を求められます。このような状況で、学生が納得感をもって主体的に意思決定をするためには、本人の努力とともに、企業や社会との積極的な相互作用が欠かせないことが示されたといえるでしょう。
学生のキャリア選択を企業が支援することはハードルが高いと思われるかもしれませんが、実は今の採用活動の延長線でできることは多くありそうです。企業と学生双方にとってよりよい新卒採用を実現するために何ができるのか、それぞれの立場で考えていく必要があると改めて感じました。
⇒就職活動開始時の志望度が低くても、就職活動全体を通じて入社意欲が向上していく様子がうかがえる。
図表1 就職活動開始時の志望度と内定獲得時の入社意欲の変化Q:【就職活動の当初の時点】で、この会社の志望度はどの程度でしたか。Q:【内定獲得の時点】で、“この会社に就職したい” とどの程度思っていましたか。
〈単一回答/n=291/%〉
⇒B群とC群の結果から、入社意欲向上には学生と接点を多くもつことや採用プロセスの手続きを適切に行うことに加え、学生との対話を引き出すようなやり取りが重要であることがうかがえる。企業への印象や入社意欲は固定的なものではなく、さまざまな人との接点や経験を通じて変化するといえる。
図表2 志望度と入社意欲の変化と、採用プロセスの関係Q:「新卒入社の会社」の採用活動プロセスについて、あてはまる程度をお答えください。
〈単一回答/n=283〉
⇒主体的な意思決定、入社への納得感には肯定的な回答が多いものの、「4.この会社でやっていく覚悟ができている」のように問われると肯定的な回答の割合がやや下がる傾向にあることや納得感のカテゴリの項目3・4で「ややあてはまらない」~「まったくあてはまらない」と否定的に回答している人は3~4割程度と一定数いることから、入社という意思決定への迷いが少ながらずあるという点がうかがえる。
図表3 学生のキャリア選択の状態 Q:【内定受諾の時点】の状況についてお聞きします。あなたのキャリア選択について、あてはまる程度をお答えください。
⇒キャリア選択への納得感は、本人の適応感のみならず組織への定着を促進するようだ。
図表4 キャリア選択への納得感が、入社後の状態に及ぼす影響(社会人1〜2 年目)Q:現在のあなたについて、それぞれどの程度あてはまりますか。
〈単一回答/n=279〉
⇒内定受諾時点で働くことへの理解度が高いことや、入社企業への信頼や期待が高いことが、キャリア選択への納得感を引き出しているといえる。就職活動を通じて入社企業への理解や働くイメージを醸成することももちろん重要だが、それ以上に企業とのやり取りのなかで信頼感や期待を膨らませていくことが、キャリア選択への納得感を醸成すると考えられる。
図表5 働くことへの理解度と入社企業への評価が、キャリア選択への納得感に及ぼす影響Q:【内定受諾の時点】の状況についてお聞きします。「新卒入社の会社」について、あてはまる程度をお答えください。
〈単一回答/n=291〉
⇒インターンシップによって視野が広がったり、キャリア選択の基準がつくられたりすることや、就業体験を通じてリアルな働くイメージを得られることが、キャリア選択への納得感を高めることにつながっている可能性がある。
図表6 インターンシップへの参加と、納得感・働くイメージの醸成との関係Q:大学または大学院時代の、インターンシップ・1day仕事体験への参加状況についてお答えください。
〈複数回答/n=282〉
⇒就職活動の準備のなかで、自己分析や仕事・業界分析などの準備をしっかりと行うことで、さまざまな選択肢に対する自分なりの基準をもてるようになり、結果的にキャリアにおける意思決定への納得感が高まるようだ。
図表7 就職活動中のキャリア探索行動がキャリア選択への納得感に及ぼす影響Q:就職活動時期に以下の取り組みをどの程度しましたか。あてはまる程度をお答えください。
〈 単一回答/n=291〉
⇒面接や面談といった個別接点が想定される場面で、学生との対話を引き出し、相手を理解しようとする姿勢が、個人のよりよいキャリア選択を促進する上で重要だと考えられる。企業との相互作用のなかで、社員から提供された情報も参考にしながら自分なりの意思決定理由を固めていく学生の様子が見てとれる。
図表8 採用プロセスがキャリア選択への納得感に及ぼす影響Q:「新卒入社の会社」の採用活動プロセスについて、あてはまる程度をお答えください。
⇒比較的ポジティブに受け止めている人が多い一方、少なからずネガティブな経験だったと捉えている人がいることには留意したい。新卒の採用活動の仕組みは若年層の失業率を下げるなどよい側面がある一方、学生本人の負担は大きい。企業・学生双方に必要な仕組みだからこそ、よりよい就職活動・採用活動のためにそれぞれの立場で何ができるのか、考えていく必要があるだろう。
図表9 就職活動はどのような経験だったかQ:今振り返って、新卒での就職活動は自分にとってどんな経験でしたか。
〈単一回答/n=291/%〉
⇒学生側はしっかりと比較検討し選ぶことができるよう、企業側には情報や採用プロセスの透明性や公平性の担保、対等なスタンスを求めていることが見えてくる。一方、学生本人も積極的な情報収集や分析といった努力が必要だと認識されている。その共通点は、よりオープンなやり取り・相互理解である。人は自分が知っている選択肢のなかからしか選ぶことができないため、就職活動期のみならず、さまざまなことに関心をもち視野を広げることがよりよいキャリア選択につながるだろう。
図表10 よりよい就職活動・採用活動のために必要なことQ:新卒での就職活動・採用活動が、学生と企業にとってよりよいものになるために、どんなことが必要だと思いますか。
〈自由記述結果を抜粋して分類〉
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