みんなで考える

2030年の「働く」を考える

ボス充マネジャー#3 紀室氏

みんなで考える#1 2019/6/17

『「働く」ことについての本当に大切なこと』を
出版しました!

古野 庸一

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株式会社リクルートマネジメントソリューションズ組織行動研究所 所長 古野 庸一
 「2030年の「働く」を考えるサイト」を運営する2030 Work Style Projectの代表・古野庸一が、『「働く」ことについての本当に大切なこと』を白桃書房より2019年春に出版しました。このサイトを通した研究成果が本書のベースとなっており、実際にオピニオン記事の内容も数多く引用されています。
 つきましては、これから、この本に関連するインタビュー記事や読んだ方のインタビュー記事、座談会などをアップしていきます。また、出版に合わせて、このサイトの読者の皆さんを対象にした本書の「読書会」を開催することも考えています(詳細は決まり次第、追ってお伝えします)。このページではまず、本書の概要と参考Webページなどを紹介します。

『「働く」ことについての本当に大切なこと』

【本書のポイント】

 長寿化により、私たちは高齢になっても自分の居場所が必要となり、またそれに伴う経済的基盤も持たなければならなくなりました。つまり、ちゃんと「生き残れる」かどうかが問われる時代になってきましたが、一方で何のために生きるのかという「幸福」も、私たちの人生の健康や満足感の上で重要な要素です。

 しかし、この「生き残り」と「幸福」は時に相反します。外部環境に適応して時には自分の希望に対しての我慢が必要となる「生き残り」はネガティブな感情が支配しやすく、現在の充実や未来への希望で満たされる「幸福」はポジティブな感情を伴います。

 本書は、人の採用や教育を扱っているリクルートグループに約30年在籍する著者が「働く」ということを長年研究し、経験してきた背景から、「働くことを通じて『生き残り』と『幸福』の両立ができること」がこれからの私たちに必要であると考え、それを模索していく本となります。

 「短時間労働」や「テレワーク」など働く環境はどんどん多様化し、働き方の仕組みについて国から個々の組織まで変化が求められる中、これから更に「働く」ことは著しく変化し、ロールモデルが役に立たない時代となっていきます。そこで本書では、自分にとっての「働く」意味や目的をもう一歩深く考え、前述した生き残りと幸福の両立を試み、その図り方を、自分に合う仕事探しや居場所探しを掘り下げていきながら検討していきます。

 これから働こうと思っている人、あるいはもう働きたくないと思っている人、働くことに悩んでいる人、働く人にアドバイスをしている人、また、「働き方改革」やキャリア自立施策を考えている企業の人事の人など、人生100年時代を考え、生きるこれからの人に広く読んでいただきたい一冊です。

【著者】

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古野 庸一(ふるの よういち)
株式会社リクルートマネジメントソリューションズ 組織行動研究所 所長

1987年東京大学工学部卒業後、株式会社リクルートに入社。南カリフォルニア大学でMBA取得。キャリア開発に関する事業開発、NPOキャリアカウンセリング協会設立に参画する一方で、ワークス研究所にてリーダーシップ開発、キャリア開発研究に従事、2009年より現職。週末にはスペシャルオリンピックスの活動に従事。

【目次】

  1. はじめに
  2. 序章 「働く」ことについての本当に大切なこと
  3. 1章 自分にとっての「働く」意味をもう一歩深く考える
  4. 2章 「生き残る」ことと「幸福になる」こと
  5. 3章 「働く」ことと「幸福になる」こと
  6. 4章 自分に合う仕事を見つけることをあきらめない
  7. 5章 自分の居場所を確保し続ける
  8. 6章 より豊かに働く
  9. 最後に

【著者コメント】

「働く」ということは大変なことです。やりたくなくてもやらなければいけないですし、責任もあります。いい加減にすれば、お客様からクレームがきたり、事故が発生することもあります。一方で、「働く」ことで、知らないことを知ることができたり、人間性が磨かれたり、未知な能力が磨かれたり、お客様に感謝されたり、仲間と一緒に夢を見たり、社会とつながることもできます。
そのような「働く」ということの本質を知りたくて、入社以来、「働く」ことに関わる事業や研究を行ってきました。実際に働いている多くの人にインタビューを行い、ワークショップを開催し、よりよい働き方について考えてきました。この本は、長年考えてきたことを自分の子供に伝えたくてまとめてみました。自分が若いときに知っていたら良かったのにという観点で書きました。多くの方に手にとっていただき、みなさまのよりよい未来を考えるヒントになれば望外の喜びです。

【Web連載ページ】

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