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2030年の「働く」を考える

すでに起こっている未来と向き合う。 2030 Work Style Project 代表 古野 庸一

  • 「今のような働き方で大丈夫だろうか」 
「今のような働き方をいつまで続けるのだろうか」
「そもそも、いくつまで働かなければいけないのだろうか」

働いていると、周りからそういう声を時々聞きますが、
最近、その頻度は上がっています。

これからの「働く」環境を見渡すと、
顕著な変化が起こることが、予想されています。
今後20年間で、国内の人口は1000万人減少します。
65歳以上の高齢者は、3割を超えていきます。
日本企業の海外生産、海外売上比率は上昇していき、
いわゆるグローバル化が進展していきます。
コンピュータの処理速度、通信速度は指数関数的な発展を遂げ、
ITを組み合わせた医療、ロボット、
教育などの領域でも大きな発展が予想されています。

これらの環境変化は、私たちの「働く」に大きな影響を及ぼします。
そのような未来のことを想像すると、
誰もが未知への好奇心でワクワクすると同時に、
不安も感じることでしょう。

年金、医療、介護などの社会保障給付費は、
すでに年間100兆円を超え、
今後、毎年3兆円ずつ伸びると予測されています。
経済成長にも限界がある中、公的年金の支給開始年齢は、
段階的に引き上げられていきます。

近未来を考えると、
70歳、75歳あるいは80歳まで
働くことが当たり前になっていきそうです。
  • 60歳の定年近くまで、正社員として猛烈に働いて、
引退後ゆっくりするというモデルだけでなく、
育児や介護あるいは学校に通うために何度かキャリアを中断し、
そのつど復帰して働くサイクルを繰り返すこと。
田舎で自給自足しながら、兼業すること。
社会的起業家として働くこと。
自分に合った仕事を細く長く行うこと。
ひとつの分野をきわめた後、他の分野でも専門家になっていくこと。
さまざまな働き方が考えられそうです。

企業側に立ってみると、
国内売上の縮小、海外売上比率の増加に伴い、
国内の従業員数とともに人員構成を変えていくことになります。
報酬やポストでの動機づけは難しくなり、
これまでの人材マネジメントポリシーをあらためる必要がありそうです。
採用した人材を、雇用し続けることが難しくなるかもしれません。
企業に問われるのは、「雇用責任」ではなく、
他社でも通用する人材を育成すること、つまり、
「人材開発責任」になるかもしれません。

このサイトでは、
私たちにとって近未来である「2030年」に焦点をあて、
「働く」に関する、調査、データ、研究、有識者の意見を集め、
私たちの「働く」を考えていきます。
自らの将来を考える際、自社の人事施策を考える際に、
参考にしていただけたら幸いです。

古野 庸一

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