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導入事例

想いを行動に変える実践型研修で、会社の将来を担う中堅社員を育てる

テーブルマーク株式会社

想いを行動に変える実践型研修で、会社の将来を担う中堅社員を育てる
  • 公開日:2013/08/05
  • 更新日:2024/04/20

事例概要

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背景・課題

経営統合を機に、体系立った人材育成の重要性を再認識。特に将来のテーブルマークを担う中堅社員の主体性・積極性を引き出すことが、事業の継続的な成長に不可欠だと考えました。

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検討プロセス・実行施策

8カ月にわたる、職場の仕事と直結した課題解決研修を企画し実施。通常業務と並行して行う高負荷の研修を何とかやり遂げさせたいと思い、上司や役員の協力を得るための努力は惜しみませんでした。

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成果・今後の取り組み

参加社員の意識が変わったことはもちろん、周囲の社員も刺激を受け組織が活性化。今後は、マネジメント層を育成する研修の企画やOJTの仕組みづくりを強化したいと考えています。

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背景・課題

経営統合を機に、経営ビジョンを実現する人材育成方針を策定

経営統合を機に、経営ビジョンを実現する人材育成方針を策定

2008年に加ト吉とJTの食品事業部門が統合し、2010年に当社、テーブルマークが誕生しました。JTグループの加工食品事業を担う会社として、「お客様支持率No.1」の実現を目指しています。
統合前後の最優先課題はスムーズな事業運営。そのため、当時はまだ人材育成に対する確かな方針はできていませんでした。結果として、単発での研修は行っていたものの、会社の経営状況や将来にわたるビジョンを踏まえた内容になっておりませんでした。また、人事ローテーションがほとんど行われていなかったこともあって、人材育成に対する考え方や力の入れ具合が職場や上司によって大きく異なっていました。

当然ですが、これからテーブルマークが継続的に成長していくためには、社員一人ひとりが成長していくことが不可欠です。そのためには、「結果としていい人材が育った」というような偶発的・短期的な育成では意味がありません。今の厳しい事業環境の中では、意図的・継続的に人を育てていかなければ、これからの会社の成長はないと考えました。
短期的な目標は誰でも自然と意識するもの。社員の人材育成は将来に向けた長期的な投資になります。

そこで、テーブルマークの求める社員像の明確化と、その実現に向けた体系的な施策を構築し、会社として取り組むことになりました。教育方針の策定から始まる、ゼロからのスタートです。社員一人ひとりの意識改革も含めて積極的に仕掛けていくことが、新生テーブルマークの人事総務部に求められていると考えました。社名変更から2年を経た2012年から、新たに策定した研修体系をスタートさせました。

将来を担う中堅社員の自主性・積極性を引き出す施策が必要

その一環として行ったのが、30歳前後の中堅社員を対象とした研修の企画・実施です。この世代の社員は5年後、10年後のテーブルマークを担っていく重要な存在です。また厳しい事業環境の中で、会社に想いを持ち、上司の要望に粘り強くこたえ、それぞれが仕事や職場に対して問題意識を持つ頼もしい存在でもあります。しかし、その問題意識を主体的・積極的に上司や周囲を巻き込みながら仕事に活かしていくことまではできていなかったのです。問題意識を持ち、何とかしたいという漠然とした想いは持っているものの、どうやって行動を起こしたらいいのかが分からない。非常にもったいないと感じました。

一方で問題を解決するために、自らが周囲に働きかける意識と方法を身に付ければ、これが将来会社を担う人材としての原体験となるのではないか。さらにはその成長が、職場活性の起爆剤にもなるのではないか。今回の施策は、そんな効果を生み出すものにしたいと強く思いました。

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ソリューションプランナーの声

人事部門の情熱こそ、会社を変える起爆剤だと教えていただきました
株式会社リクルートマネジメントソリューションズ 担当ソリューションプランナー

これまで体系だった研修を実施されていなかったテーブルマーク様。中堅社員の方々は自業務への責任感や使命感が強く、職場や仕事に対する健全な問題意識、さらには会社を良くしたいという情熱もお持ちでした。問題は、その意識や情熱をどう発揮したらいいのかが分からず、発揮するきっかけもなかなか掴めないことで、せっかくの問題意識が、単なる不安や不満に留まってしまっているところにあると感じました。そこで、今回の施策は、皆さんが既に持っていらっしゃるエネルギーを、前向きで建設的な方向へ発揮できる機会にしたいと考えました。具体的には、職場で実際に起きている問題について、自らの問題認識を基点に課題解決プランを作成し、関係者を巻き込み、実際に解決策を実行して成果を出すというもの。ただ、この施策はご本人や職場への負荷も高く、それだけ人事総務部の本気度が試されます。しかし、人事総務部の皆様の覚悟はとても固いものでした。「人事とは人を育てる部。これくらいのことは乗り越えなければ」と快諾してくださったのです。結果、ひとつも妥協しないプログラムとなりました。私自身の挑戦ともなった本案件、心から感謝しています。

検討プロセス・実行施策

現場に即した実践的課題解決研修

現場に即した実践的課題解決研修

会社の将来を担う中堅社員を育てるためには、研修の場で完結するような課題解決では意味がない。ですから、「職場での実際の仕事を通じた学習を行う」というリクルートの提案はグッと心に刺さるものがありました。ケーススタディだけでなく、受講者が所属組織の課題を自ら見つけ出し、上司や周囲を巻き込んで実際に解決に取り組む。そして最後は役員に対し成果報告のプレゼンテーションまで行う。今の中堅社員にとっては、かなりハードな内容だとは思いましたが、私自身の経験からも、辛い想いをすればこそ成長できるという確信があり、実施に漕ぎ着けました。

上司や役員の協力を得て、やり切る気持ちをサポート

受講者自らが設定する課題には、ルールを一つ設けました。それは、受講者一人だけで解決できるものではなく、上司や周囲の協力を得なければ解決できない課題としました。そのため、受講者が壁を乗り越え、最後までやり切ることができた背景には、現場の理解と周囲の積極的な協力があったものと認識しています。受講者とその上司が設定した課題について効果的なコミュニケーションを図れるよう、面談シートや上司向けのフォローアップガイドも作成しました。さらに、課題設定編終了直後にリクルートと人事総務部担当者が全国の拠点を回って、上司との直接対話の機会も設けました。成果報告会を含めて役員を巻き込んでいたことも、現場に対して経営サイドの本気度を示す大きな効果があったと思います。

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トレーナーの声

8カ月で「戸惑い」を「自信」に変えた、頼もしい受講者たち
株式会社リクルートマネジメントソリューションズ 担当トレーナー

受講者のみなさんにとっては初めての経験で、研修そのものにかなり戸惑いがあるようでした。特にスタート2日間の「課題設定編」で学ぶ「課題解決の思考プロセス」は、なかなか理解できなかったことで、さらに不安に拍車をかけたようでした。
しかし、これまでの仕事の進め方に行き詰まりを感じていた受講者がこの思考プロセスに「もしかしたら・・・」と面白さを感じ、のめりこみ始めたことが、他の受講者にも刺激を与え、場が動き始めました。そのため、初日終了時の日誌には戸惑いの言葉「難しい・・」が溢れていましたが、2日目終了時にはみな顔つきも変わり、長きに渡るフィールドワークに乗り出す準備が整ったようでした。
その後2カ月のフィールドワークを終え再集合した際には、発言が少なく自信がなさそうだった受講者も、前を向きしっかりと課題を捉え他のメンバーと交流できるようになっていました。それがまた刺激となり最後の成果発表ではみな驚くほど堂々として自らの取り組みを語ることが出来るようになっていました。
この姿勢がこれから職場の中核として会社を引っ張っていく大きなエネルギーとなります。周囲との関わりの中で動きや姿勢が変わったことが、8カ月という長きに渡るこのプログラムの貴重で大きな収穫だと感じます。

成果・今後の取り組み

周りの社員も刺激を受け、組織が活性化

周りの社員も刺激を受け、組織が活性化

成果報告のプレゼンテーションの内容は、まだまだブラッシュアップの必要なものから、すぐに現場で活かせるものまでさまざまでしたが、内容そのものよりも、苦しんで、もがきながら、最後までやり切った経験が何より重要です。課題の見つけ方や周囲の巻き込み方、プレゼンテーションの仕方といった具体的なプロセスも実践を通じて身に付き、行動を起こす自信につながったのでしょう。成果報告会でグランプリをとった社員の上司は、中堅社員の主体的な言動が、周りの社員の刺激になり組織の活性化につながっていると話してくれました。グランプリを取った女性社員は、自分の担当する製造ラインだけでなく、工場全体を俯瞰した問題点に着目し、最終的には34人もの関係者を巻き込んだ課題解決プランを実行しています。そんな彼女も、最初は「できない」と不安を抱えていた一人。この成長は、必ず会社や事業の成長につながると信じています。

マネジメント層の育成を強化。人が育つ好循環を生み出す

中堅社員向けの研修で一定の成果が見えてきた今、次はマネジメント層向けの研修を強化していきたいと考えています。プレイングマネジャーであり、どうしても目の前の目標達成に意識が向きがちな彼ら彼女らに対し、将来への投資として部下を育てることの重要性を浸透させていきたいですね。
また、職場でのOJTにも積極的に取り組んでいきたいところです。OJTの質が上司の力量によって大きく左右するとか、結果的に自発的な行動の取れる部下が育つという状況ではなく、体系立てて多くの人材が着実に育つ仕組みが必要だと考えています。上司が育て方を理解し、体得すれば、それが次世代に継承されます。研修とOJTを通じて、育てられる側と育てる側、両者によって育成体制が整い、成長の好循環を生み出したいですね。

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受講者の声

受講者の声

想いを伝え、仲間をひとつにまとめる力を手にしました
テーブルマーク株式会社 本社工場 藤田 知世 様

研修で印象的だったのは、「自分が動かなければ、ひとを動かすことはできない」という言葉。なるほどと感じ、通常の仕事も力を抜かず、睡眠時間を削って研修課題をやりきりました。そんな私を見て、工場の仲間が協力してくれたことが、今回の一番の成果だと感じています。なぜなら私が課題に掲げた「コロッケロスの低減」は、一人では決して成し遂げられなかったものだからです。ロスの多さ、損益への影響を伝え、みんなの意識を高めてもらったことが何よりの成功要因。企画書の書き方も知らない、大勢の前で話すのも苦手な私が、みんなをまとめ、変化を生むことができた。そのことが、成果報告会でグランプリを取れたたことよりも嬉しく感じます。今後は継続をテーマに、ロス低減の意識が薄れないよう働きかけを続け、さらにコロッケ以外のラインにも応用できないかを模索していきます。

取材日:2013/08/05

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