7つの習慣

Covey Network News 株式会社リクルートマネジメントソリューションズ コヴィーグループ発行

第39回 コラム

「7つの習慣」の母 実践記 〜その2

株式会社リクルートマネジメントソリューションズ
サービス開発部 コヴィーグループ
森 良枝
■はじめに

「7つの習慣」研修が徐々に民間企業に認知され、多くのビジネスパーソンに受講され始めた1998年頃のことです。私は民間企業だけではなく、もっと多様な組織や機関に「7つの習慣」の考え方を届けたい、と思うようになりました。それは「7つの習慣」は“より良く生きるためのヒント”をその人その人に示してくれる(与えてくれる)内容だと確信したからです。それは、日々の生活、ひいては人生の水先案内人になってくれる原則ともいえます。

■知事に手紙を書いた結果、「7つの習慣」が採用された!?

2000年初春のことでした。職場で何気なくビジネス誌のページをめくっていると、ある県知事の取材記事を見つけました。県知事は「県民が豊かになるためには人づくりが大切である。そのためには教育現場を変える必要がある」と熱く語っている記事でした。そして、誌面には教育改革案の骨子も紹介されていました。

その時、私には感じるものがありました。“ピーン”ときたのです。そして「私は『7つの習慣』という研修に携わるものです。知事の教育改革をお手伝いしたく、不躾ながら筆をとった次第です。」と県知事宛てに手紙を出しました。

それから2週間後、県教育委員会から職場に「『7つの習慣』研修について関心があるので説明に来てもらいたい」と問い合わせが入ったのです。

その後、企画・提案を繰り返し、最終的には公立の小・中・高の校長先生はじめ800名の先生方に「7つの習慣」研修を届けることができました。それは約3年がかりの取り組みでした。

■先生へのインタビュー

受講者となるのは教えることが仕事の先生たちです。果たして「7つの習慣」の考え方は受け入れられたのかどうか、とても気がかりでした。県が教育改革の方針のもと、「7つの習慣」研修に多くの予算を投じてくれたわけですから、本当に効果があったのかどうかについても心配でたまりませんでした。そこで私は教育委員会に対して、受講を終えた先生方にインタビューをさせて頂けないかと願い出ました。その結果、体験談を伺う機会を頂くことができたのですが、その内容に胸が熱くなりました。

<とある先生のエピソード>

その先生は教師歴20年以上のベテランで、当時、小学5年生を受け持っていました。そのクラスには入学以来ほとんど登校しない児童がいました。先生は「このままではいけない」「何とかしなければ」と考え続け、家庭訪問をすることに決めました。長い教師経験から、まず起こすべき行動は家庭訪問であると考えたのです。そして、「強引に説得すれば、登校してもらえるかもしれない」と考えていました。

しかし、「7つの習慣」の考え方を知って、少しだけ考えが変わりました。
自分の過去の成功経験や思考にとらわれるのではなく、まずはその子にきちんと向き合って理解することから始めようと考えたのです。

先生は毎週欠かさずに家庭訪問を行いました。そして「学校に来たくなったら、いつでもいいからおいでね」とひと言付け加えました。ある日のこと「学校に行ってみたい」とその子がポツリと口にしたのです。しかし先生ははやる気持ちを抑え「来られるところまででいいよ」と伝えました。すると。最初は校内の下駄箱の一角までだったのが、次には誰もいない空き教室まで来ることができるようになりました。

「疲れたらいつでも家に帰っていいよ」と伝えていましたが、徐々に学校の雰囲気に慣れたのか、半年後には午前中は学校にいることができるようになっていました。「じゃ、今度は給食を食べてから家に帰ろうか?」とたずねると、その子はゆっくりと首を縦に振りました。

ある日、同じクラスの児童3人が給食のお盆を持って「一緒に食べようよ、みんなで食べると美味しいよ!」と空き教室に現れました。次第に他の児童も集まるようになり、空き教室での給食の輪はみるみる広がっていきました。

5年もの間、不登校を続けていたその児童はみんなと同じように学校に通えるようになりました。先生が辛抱強く児童に向き合い、理解してあげたいという一途な思いが行動に繋がったのでした。


■思いがもたらす影響力

私は、現場にこのような「7つの習慣」にまつわる実践エピソードがあったことに感動しました。
先生自身が変わることで、児童の「こころの扉」が少しずつ開いていったのかもしれません。先生の素晴らしい「影響の輪」の活動だと思いました。

心を揺さぶられた私は、先生だけではなく子供たちにも「7つの習慣」の考え方を届けたいという思いを強く抱くようになりました。そして次なる行動を起こしたのです。そのエピソードは次回お届けします。


<おわりに>
県知事に手紙を送るに際しては「県知事に本当に届くのだろうか」「本当に送っていいのだろうか」と迷いの連続でした。しかし、悩んだ末に導いた小さな「影響の輪」の活動は「知事に想いを届ける」ということでした。

あの日、職場に教育委員会から問い合わせが入ったのは私の書いたこの手紙がきっかけだったのかどうか、企画提案の際にさりげなく教育委員会の方にたずねてみました。すると「上(県庁)から『7つの習慣』を検討するようにと指示があったので詳細まではよくわかりませんが・・・」との返答。

今でも、県知事には私の思いが通じたのだと密かに信じている筆者でした。


 

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*本プログラムは、株式会社リクルートマネジメントソリューションズがフランクリン・コヴィー・ジャパン株式会社より販売を委託されているプログラムです。
*本プログラムは、フランクリン・コヴィー・ジャパン株式会社の講師が担当します。
*7つの習慣® 他商品名は、米国フランクリン・コヴィーまたはフランクリン・コヴィー・ジャパン株式会社の登録商標です。

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