会社への帰属意識をレビューする
〜「エンゲージメント」という高いレベルを目指して〜

「会社」と「仕事」を分離して考える社員

「エンゲージメント」という概念はまだ日本に浸透していないため、どのような質問を通してエンゲージメントを測るかが重要となります。本調査では、「誇りをもっているか?」という質問の結果でエンゲージメントを測ることとしました。その根拠は「仕事に誇りをもっている」と答える人は転職意思が低く、「会社に誇りをもっている」と答える人は転職意思が更に低いことがエンゲージメントサーベイの結果から明らかになったからです。

また、社員のエンゲージメントの対象は「仕事」に対するものと、「会社」に対するものとに分けて考えることができます。バブル以前において両者は不可分なものであり、高いレベルで維持されてきたことが推測されますが、その後のバブル崩壊、就職氷河期、そして成果主義導入などのプロセスを経て、その基盤は脆弱なものとなりつつあります。「会社」と「仕事」を分離して考える社員が存在していることは、エンゲージメントサーベイの結果からも読み取ることができます(図表2)。


【図表2 「誇りを持っているのか」の問いに対する回答分布】

回答者の半数以上は「会社」に対しても「仕事」に関しても共に肯定的には考えていないことがわかります。また、仕事には誇りをもてているが、会社には誇りをもっていない層が16%ながら出現していることが分かります。全体の傾向から、社員の会社に対する帰属意識は弱く、信頼関係の基盤も脆弱なものであることが想定できます。

そうした中、会社が苦境に陥ったときに、社員が苦境を乗り切るために、逃げることなく戦ってくれるかどうかには大いに不安が残ります。

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