経営理念(ミッション&バリュー)はなぜ浸透しないのか?

そもそも「ミッション&バリュー」とは何か?

ミッションとバリューの定義については、人によりさまざまであり、これが正解というものはありません。ここでは、最もオーソドックスだと思われる定義について確認をしたいと思います。ミッションは「企業が社会において果たしたいと考える役割」と定義されます。自己を中心において、自己が社会からどのような存在として認められたいかを考え言語化したものとなります。バリューは「企業が社会に提供したいと考える価値」と定義されます。価値の提供相手がいて、その相手にどのようなベネフィット(benefit 利益・恩恵)をもたらしたいのかを考え、言語化したものとなります。

ミッションとバリューはそうした立ち位置の違いはありますが、言わんとしている本質は同じものであると考えてよいと思います。それは、「企業そのものの存在意義は何であるのか?」という、自らの問いかけへの「解」であり、企業がゴーイング・コンサーン(going concern 継続企業)として事業活動を持続させていく上で、普遍性を保ち、継承されるべきものにほかなりません。

よく引き合いに出される概念として「ビジョン」「戦略」というものがありますが、それらが「現状」と「数年後のあるべき姿」とのギャップ解消を目的として、3年あるいは5年といった区切られた期間をフォーカスするケースが多いのに対して、ミッション&バリューはそうした区切りを設けずに、創業・起業から現在、あるいは現在から自分の子や孫の世代に至るまで継承されることが前提となります。

ミッション&バリューは毎年のように変更を加えられるものではありません。基本的な価値観として長い時間をかけて社員に受け継がれていく中で、企業のDNAとして組織に根付いていくものです。組織に根付いていないミッション&バリューはスローガンの域を脱していない発展途上のものということになります。それゆえに、浸透させていくためのさまざまな取り組みや仕掛けを考える必要があります。

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