効果的な新人導入教育を実践するためのヒント

なぜうまくいかない? 新入社員教育

最近いただく新入社員研修についてのご相談の中で、担当者の方が一番気になさっているのは、「研修の受講態度が悪い、受身である」という点のようです。
いったい、何が要因として考えられるのでしょうか?


要因1 新入社員の学校教育期間の長期化・変化

幼稚園への進学率の向上&3年化、大学進学率の増加によって、大卒新入社員でいえば、幼稚園から大学まで合計19年間の「学校教育」を受けてきています。その期間はかつてよりも延びています。
また、ちょうど少子化が徐々に進み、クラスの人員も減少、体罰が社会問題になり、厳しい躾教育が無くなってきた世代でもあります。ゆとり教育真っ只中を生きてきた今の新入社員は、教育の場とはのびのびと個性や自己主張ができる場と思っている可能性があります。あるいは、塾への進学率が上がった影響で、非常に効率の良い形で「正解」に辿り着く手法を教わるものだと思っている新入社員もいるようです。


要因2 組織集団体験の相対的減少

また、少子化の影響で、中学や高校の部活が次々と廃部に追い込まれているのもまた現実です。高校生の部活への参加率は、国立教育研究所のデータ(2004年)によると、50%を切る直前まで減っています。このことがそのまま大学に横移動し、今では大学でも部活・サークル・課外活動への参加率が45%程度にまで下がってきています(私立大学連合会の2002年データより)。集団の中で当たり前のように協力しあう、報告や連絡、相談しあうという規範を学ぶ機会そのものが減ってきているのです。


こういった時代の中で、どんなことを学ばせることが必要になるのでしょうか?
どういったポイントを押さえて、導入教育を進めることが有効なのでしょうか?

一つ一つ考えていきましょう。

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