部長に求められる役割を考える
〜経営人材として活躍できるために部長職で求められるチャレンジ〜

定量調査の考察

今回の特集では、次期経営人材の入り口としての部長職が直面するチャレンジと、それを乗り越えるための「真価が問われる活動」について論じてきました。

ここで、もう一つの興味深い調査結果をご紹介したいと思います。冒頭ご紹介した64名の現役部長への定量調査において、「部長の職位に求められる仕事の全体像を理解するのにどれくらい時間がかかりましたか?」という質問では、「1ヵ月〜1年」が全体の7割を占めています。もちろんこれは回答者の主観に基づくものですが、裏を返せば、部長昇格後に未経験のチャレンジと格闘する時間は1年未満であると見ることもできます。その後は、チャレンジを乗り越えたか、乗り越えなかったかに関わらず、未知の状況に直面することはさほどない(全体像はだいたい分かった)と推測できるのです。ここで考えるべきは、部長昇格時のトランジション促進策の中身とタイミングです。私たちは現在、その促進策のひとつとして新任部長向けのサービスを開発中です。一人でも多くの経営人材を輩出し日本企業の競争力を高める一助となるよう引き続き研究を進めてまいります。

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