「管理職≠組織長」時代の管理職とは?
〜事例から読み解く、今の時代に求められる管理職の役割〜
組織長にも求められる意識転換
非組織長の場合は、意識転換の必要性を感じる機会がほとんどないことが、意識転換を困難にしている要因であるとわかりました。では、必要に迫られているはずの組織長の場合はどうでしょうか。組織長の意識転換事例を見てみましょう。
図表6:組織長の意識転換事例 〜組織長が置かれた状況〜
事例にある組織長の状況は、プレイヤーとしての業績を求められ、コンプライアンスやメンタルヘルス、時間管理などの制約の中で忙しさに埋没し、どうしていいのかわからない。また、次から次
へとくる業務に押しつぶされないように、守りの姿勢に入ってしまうという状況であることがわかります。
組織長のこの状況は、「部下育成」などいやでも直面する変化は認識しているものの、組織からの強い事業要請でもある「管理職として必要とされる視野・視界を持ち、自らの意思と責任を持って現場改革を進めていく存在になる」ことの必要性は認識できない状況に陥っているのです。
つまり、意識転換の必要性は組織長にも求められているのです。