教育体系(再)構築について

従業員意識調査

育成施策の明確化

育成施策の具体策を考えるにあたって、今回は人材セグメント毎に期待人材像を定義し、育成課題を明確化するというアプローチでまとめてきました。しかし、先のページでも述べたように、教育体系には、中長期的な人材育成視点や、働く個人のキャリア開発という視点を忘れてはなりません。下図は、この視点から育成施策を考えるための人材育成・成長サイクルのモデルですので、参考にしてください。

また、職群ごと・個人ごとに行う育成施策なのか、職場や全社で段階的に行った方がより効果的な施策なのかなどを整理する必要があります。加えて、能力などの習得時期(開発のタイミング)も重要です。(知識スキルの開発が先か、姿勢・スタンスあるいはモチベーションへのアプローチが先か?など)そして、いよいよ具体的な育成施策の選定となります。

具体的な育成施策としては、研修等のOff−JTやeラーニングなどの自己啓発、職場におけるOJTなどが想起されることと思います。弊社でも、さまざまな育成課題にお応えするトレーニングやアセスメント・サーベイをご提供させていただいておりますので、ご関心をお持ちいただいた場合には、お問い合わせいただければ幸いです。

しかし、育成施策は、研修プログラムだけではありません。人が学び、成長するためには、チャレンジングな仕事のアサインや異動を伴う配置・昇進など実践の場で試され、鍛えられるという経験が有効であり、不可欠ともいえます。また、MBOや人事評価を通じて人材育成につなげて行くことも欠かせません。つまりこれらのHRM施策を、教育体系の構築と並行して、意図的、総合的に組み込んでゆくことで、人材育成はより高い成果を上げ、業績の向上につながると同時に個人のキャリア開発ニーズにも応え、究極的にはビジョン・戦略の実現、あるいは知的資本の充実による企業価値の向上へとつながってゆくのです。


【育成施策を考えるための人材成長・育成サイクルモデル】

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