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従業員満足度の把握から実践的な活用に向けて 従業員満足度(ES)の企業経営への活かし方


従業員満足度を事業課題に照らして解釈する

弊社では、現在年間約100社近い企業の従業員満足度調査の実施や分析、経営やラインへの報告会などの実施をサポートしており、お客様が自社の結果を分析するための一つのツールとして、2006年1月から12月までの1年間にご利用いただいた企業の平均値をリファレンスデータとして提供しています(提供可能なデータの種類などは、別途お問い合わせください)。

リファレンスデータでは、総合満足度が3点台の半ば、仕事の充実感が3点台の後半と、比較的高い水準になっています。「従業員満足度調査」を外部に委託して実施しようという企業であり、「従業員満足度」に対して比較的熱心な企業が多く含まれているという側面もありますが、これを見ても満足度の点数については、まずまずの結果となることが少なくありません。

従業員満足度の結果そのものに注目することは当然ですが、企業を取り巻くステークホルダーとして顧客や株主についても重視していることを勘案すれば、顧客満足度を高めることや会社業績を向上させることなど各社が直面している事業課題や組織課題に照らして解釈することが重要です。

またその企業の競争優位を支えている機能を強化するという観点から、何がその会社の組織・人事領域における優先度の高い課題なのかを十分に議論し、その上で従業員満足度調査の結果を解釈することが不可欠となります。 弊社が提供している「ESサーベイ2」では、従業員満足度に影響を与える諸要素(仕事、職場、上司、会社に関する合計30の要素)の現状と従業員の重視度についても集計し、報告しています。一見検討する要素が多くて分析が複雑になるように見えますが、より深い解釈を行うためにはこれら諸要素の結果が把握できることが重要です。

従業員満足度の向上に取り組んだ事例のご紹介

●通信販売会社A社のケース

ネットやマスメディアによる家電やPC、DVDなどの通信販売を主力とするA社。顧客接点を支えるコールセンターで働くテレコミュニケータの従業員満足を高めたいと考えていたが、ESサーベイ2の結果はコールセンター部門が全社で最も低いというショッキングな結果に。 経営TOP層へのヒアリング、センターのマネジャークラスとのブレストを行い、下記の原因を特定しました。

1.コールセンターの社内における位置付けが低く、他部署から異動してきたマネジャーのモチベーションも低下している
2.社長直轄の組織としていたものの、経営TOPはあまりセンターに足を運ばず、スタッフと直接話す機会が皆無
3.テレコミュニケータのマニュアルの校正が甘く、多くの修正が入り、現場において無用な混乱を引き起こしている
4.テレコミュニケータの評価・処遇制度があいまいであり、昇給も勤務して数年以内に頭打ちになる

打ち手と効果

まずは経営TOP自ら、コールセンターの社員全員にESサーベイ2の結果を説明し、今後の改善を約束しました。そしてコールセンターのマネジャーを対象としたセッションを開催。マネジメントにおける迷いや士気の低さが、センター全体に及ぼしている影響について直視してもらうとともに、今後の自分たちのマネジメントのあり方について議論し、方針を定めました。具体的にはセンターが効率的に運営されることの重要性を全社で確認し、マニュアルのミスを大幅に引き下げるプロジェクトを発足。テレコミュニケーターの評価基準を明確にし、昇給や賞与(寸志)の仕組みを整えました。
その結果、経営TOPやセンターの責任者と、コミュニケーターの皆さんとの心理的な距離感が縮まり、現場の問題点が早く吸い上げられ、対応が早まりました。導入した評価制度、昇給制度も概ね好評であり、単位時間あたりの対応数や制約率など目に見えて改善されるケースも出始めています。

●法人営業会社B社のケース

法人向けサービスを提供する会社の販社部門が分社化して設立されたB社。数多くの営業所を抱えており、上司のリーダーシップの巧拙、仕事の充実感の高低が、各営業所の業績と関係が深いのではと推測していたが、実際に業績と最も関係があったのは、「仕事の負荷の大きさ」であり、職場のバイタリティ、上司の課題形成にも業績との一定の関係が見られました。

各営業所のおかれた現実
1.各営業所の営業スタッフは経験の浅いメンバーが多く、営業所長との間に歴然とした経験、スキルの差がある
2.短期的な業績向上を重視するなかで、マネジャーによる徹底した行動マネジメントが行われている
3.どの業界を攻めるか、といった営業戦略も個々の営業所に任されている

調査の分析からわかったこと
1.単純化された営業スタイルなので、当面はメンバーの行動量=業績という関係が成り立つ
2.徹底した行動マネジメントの副作用として、メンバーの疲弊感につながり、定着率が悪化することもある
3.営業所長が適切な業界への営業を指示している営業所では、結果につながりメンバーの充実感が向上しやすい

打ち手と効果
ともすれば単調になりがちな営業スタイルに配慮し、結果を個人単位や組織単位でゲーム感覚で競いあうなどメンバーが興味を持てるような工夫をしました。またどの業界を攻めるのかは、本社の営業企画がシナリオを描き、標準企画書や営業ツールなども全社で用意し、営業メンバーの工数を軽減しました。 営業のステップとして、顧客である企業に対して一社一社ソリューション提案を仕掛けるスタイルの組織も立ち上げ、ベテランの営業を配置するとともに、若手メンバーにも将来のキャリアとして示せるように工夫しました。
これらの取り組みにより、営業社員の仕事における負荷は低減されるとともに、若手社員の定着も向上しました。

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