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効果を挙げるための組織開発のヒント 変革を通じて組織を成長させる

公開日:2008/05/12
更新日:2017/11/08

変化の兆しと心理的な壁に着目する

変化の兆しに着目する

弊社では、変化の兆しに着目する考え方を重要視しています。それは、“必要な変革に沿った兆しを発見し、変革への取り組みとして推進させる”という組織の内部の力を中心とした考え方です。

1.組織は、組織内部からの力で変わる
2.内部の力の源は、社内にある変化の兆し※である
(※変化の兆し = 問題意識が高く、変革に前向きな個人やグループ、その取り組み)
3.変化の兆しを最大限に生かすことで、取り組みの自律性と継続性が期待できる

これは、単に経営手法やベストプラクティス等を新たに取り入れて組織を強化していく考え方とは異なり、あくまでも内部の力を生かして組織を自己成長させていくという考え方です。

心理的な壁に着目する

どのような組織にも変化の兆しはありますが、組織内でスポットライトを浴びていない可能性があります。その原因は、組織内に知らず知らずのうちに出来上がっている、心理的な壁にあります。その壁は、“組織を良くしていくために必要なことは分かっているが、行動はしない”という状態を作り出します。そうした組織の状態では、変化の兆しが取り上げられることはないのです。

よくある心理的な壁(例)

課題設定の近視眼
ビジネスモデルや先々を考えた長期的思考よりも、目先の課題や目標を取り上げた、短期的思考を優先してしまう

組織の狙いと現場行動の不一致
組織的に新たな方向に行動しようと戦略や組織体制、ルールを変更しても、現場では旧来のやり方を優先してしまう

現場マネジャーの葛藤
現場の負荷をその場しのぎで対応することで精一杯であり、本来やった方がよいと思われることが後回しにされてしまう

風土変革を阻む温床
危機的な状況が示されていても、会社への安心感や職場や上司との良好な関係ゆえに、現行踏襲を受け入れてしまう

組織開発に取り組んでいく中で、キーパーソンに“心理的な壁が生み出した組織の現状”に向き合ってもらい、変化の必要性を認識してもらうことが大事なポイントになります。

次のページでは、組織開発の基本的な5つのステップについて説明していきます。

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