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資源ベース戦略の側面から考察 事業戦略実現における人材マネジメント 〜知的資本の観点から〜


模倣困難性を高める人事戦略になっているか

 

4つの特徴の中では、模倣困難性が特に重要です。ではどのような時に、経営資源は模倣困難なものになるのでしょうか。(内田恭彦 2004)

1)固有の歴史的条件
歴史的条件のもと、低コストで経営資源の獲得もしくは開発ができた場合、その歴史的条件のない企業が同様の経営資源を獲得もしくは開発しようとすると相対的にコスト高になる。

2)因果関係の曖昧性
模倣しようとしている企業が、経営資源と競争優位の因果関係を理解できない。

3)社会的複雑性
社会的に複雑な現象により経営資源(社会的評価、組織文化)が成り立っている。

新卒採用や教育は、経営資源の価値がわからない時期に、その獲得や開発を行うことにあてはまります。その時のコストは低いですが、価値が明らかになれば、その獲得や開発費用は高まります。競合が、自社と同じ設備やルールを導入しても同じ価値の製品サービスは提供できません。そこには、組織文化や価値観という因果関係が曖昧なものの存在があるからです。
まさに人事戦略のゴールは、企業の模倣困難性を高めることといえます。

これらは短期間では獲得できません。よって中長期的視点で採用、教育を考え、組織文化、価値観の醸成を進める具体的な施策とその成果を検証する方法の開発が重要です。

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