グローバル比較編 「経験から学ぶ」自ら育つ新入社員を育てるには?
目標における日中韓の新入社員の違いは?(2)
では、目標、キャリアはどのくらいのスパンで描かれているのでしょうか。
「あなたは自分のキャリアについて、何年後まで具体的に描いていますか?」という質問に対する各国の1年目の回答を対比してみましょう。
【具体的に描いているキャリアスパン】

「具体的なキャリアは描いていない」が4人に1人の日本に比べ、中国では5年以上まで描いている新入社員が半数以上に及びます。こうしたキャリア形成に対する意識の高さゆえか、中国の新入社員は特に「自分の知識やスキルを高めるためにプライベートな時間を使って勉強している」という項目も高い傾向にあります。また、ばらつきがあるものの、韓国では10年以上までの長期キャリアを描いている人が約4分の1に及んでいます。
一方、「自分が満足できない仕事はすぐに辞めてもかまわない」「よりよい環境や条件の会社があれば転職したい」も中国・韓国いずれも日本の新入社員に比べて高く、現在の仕事が長期のキャリアプランにフィットしない、と判断した場合には、すぐに離職するリスクも高いと考えられます。 外国人の新卒を受け入れる企業においては、彼ら彼女らの長期のキャリアプランを把握し、そのプランと現在の業務の接続をはかることが、日本の新入社員に対する関わり以上に重要になりそうです。