人材マネジメント実態調査」からの考察 人・組織のグローバル化のトレンド
「異なる考え方の人との相互理解」がグローバルに活躍する鍵?
次に、「日本人のグローバル化」を考える際に必要な観点である、「グローバル人材に求められる特徴」と「グローバル人材として活躍できなかった人材の特徴」を比較しながら確認してみましょう。

■「グローバル人材に求める特徴」と「グローバル人材として活躍できなかった人材の特徴」の間にギャップ
グローバル人材に求められる特徴として選択率が最も高かったのは「異なる考え方の人と理解しあえる」であり、グローバル人材として活躍できなかった人材の特徴として選択率が最も高かったのは「異なる考え方の人と理解しあえない」と、両者が一致していました。
一方で、グローバル人材に求められる特徴として「仕事のPDCAスキルが高い」の選択率が高かったにもかかわらず、グローバル人材として活躍できなかった人材の特徴として「仕事のPDCAスキルが低い」の選択率はそれほど高くありませんでした。
■仕事の第一歩はコミュニケーション、その基盤は相互理解
このように両者を確認していくと、異文化コミュニケーション力とビジネススキルの双方がグローバル人材に求められる一方、活躍できなかった人材の特徴として際立つものは、異文化コミュニケーション力に関するものとなっていました。
「リーダーシップは影響力」といわれることがありますが、組織・集団で仕事を進める上では、国内・海外を問わず、やはり相互理解に基づいた双方向の円滑なコミュニケーションは欠かすことができないようです。そのことが如実に表れた結果といえるのではないでしょうか。