一時のイベントで終わらせないために 次世代リーダー育成は早期から行うべきか?
成長を促す「6つの刺激」
どのような経験がリーダーとしての成長を促すのかについては諸説ありますが、弊社では以下の「6つの刺激」を伴った良質な経験が、経営人材として求められる能力・スキルの獲得を促すと考えています。
【図表2.次世代リーダーの成長を促す「6つの刺激」】

しかしながら、「社内に修羅場となるような、良い経験の機会がない」「タイミングよく現在の部署から異動させることは簡単ではない」というご相談をよくいただきます。確かに、不振事業の立て直しや、海外赴任、子会社でのマネジメントなどは大きく成長するための良質なチャレンジとなります。ただし、こういった機会がなければ現場で次世代リーダーの育成ができない、というわけではありません。
弊社の特集『効果的な次世代リーダーの育成法』(2011年5月)では、リーダーとしての成長を促す経験として、仕事の割り当てや、成長を促す人間関係を紹介しています。この中では、同僚が不在の期間、その職責を引き受けるという仕事を割り当てたり、「対話の相手」として、異なる見解や観点を提供する、といったことを挙げています。これらは上司や周囲の裁量で実施が可能なものであり、改めて機会を探せば、日々の仕事の中にも次世代リーダーを育てるチャレンジはいろいろと見つかるのではないでしょうか。