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すでに起こっている未来と向き合う 「働き方」と「人材マネジメント」の変化


「働き方」に注目が集まるのはなぜか?

まず、「働き方」に対する関心の高まりの背景の一つに、「一つの会社に入って、定年まで勤め上げるという働き方」が成立しにくくなっている状況が挙げられます。

雇用する企業の立場から考えると、激しい環境変化に応じて、人件費を柔軟に変動させていかなければ利益が出せないため、いわゆる非正規雇用を活用せざるをえない状況です。もちろん、給料を毎年上げていくことを保証するほどの余裕はありません。同様に、雇った人を長期間雇用し続けることを約束することも難しくなってきています。
一方、雇用される個人は、生活防衛のためにも、「共働き」を行っていくことが当たり前になっています。内閣府の男女共同参画白書(平成24年版)によれば、平成9(1997)年以降、「共働き世帯数」が、「片働き世帯数」を超え、徐々にその差が拡大しています。

このような背景もあり、雇用形態、国籍、性別、価値観、働く時間、働く場所という観点で、働き方はますます多様になっていくと考えられます。

一方個人側には、「働き方」を選択していく機会が増えます。一つの会社に縛られる窮屈さはなくなり自由になりますが、キャリアを自らが責任を持って考え、自ら選択していくことは、意外と大変です。誰かから、「こうしろ、ああしろ」と言われたほうが実は楽だといえます。
「働き方を変える」ということを自ら決断したとしても、親しい人から反対されることもあるでしょう。このような世相を反映して、「働き方」を扱う本がベストセラー化していると言えるのではないでしょうか。

これらの「働き方」の多様化の本質的な要因は、日本の人口動態の変化にあります。国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口によれば、日本の総人口は、平成38(2026)年に1億2000万人を下回り、平成60(2048)年には1億人を割ると予想されています。
これまで右肩上がりに伸びていた人口が停滞し、これから長期的に減少していくため、私たちの「働き方」にさまざまな影響を及ぼすと考えられるのです。

国内の人口が減ることで、企業の国内売上が減ることが容易に予想できます。現在調子が良い企業も、将来を見越して人材採用には慎重になっていくでしょう。さらに国内の売上減少を補うために、さらなるグローバル化が進みます。そのため日本人ではなく外国人の採用を増やしていきます。
加えて、ITの発達とともに、仕事そのものが海外へ移っていきます。コールセンター、プログラミング、データ処理などの仕事は海外へ流出していき、国内に残ったとしても、世界における最低賃金との競争になっていくとされています。生産部門も労働力が安い海外へ移動していくでしょう(図表.2)。

図表.2 2025年ごろの従業員数の予測

これらに伴い、雇用の観点では、需給のミスマッチが広がると考えられます。生産機能では人が余り、販売機能では人が足りなくなる。単純作業の仕事は少なくなる一方、高度人材の仕事は多くなる。このような需給ギャップは広がっていくものと考えられます。

それでは、我々が向き合うべき「未来」については、どのような論点が考えられるのでしょうか?

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