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動かない部下を動かす技術 マネジャーの理想と現実 〜現実を動かすヒント〜


マネジャーの限界とは?

まず、企業における本来のマネジャーの役割は、オーケストラにたとえれば指揮者に当たります。
オーケストラで楽器を奏でるのは、ピアノやバイオリン、フルートなど、それぞれのパートの演奏家です。指揮者は自ら楽器を演奏せずに、個々の演奏を文字通り指揮します。
全体としてより良い交響曲を奏でられるように、指揮者はオーケストラのリーダーであり、コーチであり、ときにトレーナーであることが求められるのです。

このことは、企業においてマネジャーに求められることと同様です。
なぜなら、環境変化に機動的に対応して付加価値を生み出しているのは、部下でありチームであるからです。マネジャーに求められることは、部下とチームに影響力を発揮して、その力を最大限に引き出し、活かすことを通じて目標を達成することにほかなりません。

しかしながら、マネジャーの能力には限界があります。

第1に、「認識」の限界があります。マネジャーはすべての業務に目が届くわけではありません。
第2に、「能力」の限界もあります。マネジャーはすべての業務に指示・命令ができるわけではありません。
そして、第3に、「時間」の限界も考慮する必要があります。マネジャーはすべての業務に時間をとれるわけではありません。

図表.1は、すべての業務の中で、マネジャーの目が届き、指示・命令でき、しかもそのための時間をとれる領域を示したものです。

図表.1 マネジメントの限界

「マネジャーの指示命令〜率先垂範が及ぶ領域」は、個人の特性や状況によって変わります。したがって、マネジャー自身の努力によって、その領域を広げていくことは大切なことです。しかし、どれだけ努力をしても、限界を超えることはできません。
つまり、マネジャーはこの限界の存在を前提として考えなければならないのです。

当たり前のことかもしれませんが、現実はそうではありません。
現実には、「限界」をマネジメントの問題の原因や悩みの理由として挙げたり、やみくもに「限界」に逆らおうとしたりするマネジャーが多いのです。取り組む対象が「限界=変えられないこと」であるが故に、部下のために、職場のために一生懸命取り組んでいるのにも関わらず、良い成果につながりにくい実態があります。
そのため、マネジャーは、図表.1で示した「マネジメントの限界」を前提として、しっかり意識した上で、自分のマネジメントの課題を考える必要があります。

実際のビジネスにおいて、マネジャーが直面しているのは、絶えず企業を取り巻く環境が変化し、技術革新が起き、業務の専門分化が激しくなり、仕事がプロジェクト化していく現実です。このような変化は、マネジャーにとって「部下に任せるしかない領域」が今後拡大していくことを意味しています。

したがって、ここから先は「どのように部下に任せるか」、とりわけ「どのように部下との信頼関係をつくるか」に焦点を当てていきます。

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