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効果的な経営人材育成につながるヒント 経営人材育成を支える論理と感情とは?


経営人材を生むための人事の使命とは

●計画性のある異動・配置が、経営人材の効果的な育成につながる

経営人材候補の育成にあたっては、教育プログラム、選抜のほか、異動・配置が行われることも珍しくありません。本調査でも経営人材候補の育成を目的とした異動・配置を行っている企業は、約6割という結果になりました。

それでは、異動・配置について、経営人材育成に満足している企業としていない企業とで、認識している問題に差は表れているのでしょうか。

図表06 「経営人材育成に対する満足度別の、異動・配置プログラムに関する問題認識」

選択率に大きな差が見られたのは、「異動・配置が計画的ではなく、場当たり的になっている」でした。経営人材育成への満足が高い企業で約2割、低い企業で約6割という結果になっています。また、「現場が人を手放さない」についても差が大きく、満足が高い企業は約4割、低い企業での選択率は約6割でした。

経営人材候補は職場で活躍しているエースであることも多く、職場としてはなかなか「手放せない」というのが実態かもしれません。事実、エースを手放した現場には、一時的な混乱や業務の滞りなど痛みが伴います。同時に、新しい仕事や職場に適応する本人も痛みを伴う可能性があります。

「現場が異動・配置に否定的である」の選択率が低いことから、異動・配置の重要性は現場でも一定の理解はされているとはいえそうです。それゆえ、痛みが伴う異動が計画性なく行われた場合、現場にとっても本人にとってもマイナスの影響が大きくなり、異動・配置に否定的な風土が醸成される危険性があります。

経営人材候補育成効果を高めると同時に、異動・配置に伴う「痛み」を「あの時、異動して良かった」と感じられる状態につなげるためにも、「計画的な」異動・配置が重要といえます。


●さいごに

「これまでにない能力を持った経営者」を「これまでにないスピード」で育成することは、厳しいチャレンジといえます。難しい局面で成功を収めるためには、これまでに述べたように、納得感のある教育、選抜、異動・配置を通じ、対象者から論理的な納得感を引き出すだけでなく、感情的なコミットメントを引き出す必要があります。

そのための重要な要素の一つは、現役の経営人材自身が経営人材育成に高いコミットメントを持ち、対象者に積極的な働きかけをすることといえます。経営人材からの薫陶を受けると同時に、将来の経営人材としての「使命感」を対象者が抱くようになるからです。

つまり、将来の経営人材と現在の経営人材をつなぎ、現場を巻き込んだ全社で経営人材を生み出す仕組みと風土をつくっていくことが、経営人材育成に携わる人事にとって重要な使命といえるのではないでしょうか。

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