坂井卓広『ちぐはぐだったパズルのピースが噛み合った時、人や組織が前進する』

仲間とともに難題を乗り越えたマネジメント体験

私は、新卒で民放キー局に入社し、最初は音声担当の仕事をしていました。番組制作現場での仕事は楽しく、専門性を深めていく充実感もありました。その後異動を経て、28歳で「デジタル放送のためのデータ放送システム構築プロジェクト」のチーフとなりました。数名のチームメンバーで、新サービス立ち上げと設備構築を短期間で実現させ、かつ他の放送局に勝てる状態にすることが絶対目標。しかし、データ放送は未知のサービスで、プロジェクトの立ち上げ時点では、社外はもちろん、社内でさえほとんど味方がいない状況でした。
不安を抱えながらも旗を振り、チームメンバーと共に想像力をフル回転させ、仮説を立て、課題をつぶしていく毎日。試行錯誤の中、徐々に協力者が増えていきました。その結果、予定通りのサービス開始となり、他の放送局に先駆けたサービスを実施できる環境を構築するに至りました。チームメンバーだけでなく、社内外のみんなの気持ちが結集したからこそ実現できたプロジェクトでした。

キャリアの中でずっと追い求めていたこと

この経験から、デジタルの普及による放送業界を取り巻く環境変化や事業課題に敏感になり、一歩先をいく事業に挑戦する機会を求めて4回の転職をしました。大切にしていたのは「所属企業の進化に貢献する」こと。キャリアを積んでいくにつれて、優秀な人材も含めたリソースが揃っているのに、上手くいっていない企業・組織を立て直すことに醍醐味を感じました。私はマネジャーとして、上司や部下の考え、気持ち、やりたいことに耳を傾け、自分の意思を交えてそれらを繋げていくことに全力を尽くしました。例えるなら、チグハグだったパズルのピースを一つひとつ噛み合わせていく感覚です。「坂井さんがマネジャーとして来てくれて、本当に良かった!」そう言ってもらったとき、少しは企業の進化に貢献できたのかと嬉しく思いました。
私は、選考に応募する2〜3カ月前まで、トレーナーという仕事すら知らず、まさか自分がこんなキャリアチェンジをするなんて思いもしませんでした。育ち盛りの子供が3人いるので、個人事業主になるという不安も正直ありました。しかし、知れば知るほどに、自分のやりたかったことがここにあると感じました。
そもそも私の場合、研修講師になりたかったわけではありません。キャリアチェンジの決め手は、トレーナーの仕事を通じて、「より多くの人と企業の進化に貢献できる」イメージが描けたことです。あくまで、研修は手段であり、目的ではないのです。研修講師として、自分の経験やノウハウを伝え、受講者を感嘆させたいわけではなく、私は人や組織が前に進むことを支援したかったのです。

トレーナーとして、世の中により多くの変化を起こしたい

リクルートマネジメントソリューションズの主だった研修では、トレーナーが一方的に話すことはありません。実は話すより、聴くほうが多いくらいです。受講者同士で、日々の行動を振り返りながら議論を行って頂き、その場にいるほかの受講者の力を借りて、今まで気付けなかった自分に気付くことができます。これはまさに、研修という場に人が集まるからこそできることです。そのなかで、トレーナーは時に受講者に問い掛け、受講者の自己理解を深める支援をします。建前ばかりの浅い議論では何も起きません。だから受講者同士が本音で語らい合える場作りに腐心します。
リクルートマネジメントソリューションズではトレーナー1人あたり、年間2000人近い方々にサービス提供の機会があります。その中心となる管理職・マネジャーの皆さんです。彼・彼女らが職場に戻れば、部下・同僚がいます。つまり彼・彼女らがパズルのピースをつなぐヒントや新たなピースを自ら作り出すきっかけを掴むことで、メンバーも組織も変わっていきます。研修一つひとつを積み重ねると、一企業、一事業に留まらず、世の中にひとつでも多くの変化を起こす可能性がある、これがトレーナーの仕事の魅力です。

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