SPIとは(理念編)
多くの企業の採用選考で利用されている適性検査「SPI」。
就職活動を進めていくと、一度は受ける可能性が高いテストです。

SPIは歴史の長いサービスですが、開発の初期の頃から大事にされ続けている思想があります。その思想についてご紹介します。

「人事アセスメントサービスに関する五原則」

SPIの事業には、判断や行動の拠りどころとなる「人事アセスメントサービスに関する五原則」というものがあります。これは、SPIが誕生する直前の1973年に制定された「人事測定事業憲章」というものが元となっており、今でもほぼその当時の内容が受け継がれ、SPIの事業運営上の指針となっています。


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大事にしている思想「個を生かす」

第一条 基本原則に「個が生かされる」という表現がありますが、これはSPIの開発当時から最も大切にされてきている考え方です。SPIの開発背景でも語られている通り、SPIが開発された頃の採用選考は「学歴」で選抜されるというのが当たり前の時代でした。こうした時代に、「学歴」という個人の属性情報だけではなく、適性検査を通じて、応募者個人の人物的な特性を理解した上で採用選考を行う、という当時としては新しい軸を示したのです。

その後、時代が変わり、サービスが進化しても、この考え方は今でも変わっていません。
現在も「個を生かす」という思想を根底に置きながらサービスを展開しています。
(「SPIは企業でどのように使われているのか」参照)

適性検査の効能と限界

「第二条 有用性の原則」「第五条 科学性の原則」がありますが、これに関わる適性検査の品質について最後にご紹介します。

適性検査の測定対象となる能力や性格などの人の特性は、重さや長さのように物理的な実体があるわけでなく、概念的なものです。ですが、長年の科学的な研究のもと、海外も含めて多くの知見が蓄積されてきています。そうした知見から、適性検査として備えておくべき品質の条件を簡単に整理すると、以下の3つのポイントにまとめられます。

信頼性
測定尺度の安定性や一貫性(精度良く測っているか)
妥当性
測定尺度の目的に照らした有効性や適切さ(目的にかなっているか)
標準性
測定結果の基準集団との比較可能性(公平に他者と比較可能か)


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SPIでは、この品質に徹底的にこだわり、毎年の受検データを元にした得点品質の確認、日々の能力問題の作成および定期的な問題入れ替えなど、適性検査としての質を維持・向上させてきました。なぜなら、適性検査を提供するということは、ご利用いただく企業と受検者の方への責任が伴うからです。何度受けたとしても安定した結果が得られなかったり、測定したいものが測れていなかったりしたら、受検者の人物像を正しく理解することはできず、その適性検査を使う価値そのものがなくなってしまうのです。それゆえ、その品質面に関しては常に研究を重ね、安定した測定ができているか、将来活躍する可能性を予測できているかなど、さまざまな観点で論文としてまとめ、その結果を外部にも公表してきているのです。

こうした科学性を備えた適性検査であっても万能ではありません。測定には誤差がつきものですし、自己回答式の測定手法にも限界があります。また、測定している能力や性格以外にも、企業人として活躍するために影響する要素はたくさんあります。適性検査だけですべてを語れるものではないのです。

ただ、質の高い適性検査を使うことで、書類や面接だけでは気づくことのできなかった側面を知ることができたり、その人の行動のベースとなる特性を深く理解したりすることができたりすることは間違いありません。
私たちはSPIの効能と限界を認識しながら、今後も品質の維持・向上やサービスの提供を続けていきたいと考えています。

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