9人の志士が目指す「熱くて優しい変革」 未来を創る次世代リーダー育成

プロジェクト概要

背景・課題

上場や、ビジネスモデル転換による働き方の転換など、わずか数年の間に激しい環境変化が起こっていました。「変革」というキーワードが独り歩きをするなか、「次世代リーダー育成プロジェクト」を手探りでスタートさせました。

検討プロセス・実行施策

9名の精鋭を集めて「チェンジリーダー塾」を開催。参加者は、現場の業務改善策や新規ビジネスプランの作成などの経験を経て、「ブロードリーフのビジネスを、自分たちだからこそできるやり方で補完する」という答えに到達しました。

成果・今後の取り組み

チェンジリーダー主導で、経営方針発表会のときに社員の模範的行動を評価して表彰する「リスペクト・アワード」を開催。感謝の気持ちが詰まった表彰式が、会場を感動で包み込み、「褒め合う文化」を作るきっかけになりました。

背景・課題

モノ売りからの転換期

自動車の車検・点検整備、部品交換、自動車の売却、車体の解体などといった「自動車アフターマーケット」には10兆円の市場規模があると言われています。当社は「自動車アフターマーケット」向けのITソリューションなどを提供しています。整備・鈑金事業者など約3万社のお客様に、自動車部品のデータベースを組み込んだ業務アプリケーションや、ネットワークを通じたさまざまなサービスを提供しており、この分野で高い市場シェアを占めています。

2005年に前身となる企業から営業譲渡を受け、2006年には商号をブロードリーフに変更。さらに2013年には東京証券取引所一部に上場を果たしました。経営の方針や組織体制も大きく変わるなど、ここ数年間はまさに激動の渦中にいます。

2013年からは、新たに「街のカーウンセラー」事業をスタートしました。「街のカーウンセラー」とは、クルマのことならなんでも相談できるメカニックを意味する造語です。超高齢社会の到来によるカーオーナーの減少や、技術革新の成果に伴う自動車耐用年数の増加などの環境変化により、「自動車アフターマーケット」業界全体に変革が求められているのです。その変革を支援すべく当社のソリューションやサービスを駆使して、攻めの経営を行う「街のカーウンセラーのいるお店」を増やしていくことがミッションになりました。このミッションを達成するためには、当社はパッケージソフトの提案だけでなく、「街のカーウンセラーのいるお店」を支援するために、経営や教育にも踏み込むことが求められます。モノ売り中心からの変革が求められたのです。

「選抜型社内変革プロジェクト」の発足

このような目まぐるしい環境変化に対応するために、ここ数年は「変革」をキーワードとしています。企業文化を変革していくために、さまざまなプロジェクトを発足したり、部門や立場の垣根を越えた社内交流会を開催したりしました。ところが、その場では「変わっていこうぜ!」と言っていても、職場に戻ったら業務に忙殺されて忘れてしまい、効果が持続しないことが課題でした。

この状況に最も危機感を抱いていたのは経営陣。将来まで継続的な発展を遂げるべく、自律型組織への変革を目指しました。また、社員の意識変革の軸とするために、クレド(社員が心がけるべき信条)や求める人材像を整理することにも取り組んできました。しかし、それが社員の行動変革をもたらしているとまでは言いきれませんでした。

そんな風に試行錯誤を続けるなか、「会社の組織文化を本気で変えるには、まず現状を変える覚悟をもった魂のある人材を育てるべき」という方向性を打ち出し、選抜型の「次世代リーダー育成プロジェクト」をスタート。名前を「チェンジリーダー塾」とし、「変革」を起こすことをミッションに掲げました。

ソリューションプランナーの声

ビジネス転換期を迎えた会社をどう支えるか
その答えの1つが「未来を創る人づくり」でした

株式会社リクルートマネジメントソリューションズ ソリューションプランナー 佐藤 修美


従来の部品商や整備工場向けパッケージソフトの販売から、ソリューション提供へと、今まさにビジネスの転換期を迎えているブロードリーフ様。営業力強化に関してはすでに研修プログラムをおもちだったこともあり、私たちは組織変革の下支えをする風土づくりや、「未来を創る人づくり」の面で支援をさせていただいています。

理論よりも実践を大切にする社風の企業であるため、ビジネスオーナーの経験もある実践派のトレーナーをアサインし、山川様と準備を重ねてきました。

次世代リーダー育成プロジェクト「チェンジリーダー塾」を推進できたのは、山川様をはじめとする事務局の方々が、しっかりと提案を受け止めてくださったからです。時には山川様が自ら経営陣に働きかけて、私たちの提案を実現してくださる場面もありました。このように窓口となる方が誰よりも本気であるというのは、変革に欠かせない条件です。

チェンジリーダーのみなさんは、本当にすごいエネルギーをもっている方ばかり。最初の頃はきっと、通常業務との両立に苦労したり、思うように周囲の協力を得られなかったり、いろいろ大変な思いをされたのではないでしょうか。それでも全員が最後まで全力で、駆け抜けてくれました。これからもチェンジリーダーのみなさんが熱いままでいられるように、お手伝いを続けたいと思っています。

検討プロセス・実行施策

経営陣と所属長に直談判し、エース級社員を借り出す

チェンジリーダーの選抜は人事部が主導で行っています。志を持った社員を手挙げ式で募りつつ、若手中堅の「突き抜けている社員」には直接声をかけました。次世代を担うリーダー候補は、当然中心戦力ですから、所属部署からすると1日も離したくない存在。集合研修は月1回とはいえ、外に出したくないと考えて当然です。そのため、経営陣や候補者の所属長に直談判し、チェンジリーダー塾への協力を依頼しました。

選出されたのは、営業や開発、法務や総務など、さまざまな部署から集まった9人。それぞれ「若手が離職せず育つ組織を作りたい」「システム部門の可能性を広げたい」など、何かしらの志をもったメンバーです。

しかしながら、「チェンジリーダー塾」開始当初は、私を含めた全員が暗中模索の状態。どうしたら組織が動くのか見当もつかず、ひとまず現場視点で職場の課題を300件近く集めて改善案を考えるなど、近視眼的なことばかりしていました。そんな具合でしたので、経営陣から「問題の本質を全然捉えられていない。もっと経営視点で物事を考えなさい」とダメ出しを頂いたこともしばしばです。

トレーナーにアドバイスを仰ぎながら、社長に変革プランを提案したときも、「巨大なリテイラーが自動車のアフターマーケットに津波のように迫ってきているのに、誰も動こうとしない。まず自分たちの業界と、自分たちのビジネスをしっかり理解しなさい」と諭されるなど、軌道修正が続きました。そのたびに自分たちがいかに未熟かを思い知り、打ちのめされるのですが、だからこそチェンジリーダーたちは大きく成長できたのだと思います。「業界における自分たちの立ち位置を知る」「経営者の視点で考える」など、通常業務ではなかなか得ることができない経験ができたわけですから。

「チェンジリーダー塾」は1期生が成果を出さないと2年目はありません。続かなければ風土としては根づきません。なんとか成果を……と危機感が膨らんできたころ、ようやく「会社を変えようとするのではなく、まずは自分たちが率先して変わろう」という変革のヒントを掴んだのです。

現場改善案を出して満足するのではなく、実現困難なビジネスプランを立てるのでもなく、「今進行しているブロードリーフのビジネスを加速させるために、自分たちだからこそできるやり方で補完する」というのが、チェンジリーダーたちの出した答えでした。仕事に対して高い成果を求めるあまり、普段は「褒める」ことが少ない組織になりがちなのですが、チェンジリーダーは自分たちが中心となって「褒め合う文化」のタネをまくことで、より前向きで自律的な風土にしていこうと考えたのです。そして、「チェンジリーダー塾」の集大成として、経営方針発表会でクレドに沿った模範的な行動をした社員を表彰するイベントを企画しました。

成果・今後の取り組み

ブロードリーフ史上最も涙が流れた表彰式

「リスペクト・アワード」の実施には、経営会議での承認が必要でした。紆余曲折あった分、チェンジリーダーたちの腹は据わっており、経営層を前にしたプレゼンテーションは堂々としたものでした。社長からも、「とりあえずやってみろ。報告はよこさなくていい。成果があがれば自然と私の耳に入ってくる」と背中を押され、いよいよアワードの準備をスタートしました。クレドに則った行動をしている社員のエピソードを集め、それを全社員で投票して、受賞者を決めました。

集まったエピソード数はなんと1,200件以上。社員約840名の当社でそれだけ集まったのは、チェンジリーダーがそれぞれの現場で一生懸命に働きかけを行ったからです。社内のイントラネットやブログから積極的に情報発信したり、事業所スタッフの協力を得て、参加を呼びかけるポスターを各事業所に貼ったりもしました。

さらに当日の雰囲気を盛り上げるために「受賞者への感謝のエピソード」が流れるムービーを用意。エピソードを贈った社員の思いが伝わるように、BGMには「ありがとう」をテーマにした曲を採用するなど、演出にも工夫を凝らしました。
初回にも関わらず、これだけ用意周到で臨めたのは、「チェンジリーダー塾」での学びを通じて、「自分たちから本気で変わっていこう」という強い意志が育まれていたからではないかと考えています。

業界全体に「感謝と喜び」の心が広がるような組織文化の醸成を目指して

「リスペクト・アワード」表彰式は、全社員が一堂に集まる経営方針発表会の場で行われました。「どんなときでも、自分の仕事をここまでと決めつけず、メンバーの仕事を支援してくれてありがとう」「いつも無茶なお願いにも笑顔で応えてくれてありがとう」など、社員への感謝が詰まった映像を見て、感動のあまり涙を流す社員が多数いたのが、とても印象的でした。表彰者への賞状を授与する副社長も感極まった様子で、これまでの表彰とはひと味もふた味も違うものになりました。

「リスペクト・アワード」の評価は上々で、特に「普段日の目を見ることの少ない、『支える』部門の社員が表彰されたのがよかった」「他部門の社員がどのような気持ちで仕事しているのかが分かって感動した」という声が目立ちました。数字をあげる営業部門だけではなく、全社員が表彰台にあがる可能性があるアワードが誕生したことで、社員一人ひとりの仕事を取り組む姿勢にも、前向きな変化が期待できるでしょう。「リスペクト・アワード」のリアクションを見る限り、多くの社員が承認欲求に飢えているように思えるからです。

今回の「チェンジリーダー塾」は組織文化の変革に向けて、一石を投じることができたと考えています。しかしながら、打ち上げ花火で終わってしまったら、会社は変わらず元に戻ってしまいます。今年は、志をもち自ら手を挙げた新たなチェンジリーダーも加わり、前回以上の成果を出していく決意で取り組んでいます。これからも成果を出し続けていくために、年々ハードルはあがっていきますが、力を合わせてそれを一つひとつ乗り越えていきたい。そして当社の経営理念である「感謝と喜び」の心を社内に根づかせ、やがては業界全体に広がるような組織文化を創り上げていきたいです。

受講者の声

自分たちから変わっていこう」という気概をもった仲間が見つかった
株式会社ブロードリーフ 開発部 福岡開発課 久保 将太


ITシステムは正常に動いているのが当たり前だと思われていますから、システム開発部は何か不具合があったときに責められることはあっても、日ごろの頑張りを評価されにくいものです。「他部署の頑張りに感謝して」のようなことを遠回しに言われたこともありました。しかしながら私は、「自分たちはもっとやれる、そのことを知ってほしい!」と思っていたので、「チェンジリーダー塾」の募集に手を挙げたのです。

「チェンジリーダー塾」の活動のなかで、「リスペクト・アワード」の経営陣へのプレゼンテーションや、アワード当日の司会など、責任ある仕事を通じ、自分という存在をみなさんに印象づけられたのは大きかったです。そして「自分たちが自ら変わることで、会社を変えていくんだ」という熱い同志が見つかったことが嬉しかったですね。

でも、これに満足してはいけないと思っています。社長が言うように「餅をつくとき、いきなり杵を振り下ろしたら米粒が残ってしまう。完全な餅にするには、一つひとつのお米を丁寧につぶしていく方が効果的だ。それと同じで、いい組織をつくるには身近な人に一人ずつ働きかけることが大事だ」と考えています。
今もチェンジリーダーが集まる機会があるのですが、「いつかこのメンバーで経営会議をしたら絶対面白いね」という話になることがあるんです。本当にそういう時代がやってきたときのために、「チェンジリーダー塾」で得た学びを、日ごろの活動にも生かしていきたいですね。

受講者の声

「ありがとう」を伝える機会を作り、埋もれていた感謝を掘り起こすことができた
株式会社ブロードリーフ 近畿支店 西日本プロダクト営業部 チームリーダー 渡辺 大策


営業として数字を作るために忙しく働いていたこともあり、「チェンジリーダー塾」の活動に時間をとられることに、最初は前向きではありませんでした。そんな気持ちを変えることができたのは、同じくチェンジリーダーとして集まった仲間が、「自分たちから変わっていこう」という強い意志をもっていることを知ったから。「社内にこんな熱い人たちがいたんだ!」と感激したんです。

「チェンジリーダー塾」ではかなり揉まれましたが、その分、成長できたと思っています。「リスペクト・アワード」では、映像を食い入るように見ながら、感動の涙を流している人がかなりたくさんいました。みんな心の中では「ありがとう」と思っていても、それを伝える機会がなかったんです。集まった1,200通以上のエピソードを見ても、日ごろから感謝の気持ちをもって働いていることが分かりました。

ちなみに、チェンジリーダーの活動で現場を抜ける分、営業活動に使える時間が減ることを心配していたのですが、時間の使い方や仲間との連携を意識したことにより、営業成績はチェンジリーダーになる前よりもアップしました。その結果、私自身も個人成績に関するアワードで表彰していただくことができ、壇上から日ごろ支えてもらっている方々に感謝の気持ちを伝えられたことがとても嬉しかったですね。

チェンジリーダーの活動に、これといった区切りはありません。今も「これやっていこう、あれやっていこう」と話し合っているところです。

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