個人の成果を、組織の力へ 目指すはチームで戦い抜く組織

プロジェクト概要

背景・課題

2010年4月より、5年にわたる第3次中期経営計画がスタートしました。同時に、計画を確実に達成するための施策として、風土改革プロジェクトが始動しました。

検討プロセス・実行施策

ミドルマネジャーのマインドセットを改革の要としました。実効性を追求し、実践フェーズをはさんだ1年間のプログラムと、受講生と上司・職場をつなぐ施策を取り入れました。

成果・今後の取り組み

研修で育んだ絆により、MRの現場に研究職が同行するといったアクションが生まれています。また、部下と真剣に向き合うマネジャーの活躍も耳にしています。

背景・課題

愛社精神から生まれる、個人力を組織力へと昇華する

2010年4月より、5年にわたる第3次中期経営計画がスタートしました。主力商品の特許切れを目前に控えた重要な5年とあって、これまでにない高い目標が掲げられました。同時に計画必達に欠かせない施策として、継続的な成長につながる風土改革プロジェクトも始動しました。最初に取りかかったことは、塩野義製薬の組織風土をつかむためのモラール・サーベイです。そこから見えてきたのは、社員の塩野義に対する愛社精神でした。自社への深い愛情と誇りが、一人ひとりの高いパフォーマンスにつながっていることが分かったのです。一方で、もどかしく思えたのが、個人の力が組織や会社としての総合力につながっていない点でした。中期経営計画を実現するためには、個人の頑張りを、組織のチャレンジへ変えていかなければと感じました。

そのための重要なタッチポイントは、マネジャーの意識にあると考えました。本来、経営の意思と従業員、そして組織と組織をつなぐのはマネジャーの役割です。しかし、その役割を自覚しているマネジャーは決して多くはありませんでした。それも当然です。なぜなら「管理職は自分で育つもの」との暗黙の大前提から、管理職としての心構えを指導する機会を、会社として十分に提供していなかったのです。加えてプレイヤーとして優秀な人が管理職に昇進する傾向があるため、自らの仕事の成果を追求する意識のほうが強くなってしまうのです。(加藤 様)

上位者ほど変革マインドを持ち「上から変わる」風土改革への取り組みを主眼としつつも、ミドルマネジャー層へも支援をしていく必要性を感じました。その際に管理職としてマネジャーのマインドセットこそ、全力で取り組むべき課題だと捉え、その解決策として、私たちは新任マネジャー研修の見直しを考えました。従来ですと、研修は2日間。スキル研修が中心で、マインドセットはわずか数時間というプログラムです。これに対し私たちは、マインドセットこそ十分な時間をかけるべきだと判断し、人事部長にかけあい、研修の見直しを実現することができました。

数社のベンダーからリクルートを選んだのは、十分なディスカッションを通じて、私たちに本当に必要なソリューションを提供してくれるパートナーだという確信が得られたためです。本気で塩野義製薬を良くしたいと提案してくださる姿に、私たちも負けてはいられないと気を引き締めました。(矢上 様)

検討プロセス・実行施策

受講者と上司、受講者と職場をつなぐ、1年間のプログラム

マネジャー昇進後、1年間は人事が責任を持って伴走したい。その上で2年目以降はマネジャーの自覚を持って自走してほしい。そう考えた私たちが取り入れたのは、1年かけて3ヵ月おきにみっちり行う研修でした。まず管理職になる覚悟を持ってもらい(2日間)、その上でマネジメントの武器を習得し(3日間)、最後に、360°サーベイを用いて自分のマネジメントを点検し、さらに発展する(3日間)という大きく3STEPの研修です。それぞれの研修の最後にはアクションプランを作成し、上司と面談。そして次の研修までの3ヵ月間でアクションプランを実践。次の研修の冒頭では、行ったことや、それによる変化をふり返ることで、受講して終わりではなく、確実に現場で生かせるプログラムに設計しました。受講者と職場、受講者と上司をつなぎながら、実践を通じて学びを自分のものにできることにこだわったのです。リクルートのみなさんも賛同してくださり、私たちの要望がすべて組み込まれたプログラムを提案してくださいました。これに背中を押された私たちは人事部長とも想いを共有しました。そして研修開始にあたり「管理職とは、いうなれば経営側の人間。自覚を持って、戻れない河を渡る覚悟で研修に臨んでほしい」というメッセージを発信してもらったのです。(加藤 様)

印象的だったのは、「自分が抱いている自分像」と、「他人から見た自分」のズレを認識するというプログラムです。マネジャー同士が、親身になって指摘し合ったり、これまでの塩野義の社風からは想像できなかったチャレンジでした。それが期待以上に活発で有意義な場となったのは、プログラムの内容はもちろん、研修のグループ分けを年間で変更せずに、毎回同じメンバーで固定するという運営の工夫を取り入れた点も大きかったと感じています。意識的に部門が異なる人で構成したのですが、プログラムを重ねる中で絆を深め、終了時にはお互いを成長に導く遠慮のない意見を交わせる関係が育まれました。チームワークで戦い抜く組織づくりに向け、充分な手応えが実感できる結果となったのです。(矢上 様)

トレーナーの声

受講者のみなさんの変化が、組織の取り組みへ
株式会社リクルートマネジメントソリューションズ 担当トレーナー


研修の中で議論し、得たことを職場で実践し、それらをふり返ることから次の研修に入っていく。毎回その場で議論される内容が大きく変化をしていく。迷い、悩みながらも自分なりに目指す状態が明確になり、発言される言葉にマネジャーとしての自信を感じられるようになっていく。またうまくいったことも、そうでないことも含めてお互いが自分のことのように関わり、関係を深めチームとしての成長までも感じさせられました。時には研修終了後の飲み会の場でも、お互いに対してフィードバックが始まり、まるで研修の延長のような場になったことも。
またあるテーマに関して地域も部署も違うメンバーたちが「目指すものは同じ、何とか一緒にやっていきましょう」と協働し始める。受講者のみなさんの変化が組織としての取り組みにつながっていくことが実感できるすばらしい場になったと思っています。

成果・今後の取り組み

営業と研究が自主的に恊働、チームで戦い抜く組織としての第一歩

導入から3年目を迎える現在、かなりの受講生に変化が生まれています。例えば同じ班で信頼関係を築いたMRの現場に、研究の人間が同行するといったアクションも。これは受注支援の一環であると同時に、クライアントのニーズを研究の人間が自ら伺い、新薬開発に生かすという動きでもあり、頼もしい原動力だと感じています。また、受講者の部下からも嬉しい声が届きました。彼の上司であるマネジャーはチームワークを重んじ、同じ目的を持って集った仲間だからこそ本音で信頼関係を築くよう指導しているといいます。そして、「マネジャーが小さな変化にも気づき、評価してくれる。何かあればフォローしてくれる。だからこそ辛いときでも頑張ることができる」といいます。部下の成長に責任を取る覚悟があればこそ、本気で向き合う関係性が築かれているのだと嬉しく感じました。(矢上 様)

今後の展開としては、ミドルマネジャーに昇進する前の社員にアセスメント研修を実施することが決まっています。日々の業務の中でマネジメントを意識しながら、自分の強みに磨きをかけることができるとあって、昇進後のスタートダッシュは大いに期待できそうです。とはいえ、第3次中期経営計画必達に向けて、正直まだまだ満足できる結果にはつながっていません。しかし、変革は始まったばかり。私たちも小さな前進をくり返しながら、大きなゴールを目指したいと考えています。(加藤 様)

ソリューションプランナーの声

継続的な成長に向けて、新たな施策へ
株式会社リクルートマネジメントソリューションズ ソリューションプランニング ソリューション担当マネジャー


今後の継続的な成長に向けて新たにご提案したことは、目指す風土に向けた従業員満足度調査です。社員が誇りを持って働く風土がなければ継続的成長は果たせません。そのため、従業員の満足度を定期的にウォッチする必要があります。同時にマネジャーになる前の社員に対し、アセスメント研修を導入していただきました。この研修では受講者が自らの強みを自覚し、能力の棚卸しをすることができます。そしてマネジャーへの昇進が決まった際には納得度高く仕事に臨め、マネジャーになってからも自らの強みを発揮することができるため、スタートダッシュが変わってくるはずです。

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